どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方のお悩みを解決するために書いています。
- イギリス駐在中にISA枠を使った投資信託をしてみたいけど、バンガードで口座を開くにはどうするの？
- バンガードで購入できる投資信託の種類は？
- バンガードでの投資信託の運用成績を知りたい
バンガード(Vanguard)とは
バンガード（ザ・バンガード・グループ・インク）は1976年に世界で初めて個人向けインデックスファンドを売り出した、低コストインデックス運用のパイオニアともいえる資産運用会社です。
運用総資産額は６兆USドルを超えており、ブラックロックに次いで世界２位の投資信託および上場投資信託（ETF）の運用会社となっています。
バンガードは、一般の投資信託会社とは異なり、上場企業もしておらず、ファンドの保有者自体がバンガードのファンドとなっていて、バンガードのファンドに投資をする投資家がバンガードの保有者になる仕組みで経営されています。
低コストの投資信託を運営する会社として日本の投資家の間でも有名で、私も利用している楽天証券で全世界株式インデックスファンドを販売しています。
バンガードで直接投資をするには、バンガードが個人向けに口座を開設している国に居住している必要があり、日本ではバンガードの口座を開設することができません。
イギリスでは口座開設が可能ですので、まずはバンガードの口座を開設して、投資を始めてみましょう。
バンガードをオススメする理由
イギリスでの投資にバンガードをオススメする理由は以下のとおりです。
- 実績があり、信頼できる会社の投資信託に直接投資できる
- 中抜きがないため手数料が低く、明確に表示されている
- ホームページが使いやすい
それぞれ解説します。
実績があり、信頼できる会社の投資信託に直接投資できる
先ほどの説明のとおり、バンガード世界で初めて個人向けインデックスファンドを開設した歴史があり、投資をおこなっている人であれば誰でも知っているくらい有名な投資信託会社です。
バンガードで投資信託をおこなうということは、通常であれば証券会社経由でバンガードの投資信託を購入するところを、バンガードのファンドに直接投資することになります。
証券会社を選択する場合、イギリスでどの証券会社が信頼できるかを確認し、選ぶのは大変です。潰れないための財務上の健全性はもちろん、手数料の条件も細かく確認して行く必要があります。
もちろん、投資信託で投資した金額は法律によって守られており、証券会社が破綻したとしても資金は保護される対象になりますが、面倒な手続きが発生してしまうため、お金を預ける相手の信頼性は高ければ高いほどいいに越したことはありません。
バンガードは６兆USドルを超える多額の資金を運用しており、バンガードの破綻＝世界経済の崩壊というレベルですので、破綻の心配をする必要はまずありません。そのため、お金を預けるにはと言えるでしょう。
中抜きがないため手数料が低く、明確に表示されている
前述のとおり、通常であれば証券会社に口座を開設し、そこから投資信託会社の運営する投資信託を購入するのですが、バンガードで口座を開設する場合、バンガードから直接投資信託を購入することになります。
そのため、間に証券会社を挟むことによる中抜き、つまり手数料の徴収を避けることができます。
バンガードのホームページには、手数料の説明があり、明確に表示されています。他の投資信託会社や証券会社では手数料がよくわからない表示になっていることもありますが、バンガードで投資をする場合は必要な手数料がわかりやすくなっています。
バンガードでかかる手数料は、Fund management costsとAccount Feeの２つのみです。こちらの手数料の紹介でも、他の証券会社ではかかるような手数料がNo chargeとなっており、明確ですね。
証券会社に限らず、金融機関というのは手数料ビジネスです。あらゆるところで手数料という名で投資家からお金を取っていこうとしますので、手数料に関する警戒心は常に怠らないようにしてください。
当然ですが、バンガードのように良心的な表示をしてくれていない会社も多く、小さな読みづらい字で手数料について書いてある会社もありますのでご注意ください。
ホームページが使いやすいこと
これは意見が分かれる点かもしれませんが、私はバンガードのホームページは使いやすいと思っています。そもそもバンガードが扱っている投資信託（優良なものばかりだと思います）しか選択肢にないため、ごちゃごちゃしていないからというのもありますが、必要な情報にアクセスしやすく、シンプルであると感じます。
さすが、この点は歴史のあるバンガードだけあって、投資家が欲しい情報がわかっているのかもしれません。
この点は私のおこなっている投資信託の状況の画面で説明します。
バンガードで口座を開設する手続き
バンガードでの口座開設をするには、イギリスに居住している必要があります。また、銀行口座は必要になりますので、銀行口座を開設できたら、バンガードの口座も開いてしまいましょう。
バンガードの口座開設に必要なものは、以下のとおりです。
- National Insurance number
- Debit card details
- Bank details (for regular payments)
- ID(パスポート)
- £500（最低投資金額）
バンガードのホームページを開きます。下の方にスクロールすると、以下の画面が出ますのでどの口座を開設するかを選びます。
イギリス駐在をしている方であれば、General AccountかStocks and Shares ISAになると思います。ISAの枠を使っていないのであれば、ISAを選択しましょう。
ISAについては別記事で紹介します。
ここではISAアカウントの開設について説明していきます。
こちらの画面でOpen an accountボタンを押して先に進みます。
投資に関するリスクや、手数料に関する情報、契約内容などが書いてあるのでよく読んで、チェックボックスをチェックして先に進みます。
ここで面白いのが、口座開設の時点で最初の投資商品、入金先を決める必要があります。まだ決められない、というのであればとりあえずCashを選ぶというのでも大丈夫です。最低でも£500の入金が必要ですのでご注意ください。
ここで氏名や住所、生年月日などの個人情報と、日本人の場合はパスポート番号とパスポートの有効期限を入力します。
これで口座開設手続きは完了です。
この後で、パスポートのコピーを求められますので、バンガードのマイページからアップロードしましょう。
本人確認が完了すると、すぐに投資を開始することができます。
バンガードの投資信託の実績紹介
ここで私の２０２１年５月３１日現在のバンガードでの投資信託の実績を紹介します。
バンガードのホームページでログインすると、以下のマイページの画面が開きます。わかり易くないですか？現在の投資信託の時価評価額が£4,534.80、実質リターンは13.02％です。
もちろん、このリターンは新型コロナウイルスの影響による世界株価の暴落からの回復局面での一時的な結果であり、このリターンがずっと続くことはありません。私の投資方針は鬼ホールド（どんなに投資信託の価値が下がろうと、決して売らず長期に保有し続ける）ですので、現時点でのプラスマイナスにはあまり興味がありません。
他の画面も見てみましょう。こちらが銘柄別の投資額、時価評価額、損益です。日本やアメリカは楽天証券で投資信託を購入していますので、バンガードは欧州に集中しています。今のところイギリス７０％、イギリス以外の欧州３０％のポートフォリオを目指しています。
こちらの投資のグラフもわかりやすくて好きです。
そして私が一番気に入っているのは、バンガードならではの投資商品の分析画面です。地域別に出ているのは他の証券会社でも可能かもしれませんが、バンガードでは投資信託で投資している先の会社別の金額が出てきます。さすが、投資信託運営会社の直営サイトですね。
ユニリーバやロイヤル・ダッチ・シェルにが上位１、２位になっていますが、もちろん私はそんなことを意識せずに投資信託を購入しているだけです。
まとめ
以上、バンガードでの投資信託について説明しました。せっかくイギリス駐在で優良なバンガードの投資信託に直接アクセスできるのですから、口座開設を試してみるのはオススメです。
もちろん、投資信託という性質上儲かるかどうかはわかりません。ですが、私のバンガードの投資実績のところで説明したように、バンガードから直接投資信託を購入していることもあり、イギリスや世界のどの会社に自分が投資しているのかも一目瞭然で、投資に対するモチベーションが上がることは間違いありません。
もう一度、バンガードで投資信託をおこなうべき理由をお伝えしておきます。
- 実績があり、信頼できる会社の投資信託に直接投資できる
- 中抜きがないため手数料が低く、明確に表示されている
- ホームページが使いやすい
せっかくイギリスで、ポンドで給料をもらうというリスクを背負っているのですからもう一歩踏み込んで、投資リスクも負ってみるというのは一つの経験としていいかもしれません。
ありがとうございました。
