どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方のお悩みを解決するために書いています。
- 海外駐在をするメリットとデメリットについて教えて!
- 海外駐在をしてよかったことって何?
- 海外駐在のデメリットを最小化するにはどうすればいい?
私は5年あまりイギリスに駐在していますが、海外駐在をして本当によかったと思っています。もちろん海外での生活はいいことだけではなく、苦労することやつらいことも数多く経験していますが、総じて考えれば海外駐在してよかったと自信を持って言えます。
今回の記事では、私がロンドン駐在員としての5年あまりの経験の中から、よかったことと悪かったことをそれぞれご紹介して、海外駐在するメリット・デメリットとしてまとめています。
これから海外駐在を始める方の心の準備に、または今後海外駐在をしてみたいと思われる方のモチベーションアップにつながれば幸いです。
海外駐在とは?
そもそもの話として、海外駐在について確認しておきます。海外駐在の定義は、
本国(日本)企業の命を受けて本国(日本)以外の国に移住し、ある程度の期間働くこと
となります。あくまでも日本から出向命令などの命を受けて、海外現地企業で働くのが海外駐在です。一方、海外企業に直接雇用されることは現地採用という言い方をしますよね。
今回は海外駐在についてのお話です。
海外駐在のメリット
海外駐在には数多くのメリットがあります。もちろんここで説明するメリットは世界各国のどの国でも受けられるものとは限りませんが、一般的には海外駐在することで多くのメリットを享受することができると考えます。
海外駐在のメリットには下記のものがあります。
- 給料が大幅にアップする
- 語学力が向上する
- コミュニケーション能力が高まる
- マネジメント能力が身につく
- 異文化への理解力・耐性がつく
- 自分のキャリアや人生の選択肢を増やせる
- 家族のキャリアや人生の選択肢が増やせる
- 日本からではなかなか行けない場所へ行ける
それぞれ解説していきます。
メリット1:給料が大幅にアップする
海外駐在によるメリットの1つ目は、給料が大幅にアップすることです。海外駐在をする場合、海外と日本の両方で給料を受け取ることが可能になり、額面金額給与は1.5~1.8倍程度になります。
加えて各種の手当がついて、特に住居費の高いロンドンのような大都市では給与+手当で3倍程度の収入となります。
これに加えて、海外駐在の場合支払うべき税金が多くなってしまいますが、この税金も会社が負担してくれるため、税金を含む個人の人件費という観点では、日本でもらっていた手取り金額の5倍以上にもなります。
いずれにしても給与が大きく増えるのは海外赴任で得られる大きなメリットといえますね。ロンドン駐在員の給与については、こちらの記事で解説しています。
メリット2:語学力が向上する
語学力の向上も海外駐在員として受けられるメリットの1つです。
私の会社でもそうですが、海外駐在員になる方は赴任前や赴任後に語学研修を受講できることが多いです。会社の必要経費として、質の高い語学教育を受けることができますので、語学力アップが期待できます。この語学教育にかかる費用は企業によりますが、英会話をメインとしたマンツーマンレッスンとなりますので恐らく20~30万円はかかりますし、大変なメリットと言えますね。
ですが、本当の語学力の向上はやはり日本語以外の環境に身を置くことで、日本語以外を話さなければならない環境に身を置けることが非常に大きいと考えます。
日本人としてある程度の期間を過ごして日本語が身についている状態ですと、なかなか外国語で話をするというのにはハードルがあります。これは英語でも同様で、中学・高校・大学と6~10年間英語教育を受けてきて、TOEICなどの英語テストで高得点を獲得していたとしても、英語を話せない方は多くいます。
ですが海外駐在をした場合、英語をはじめ外国語を話さざるを得ず、実践を通して語学能力を向上することが可能です。特にイギリスのような欧州で駐在をすると、多くのローカル採用の方が2カ国語以上を使いこなすことが可能であり、モチベーションを高めることにもつながると考えます。
メリット3:コミュニケーション能力が高まる
コミュニケーション能力を向上させることができるのも、海外駐在のメリットとして挙げられます。日本にいれば、企業で働くほとんどの方が日本人で、コミュニケーションも日本語でおこなうことができます。
ですが最も重要なのは日本語という言語ではなく、日本で育ち学んできた日本の常識や一般教養といった日本人共通の認識の部分です。
よく言われますが、日本の文化とはハイコンテクスト文化と呼ばれる、いわゆる空気を読む文化であり、言葉通りの意味で明確に意思疎通を図る欧米のようなローコンテクスト文化とは大きく差があります。
このハイコンテクスト・ローコンテクスト文化は国ごとに差があり、また研究者によって度の国がどのくらいの位置にいるかというのは意見が分かれるところですが、大まかに分けると下記のようになります。
イギリスは欧米の中ではまだマシな方であると言われており、実際に議論などをしていると少し婉曲な物言いをされることが多いと感じます。ストレートに言うのを避けるというか、見方よっては遠回しに嫌味を言っているようにも聞こえますが、いずれにしてもそこまでストレートな物言いをすることが多いとは言えません。
もちろんこれは日本企業の子会社で働いているからこそ感じる部分かもしれません。日本企業の子会社で勤務するローカル社員の方は、人によっては日本に興味があったり、日本人とコミュニケーションするための研修を受けていたりして、日本人に対してはどのように対応する方が良い、ということを考えている可能性もあります。
いずれにしても、日本とは異なるこうしたローコンテクスト文化の中で仕事をしていくためには、日本国内とは異なるコミュニケーションが必要であり、幅広いコミュニケーション能力を身につけるチャンスになると言えます。
メリット4:マネジメント能力が身につく
海外駐在員になると、日本にいた頃と比べて仕事の幅が広がる事が多いです。海外駐在員の業務としては、
- 日本の親会社の考えや企業文化を正しくローカル社員に理解してもらい、日本の親会社と現地企業の間のコミュニケーションを円滑にする
- 日本とは異なる様々な現地の課題に対してローカル社員と協力して解決する
- ローカル社員の部下を持ち、部下が業務を円滑に進められるように管理し、時には採用・評価をおこなう
といったことが挙げられます。
考え方も文化も、そして言語も違うローカル社員の方に日本の企業文化を理解してもらう事自体が難しいことではありますが、そうした困難に立ち向かい、日本では信じられないようなトラブルが次々に発生する中でローカル社員とともに解決を図っていくことで社会人として重要なマネジメントスキルが向上することが期待できます。
時には自分の能力を超えるような課題が発生してしまうこともありますが、周りとよくコミュニケーションして力を借りながら解決できたときの達成感は日本ではなかなか味わえないものであり、まさにアウェーの中での勝利というものを実感できるでしょう。
メリット5:異文化への理解力・耐性がつく
海外で働くには異文化への理解が重要です。先ほど説明したローコンテクスト・ハイコンテクスト文化の差というだけではなく、仕事とプライベートのバランスの取り方、つまりワークライフバランスや仕事の中で何を重視するか、宗教や多様性への理解など、様々な文化的な違いへの対応を求められます。
特に欧米では7~8月のサマーホリデーシーズンや12月のクリスマスホリデーシーズンは休む方が多く仕事になりません。業務担当者がいないから、という理由で仕事が先送りになることはざらで、日本との間で板挟みになって苦労する日本人駐在員は多いと思います。
欧米人はホリデーのために生きていると言ってもいいくらいに人生の中でホリデーの占める割合は大きく、仕事を犠牲にすることは考えません(一部の方は除きます)。こうした異文化に触れることで、人間が一回り大きくなることは期待できると思います。
メリット6:自分のキャリア・人生の選択肢を増やせる
海外駐在員はこれまで挙げたように能力向上の機会を得られます。この能力向上により、今後のキャリアアップや人生の選択肢が増えることが大きなメリットであると言えます。
例えば、日本の会社に戻る場合であれば、海外駐在を経験した人間は人事データ上海外駐在経験者としての登録がされますので、今後重要なポジションや仕事を任される可能性があります。これは先程書いたような海外駐在に耐えきってスキルを向上させたであろう、という評価によるものです。駐在先の国にもよりますが、英語や他の言語能力の向上も期待できますので、海外とのやり取りの多い部署で業務を任されることもあると思います。
加えて、会社に戻ったあと転職をするにしても、海外駐在経験は大いに有利に働きます。この理由は、
- 現在勤務中の会社が海外駐在をさせるくらい優秀な人材と考えられる
- 海外駐在により能力を向上した高いスキルのある人材と考えられる
といったことになります。転職先の企業は人を雇うにもリスクがありますので、極力優秀な人材を雇いたいと考えます。そのバロメーターとして、海外駐在経験を高く評価する可能性は十分にあります。企業としても海外駐在をさせること自体を人材育成の一貫と考えている節があり、海外駐在済みの方はその人材育成コストをかけることなく、採用できるのですからコスト効果も高いと考えられます。
メリット7:帯同家族のキャリア・人生の選択肢を増やせる
これは家族を帯同する方限定になりますが、帯同家族のキャリアや人生の選択肢が増える点は、何にも代えがたい海外駐在のメリットと言えると思います。
もちろんこれは駐在先の国や地域によることが大きいですが、私のように幸運にもイギリスのロンドンに駐在できたような場合は、家族を帯同することが可能です。私の周りの方を見ても、お子さんが大きくなった方は別として、ほとんどの方が家族を帯同しています。
これは、特にお子さんについて下記の効果を期待しているのだと考えます。
- 英語力を向上させることができる
- 外国人への抵抗がなくなる
- 異国で生活することで異文化への理解力が身につけられる
- (主に中学)受験での帰国子女枠を利用できる
英語力については公用語が英語の国でなくても、会社負担でインターナショナルスクールに通学するようなことも可能ですので、英語力の向上は期待できます。
ですが、私がより重要だと考えるのは異文化で異国の方々と触れ合うという点です。子供の頃から異文化交流をして、文化の違いの中で生活をすることで、将来進学や就職など自らの人生の選択をする際に海外へ向かうことを選択肢の1つに入れやすくなると考えます。
さらに、特に中学受験で顕著ですが帰国子女は有利に受験することが可能なので、この帰国子女枠を得るためにお子さんを海外に帯同するという方も多いと思います。帰国子女枠での受験ができなくても、英語圏であれば受験英語レベル以上の英語力を身につけることが期待できますので、受験でかなり有利になるということは間違いありません。
メリット8:日本からではなかなか行けない場所へ行ける
私はロンドンに赴任する前にもいろいろな国へと出張をしていましたが、ロンドンに来てからは欧州各国へ出張する機会が多くありました。また、旅行で多くの国を訪れることができたのは、海外赴任をしたからこその体験であり、メリットであると言えます。
日本から直行便が出ていないようなところへはなかなか日本からは旅行で行けませんし、ロンドンを拠点にするのであれば欧州の多くの場所へ行けますので、ロンドンに海外赴任できて本当に良かったと思っています。
海外駐在のデメリット
ここまで海外駐在のメリットを解説してきましたが、当然海外駐在にはデメリットもあります。以下、解説します。
- 健康面のリスクがある
- 言語や文化の壁に苦しむことがある
- キャリアアップのチャンスを逃す可能性がある
- 日本の家族や友人との距離ができてしまう
- 帯同家族のトラブルが発生する可能性がある
以下、解説していきます。
デメリット1:健康面のリスクがある
海外駐在の一番のリスクと言えるかもしれませんが、海外駐在には健康面のリスクがあると言わざるを得ません。そもそもの問題として、海外では安全性や衛生面のリスクがあります。安全・清潔レベルの高い日本から海外に出ているため仕方がない部分はありますが、病気にかかったり、怪我をしたりというリスクは海外にいる方が高くなってしまいます。
日本ではインフルエンザのような感染症が流行すると多くの方がマスクをつけますが、私の住むイギリスをはじめ海外ではマスクをすることは新型コロナウィルスの流行した2020年~2021年頃を除いてほとんどありませんし、感染リスクが高いです。さらに子どもが学校に通っているような状況ですと、子どもがいろいろな病気をもらってきますので、病気にかからないことは難しいです。
また、安全面でも車を運転する際に危ないと思うことは、海外では比較的運転マナーがマシと言われるイギリスであっても、日本にいたときと比較になりません。
さらに海外駐在員の最大のリスクはメンタルヘルスです。海外駐在員は日本と海外拠点の間に挟まれて、日本にいた頃とは異なる幅広い業務を任されるため、ストレスレベルは非常に高いことが多いです。加えて、周りがローカル社員ばかりという状況ですと悩みを相談するような仲間もあまりいない、ということも考えられ精神的に参ってしまうことも多いようです。
事実、私がロンドンに駐在している間も周囲でメンタルヘルスにより帰国を余儀なくされるということが少なくありません。特に家族を帯同している場合、家族が現地になじめないという問題も発生する可能性があり、そのフォローに疲れてしまう駐在員も多いです。
そのため、私が声を大にして言いたいのは、海外駐在員は海外で健康に働けているだけで十分、ということです。メンタルをやられてしまうとその回復には非常に長い時間がかかりますので、辛いときには周りに相談するなどして、ストレスを発散していくことが大事です。
デメリット2:言語や文化の壁に苦しむことがある
海外で生活するだけであればそこまでの苦労はないかもしれませんが、日本人駐在員として海外で働くとなると、言語や文化の壁に苦しむことは間違いなく発生します。
この理由は文化の異なる日本企業の文化を現地に少なからず押し付けることになるからだと考えますが、なかなかこちらの言うことを理解してもらえないことが多いです。
加えて、言語についても英語でTOEICやTOEFLで高得点を獲得していたとしても、ネイティブが本気で話した言葉は聞き取れないことが多く、大人数で白熱する会議では口を挟むこともできず、反論する間もなく時間が過ぎていってしまうことなども起こり得ます。高い言語能力があればまだ何とかなるかもしれませんが、それでもノンネイティブの日本人が割って入るハードルは高いと感じます。
臆さずに話をしていくことである程度は聞いてくれますが、言語能力が低いと思われてしまうことも多く、ストレスになってしまいます。
デメリット3:キャリアアップのチャンスを逃す可能性がある
これは海外駐在員の物理的に日本にいない、ということが要因となりますが、場合によってはキャリアアップのチャンスを逃す可能性が出てきてしまいます。
この理由には2つあります。
1つ目は、日本からの評価が低くなるという点です。どれだけ海外駐在先である程度の成果を挙げたとしても、日本から離れた地だとその成果の伝わり方もマイルドになってしまいます。
もちろんこれは評価をする人間が誰か、という部分にも影響しますが、割と海外駐在員は評価が上がらない、と思っている方が多いのではないかと私は思います。
2つ目は、自分のキャリアを変化させるチャンスを逃すということです。海外駐在中は会社が赴任費用や生活費を負担してくれているわけですから、任期満了前に転職活動をするようなことはなかなかできません。一般的には海外赴任は2年~5年ほど続くでしょうから、その間自分のキャリアが固定されてしまう、というのは人によってはつらいことかもしれません。
なお、海外駐在員向けの転職活動を支援するような転職支援サービスもありますので、活用してチャンスを伺ってみるというのも私はありだと思います。転職する方が費用負担することは一般的にはありませんので、とりあえず会員登録して話を聞いてみるのも良いかもしれません。
デメリット4:日本の家族や友人との距離ができてしまう
こちらも物理的に日本にいない、ということから発生してしまうデメリットですが、海外駐在員として海外にいると、日本に残してきた家族や友人との距離ができてしまうことがあります。
特に高齢の両親や小さい子どもと離れるのは、海外だとなかなか日本に帰れないこともあり心配ですよね。
もちろん今はZoomやSkypeなどでオンラインで会うことはできるため昔と比べれば良くはなりましたが、オンライン会議は相手の表情や雰囲気がわかりやすいとは言えず、やっぱりフェイストゥフェイスで会うのは重要だと思います。これは仕事をするときも同じですね。
デメリット5:帯同家族のトラブルが発生する可能性がある
心細い海外駐在の中で、家族を帯同するのは精神面や健康管理面で大きなメリットがあります。加えて、先ほど説明しましたが子どもを帯同する場合、子どもの今後のキャリアにもいい影響を与えることができるためさらなるメリットがあると言えます。
ですが、家族帯同によるトラブルが発生する可能性も忘れてはいけません。私の家庭も実はこの中の1つに当てはまっており、なかなか苦労しています。
- 配偶者が駐在先の環境に馴染めず孤立してしまう
- 配偶者が駐在先の人間関係(いわゆる駐在員妻コミュニティなど)でうまくいかず、参ってしまう
- 子どもが現地校でいじめにあってしまう
- 子どもが日本人同士のコミュニケーションがうまくいかない
- 子どもが学校でトラブルを起こしてしまう
もちろんこうしたことは日本でも起こりうるのですが、海外赴任先では逃げ場がないと考えてしまうためか、追い込まれて精神が参ってしまうまで我慢してしまうことが多いようです。私の周りでもこうしたうまくいかないケースを見ますので、そういった時はあまり無理せず、一旦日本に帰るなどして距離をおいてみるのも大事だと思います。
先にメンタルヘルスのことを書きましたが、一度破綻してしまうと修復は難しくなるため対応は早い方がいいと思います。最も怖いのは、家族に問題が起きることで駐在員本人のメンタルが持たなくなってしまうことです。
これは海外駐在員は肝に命じておくべきだと思います。家族を守れないと思ったら、無理をしないことです。それだけ海外駐在員の仕事は大変ですので、家族関係で苦労をしていたらもたなくなってしまいます。
海外駐在のデメリットを最小化する方法
海外駐在は普通に行けばメリットの方がデメリットを上回ると考えます。普通というのは、仕事でそれほどの成果を挙げられなかったとしても、そこにいただけで人生にとってはメリットになると考えるからです。
ですが、健康面の不安や言語・文化の苦労というのは発生してしまうと思いますので、そのデメリットを最小化するために取り組めることを紹介しておきます。
言語と文化について事前に学習しておく
これは最低限の準備ということになりますが、海外駐在前に現地の言語や文化について学んでおくことは重要です。もちろん言語や文化を学習したところで何事にも対応できるほどのスキルがつくわけではありませんが、事前に準備をしておくことである程度の心構えはできるでしょう。
とくに語学力は海外駐在では非常に重要ですので、会社が費用を負担してくれることが多いとは思いますが、必ず語学研修は受けておくことをおすすめします。
また、赴任先での文化的な違いについても研修がある会社もあると思いますが、できるだけ自分で情報を収集しておきましょう。
イギリスに赴任が決まったのであれば、こちらの記事でイギリス赴任準備について解説していますので、是非ご参照ください。
ネットワークの構築
海外赴任先での人脈を広げる、つまりネットワークの構築をすることも重要です。これは家族帯同の場合はしやすいかもしれませんが、単身で赴任していたとしても趣味のつながりでネットワークに参加することは可能です。
先に書いたとおり、海外駐在員は日本と駐在先の板挟みになったり、日本人がおらず味方が少ない場合が往々にしてありますので、社外のネットワークで愚痴を言い合ったり、不満を共有したりすることは重要だと思います。
何も知らない理不尽な日本からの理不尽な要求にOKY(お前が、ここに来て、やってみろ)と思っている駐在員はあなただけではなく、実は多くいることを知るだけでも心が少し楽になるかもしれません。
健康管理
健康管理も海外駐在では大変重要です。特にメンタル面には十分に気をつけましょう。人に話を聞いてもらうだけでも気が楽になりますので、誰でもいいので話をしましょう。もし頼れる人がいないのであれば、病院に行って医者に話を聞いてもらうというのでもいいと思います。
また、健康診断を定期的に受けて、問題があったら検査をきちんと受けましょう。イギリスだと病院の予約を取るのも大変(NHSではなく、プライベートでもです)で、医者のアポイントをとっていてもあっさりとキャンセルされたりとうまくいかないこともありますが、身体に不安があると精神にも影響しますので、体を大事にしましょう。
家族との対話
家族を帯同しているのであれば、これが一番重要です。日本にいるときよりも家族とのコミュニケーションは密にすることを推奨します。家族関係でうまくいかないと駐在生活はうまくいきません。
仕事も大変だし、言語も文化も違っていて周りの人のことを理解できず、自分のことで精一杯になりがちですが、家族第一でいることが海外赴任では大事だと思います。
帯同してきた家族は楽そうに見えるかもしれませんが、言語や文化の違い、特にお子さんがいる場合はお子さん関係のコミュニケーションで相当なストレスに毎日さらされています。その理解を十分にしてあげてください。
ここ5年間いろいろな家庭を見てきた私のあくまで感想ではありますが、家族第一ということを言う方は多くいらっしゃいますので、そういうことなのだと思います。
まとめ
- 海外駐在とは本国(日本)企業の命を受けて本国(日本)以外の国に移住し、ある程度の期間働くこと
- 海外駐在のメリット
ー給料が大幅にアップする
ー語学力が向上する
ーコミュニケーション能力が高まる
ーマネジメント能力が身につく
ー異文化への理解力・耐性が身につく
ー自分のキャリア・人生の選択肢が増やせる
ー帯同家族のキャリア・人生の選択肢が増やせる
ー日本からではなかなか行けない場所へ行ける - 海外駐在のデメリット
ー健康面のリスクがある
ー言語や文化の壁に苦しむことがある
ーキャリアアップのチャンスを逃す可能性がある
ー日本の家族や友人との距離ができてしまう
ー帯同家族のトラブルが発生する可能性がある - 海外駐在のデメリットを最小化する方法
ー言語と文化について事前に学習しておく
ーネットワークの構築
ー健康管理
ー家族との対話
しっかりと準備をして楽しい駐在生活を送りましょう!ありがとうございました。