イギリスについて

BBC受信料払ってますか?確認しておきたいBBC受信料のルール~NHK受信料との違いを徹底解説~

どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような疑問を解消するために書いています。

  • BBC受信料ってどんな人が支払わなければいけないの?
  • BBC受信料の請求書を受け取ったけど、支払わなきゃだめ?
  • 日本のNHKでネット放送でも受信料が徴収されることになったけど、BBCはどうなっているの?

イギリスに住んでいると必ず考えなければならないものの1つに、BBC受信料の支払いがあります。ある日突然下記のような請求のレターが届いて、よくわからず支払っている方もいるかと思います。または受信料なんて支払って当たり前だよ!と言われる方も多いかもしれません。

ですがお得な活動が大好きな私ぷーたとしましては、支払わなければならないものは納得しないと支払いたくはありません。そこで今回の記事ではイギリスのBBCと日本のNHKの受信料のルールの違いに注目して、それぞれの特徴を調べてみました。

BBCとNHKの違い

まずはBBCとNHKの違いについて下記のとおり一覧で表示した上で、それぞれについて受信料制度を含め説明をしていきたいと思います。

少し驚きなのですが、BBCとNHKは設立されたのが1920年代ということで、ほとんど変わらないんですね。もちろんテレビ放送開始はBBCが1936年、NHKが1953年と差がありますが、法人の設立としてはそれほど変わらないようです。

BBCについて

まずはイギリスのBBCについて見ていきます。

BBC運営法人はBritish Broadcasting Corporation

BBCはBritish Broadcasting Corporationという法人が運営しており、その略称を用いてBBCという名称としています。

BBCの設立年は1922年、テレビ放送開始は1936年

BBCの設立は1922年です。当時イギリスでは商業ラジオ局が無秩序に設立されていた時代で、そのために周波数が不足するという問題が発生していました。そこでイギリス政府は、ラジオメーカーが共同でラジオ放送会社を設立して周波数をコントロールし、その代わりに外国のラジオメーカーから国内メーカーを保護することを提案しました。

この政府提案を主要ラジオメーカーが受けたことで、1922年10月18日にBBCが設立されました。その後1936年11月には世界初のテレビ定期試験放送を開始しています。

BBCの放送形態は公共放送のため運営資金は主に受信料

BBCの放送形態は公共放送です。一般的に放送には国営放送・公共放送・民間放送の3種類あり、それぞれ下記のような分類となります。

  • 公共放送:公共企業体や公的機関によりおこなわれる放送で、受信料を主な財源として放送事業をおこなうことが多い(イギリスBBCや日本のNHKなど)
  • 国営放送:国家が直接管理・運営する放送 。税金などの国家予算を財源として運営される(韓国のKTVや中国の中央広播電視総台など)
  • 民間放送(民放):民間の資本によって設立された放送事業者によっておこなわれる放送(イギリスのiTVや日本のTBSなど)

公共放送の特徴としては、国営放送と異なり国家予算に依存しないため国家権力の監督や統制を直接受けずに自主的に活動でき、また民間放送と異なり放送内容にスポンサーの影響を受けづらいということがあります。

BBCのチャンネル数は8チャンネル+20の地域チャンネル

BBCのチャンネル数は基本的なチャンネルが下記の8チャンネルあります。各チャンネル特徴的な内容となっています。

BBC One ニュース、ドラマ、バラエティなど多岐にわたる番組を放送する総合チャンネル
BBC Two BBC Oneよりも専門的な内容や文化的な番組、ドキュメンタリーなどを提供するチャンネル
BBC Three 若年層をターゲットにしたエンターテインメントやコメディ番組が中心のチャンネル
BBC Four 文化、音楽、アート、ドキュメンタリーなどを放送するチャンネル
CBBC 6歳から12歳向けの番組を放送する子供向けチャンネル
CBeebies 6歳未満の幼児向けの教育的なチャンネル
BBC News 24時間体制で国内外のニュースを提供するニュース専門チャンネル
BBC Parliament 英国議会の討論や委員会の模様を中継するチャンネル

これらの8チャンネルに加えて、BBCでは20の地域チャンネルがあります。例えばBBC ScotlandやBBC One Northern Ireland、BBC Albaといったイングランド以外のチャンネルやイングランド内のBBC One East Midlands、BBC One South Westといったチャンネルです。

BBCのインターネット視聴はBBC iPlayerで可能

BBCの番組はインターネット上で視聴可能です。BBC iPlayerというサイトにアクセスしててパソコンやスマートフォン、Amazon Fire TVやスマートテレビなど様々なデバイスで視聴することができます。

こちらがiPlayerの画面となりますが、現在テレビ放送中の番組の視聴がすべてのチャンネルで可能ですし、加えて放送後30日まではアーカイブの視聴も可能です。オリンピックやワールドカップのような国際的なスポーツイベントであっても、30日間視聴可能で、放送したもの以外にもアーカイブされた映像がありますので、普通では見きれないほどの内容となっています。

映画やドキュメンタリーなどはAmazon PrimeやNetflixなどには及びませんが、ちょっと時間を潰す程度であれば十分なコンテンツ量であると言えます。

ちなみにワンピースも英語版ですがBBC iPlayerで見られました。2025年1月現在では1話~1,088話までをすべて見ることができるようです。このように見られるコンテンツはそこまで多くはなさそうですが、1,000話以上見られるというのはすごいですね。

BBC受信料は169.5ポンド/年(2025年1月現在)

BBC受信料は正式にはTV License feeと呼ばれており、2025年1月現在の金額は169.5ポンド/年です。169.5ポンドを一括で支払うこともできますし、月々の口座引落(Direct Debit)にすることも可能です。

当然ですが、イギリス駐在が終了し日本に帰国するなど、イギリスを離れるような場合には、一括で支払った受信料のうち、利用しない部分の払い戻しを受けることも可能です。

BBC受信料の根拠はRoyal Charter(王室勅許)

BBC受信料の根拠は、BBCが政府と取り決めるRoyal Charter(王室勅許)に基づくものとなっています。このRoyal Charterは2027年12月31日までその存続が保証されていますが、その後は未定です。

日本でもBBC受信料の廃止といった報道がされていたと思いますが、これは「Up next – the government’s vision for the broadcasting sector」というイギリス政府が2022年に出した放送に関する白書に記載された内容が伝わったのみで、実際のところはまだ何も決まっていません。

巨大組織であるBBCを受信料なしで維持することは難しいでしょうし、私としては縮小する方向で当面は継続されるのではないかと思っています。欧州では大きな方向性が示されて驚いても、少しずつ検討が先送りされて、結果的には大したことない結果で終わるようなことも少なくありませんので、BBC受信料制度もそう簡単には変わらないと思います。

BBC受信料支払義務はライブ番組を見られることで発生

BBCの受信料の支払義務が発生するのは、ライブ番組を見られることで発生します。もう少し詳しく条件を記載すると下記のとおりとなります。

  1. テレビ番組を視聴または録画する(BBCの番組に限らない)
  2. Sky、Virgin Media、EE TVなどの有料テレビサービスを視聴または録画する
  3. Channel 4、YouTube、Amazonプライムビデオなどのオンラインサービスで番組をライブで視聴、録画、ダウンロードする
  4. BBC iPlayerでBBCの番組を視聴またはダウンロードする

つまり、「テレビで放映されている番組を見る、録画する」か「オンラインサービスでライブ番組を視聴する」、「BBC iPlayerを使用する」、という条件に当てはまればBBC受信料を支払わなければならないということになります。

一方、YoutubeやAmazonプライムビデオなどでライブ番組以外を視聴するのであれば、BBC受信料の支払は不要です。

つまりBBCの受信料を支払わなくていいケースを考えると、

テレビを持っておらず、スマートフォンやパソコンでインターネットサービスのライブ放送を見ることがない

ということになります。ライブ放送という定義はBBCのFAQに説明されており、ニュースやスポーツ中継だけでなく、テレビ放送がYoutbueなどの媒体でライブ放送されているものを見るだけでも受信料の対象になるということです。

But you DO need a TV Licence if you watch TV live on YouTube. An example of this would be watching Sky News live. But it isn’t just live news or sport which needs a licence – it’s any programme which is part of a TV channel, shown or transmitted for everyone to watch at the same time.

BBC受信料不払いには戸別訪問と罰金(刑事罰)

BBC受信料を支払っていないとどうなるのでしょうか?BBCの説明によると、

  • BBCは当社には、TV Licenseのある住居とない住居を約3,100 万件登録したデータベースがあり、各住所にTV Licenseがあるかどうかがわかる
  • BBCの訪問担当者が全員このデータベースにアクセスでき、TV Licenseの有無を確認可能。TV Licenseが必要ないと伝えた場合でも、BBC方も担当者が確認のために訪問することがある
  • BBCは特定の住居におけるテレビの使用を数分以内に検出できる探知車の車両を保有している

となっています。つまりTV Licenseを保有していない住居には、テレビの使用を確認できる訪問担当者が訪問して、もしテレビを使用していたら受信料の請求をする、というように読めます。

それにしても、テレビの使用を検出できる探知者というのは驚きですね。住居の中で使用しているテレビを勝手に調べて、受信料を払えと言ってくるというのは恐ろしさを感じます。

また、こちらのサイトには訪問員の訪問について詳しく説明されています。

  • 訪問時に住居を見せた場合→訪問員が家の中を確認(ビデオカメラ付)して、TV Licenseの取得が必要かを判断する
  • 訪問時に住居を見せない場合→裁判所の令状を受けて家の中に勝手に立ち入る可能性がある
  • TV Licenseが必要なのに取得していない場合、最終手段として起訴(刑事訴追)される
  • 起訴されて罰金を科された場合、故意に罰金の支払を拒否すると刑務所に送られる可能性がある

上記のとおり、イギリスではBBCの受信料不払いは犯罪行為になってしまいます。BBCの説明によれば、正当な理由がなく受信料を不払いしている世帯に対しては最大1,000ポンドの罰金が科せられるということです。

これは罰金なので、刑事罰であり裁判所に呼び出されて、刑事裁判により罰金を科せられてしまいます。結局はお金を払えばいいということになるのでしょうが、イギリスでは外国人という立場では裁判所に呼び出されるまでに支払っておいたほうがいいということになると思います。

なお、BBCの記事によれば、

  • 2022年にはTV License不払いで40,220件の有罪判決があり、その平均罰金額は202ポンドだった
  • TV License不払いで刑務所行きになることはないが、罰金を支払わない場合刑務所に収監される可能性がある
  • 2023年3月までの12か月間に、訪問担当者は1,075,240件の住所を訪問し、73,000人弱がライセンスなしで生放送のテレビを視聴していることを発見した

イギリスの人口が6,800万人程度ということを考えると、世帯数は恐らく3,000万弱ということになり、その内不払い世帯は10%程度でしょうから、3~4%くらいの住居を訪問していることになるのでしょうか。

確率は低いと言えるかもしれませんが、テレビが家の中にあった場合言い逃れをするのが難しいと思いますので、テレビがある場合にはBBC受信料は支払ってしまった方がいいと言えそうです。

NHKについて

続いて日本のNHKについて見ていきたいと思います。

NHK運営法人は日本放送協会

NHKは日本放送協会の略です。ちなみに英語名はJapan Broadcasting Corporationとなっており、イギリスのBBCにならった名称となっています。

NHKの設立年は1926年、テレビ放送開始は1953年

日本放送協会は、1925年に日本で初めて放送業務を開始した社団法人東京放送局、社団法人名古屋放送局、社団法人大阪放送局の業務を統合して1926年に社団法人として設立されました。

その後放送法に基づき1950年に社団法人日本放送協会の業務を引き継ぐ形で現在の日本放送協会が設立され、1953年にはテレビ放送を開始しています。

NHKの放送形態は公共放送のため運営資金は主に受信料

NHKの放送形態はBBCと同じく公共放送となっており、運営資金は受信料を主としています。NHKの使命は公共の福祉のために全国にあまねく放送を普及させ、豊かで良い番組による放送サービスをおこなっているということで、その使命を果たすためには自主性を保っていく必要があり、NHKの自主性を保つために受信料の徴収が必要ということになります。

NHKのチャンネル数は地上2チャンネル、衛星3チャンネル

NHKのチャンネル数は地上2チャンネル、衛星3チャンネルの合計5チャンネルとなります。それぞれのチャンネルについて一覧で解説します。

NHK総合テレビジョン ニュース、ドラマ、バラエティなど多岐にわたる番組を放送する総合チャンネル。地域によって番組編成が異なる
NHK教育テレビジョン(Eテレ) 教育番組を中心とした編成で全国放送をおこなうチャンネル
NHK BS 衛星放送(旧NHK BS1とNHK BSプレミアムから統合)
NHK BSプレミアム4K 4Kの衛星放送
NHK BS8K 8Kの衛星放送

BBCと比較するとチャンネル数は少ないものの、NHKでは4Kや8Kの衛星放送を実施しており、日本で超高精細度テレビ放送を普及させる役割を担っているということです。

NHKのインターネット視聴はNHKプラスで可能

NHKの放送はインターネットでも視聴可能です。NHKプラスというWebサイトで、パソコン、スマートフォン、Fire TVなどの端末ややスマートテレビなどでの視聴が可能です。

NHKプラスでは地上波のみですが放送中のテレビを見ることが可能ですし、放送後7日間の視聴が可能です。

ちなみにNHKプラスを正式に利用するにはNHK受信料の支払いが必要ですが、1ヶ月間のお試し利用であれば、受信料を支払っていなくても利用できてしまいます。

お試し利用 正式利用
期間 1ヶ月間のみ いつでも可能
個人情報 メールアドレスのみ必要 住所氏名等の個人情報が必要
受信料支払 不要 必要

加えて、NordVPNのようなVPNサービスを利用すれば、海外にいてもNHKプラスを見ることができます。これはもちろんNHKの想定する利用方法ではないと思いますが、やろうと思えば海外在住の方が毎月メールアドレスを変えながらNHKプラスの利用登録をおこなって、VPNサービスを使ってNHKを見ることが可能です。

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NHK受信料は地上1,225円/月、地上+衛星で2,170円/月

NHKの受信料は地上:1,225円/月、地上+衛星:2,170円/月となっています。年間にすると地上+衛星で26,000円程度ですね。

BBCと比較すると安いのですが、チャンネル数やインターネットサービスが違いますし、物日本とイギリスの物価さも考慮にいれるとNHKの方が割高に感じてしまうかもしれません。

なお、NHKは2025年10月から放送法改正によりインターネット活用業務を既存の「任意業務」から「必須業務」にしたことでインターネットでのNHK視聴からも受信料を徴収することを決めています。このインターネットでのNHK視聴による受信料は1,100/月となる予定です。

このインターネットの受信料については、スマホやPCを持っているだけで受信料を徴収されるようになるのではないか?という懸念の声が上がっています。地上契約の受信料はテレビを持っているだけで支払対象になるため、当然と言えば当然だと思います。

そのためNHKは誤受信防止措置として、ウェブブラウザやアプリで最初に「ご利用動向の確認」のメッセーをが表示され、「コンテンツの受信・視聴に当たっては放送受信契約が必要になります」といった注意事項を確認した後に「同意して利用する」をクリックした人がを、受信料支払の対象にするということです。

ですが一方で、一度契約をしてしまえばスマートフォンやPCを捨てなければ契約を解除できないという話も出ており、かなり無理がある話ではないかと感じます。ワンクリックで受信料支払が延々と続くという、ワンクリック詐欺という批判も仕方がないかもしれません。

NHK受信料の根拠は放送法

NHK受信料の根拠は放送法という法律になります。NHK受信料も色々と議論がされているものの、国会で決めたものですのでこれを変えるには国会で決めなければならず、NHK受信料が廃止されることはないと思います。

BBCでは一応縮小の方向性が示されたところですが、NHKはインターネットでも受信料を取ることを決めており、拡大方向が示されているように思われます。BBCでは以前からインターネット視聴でも受信料を徴収していますので、単にNHKの動きが遅いだけとも言えます。

NHK受信料支払義務はテレビの設置で発生

インターネットでの視聴を別にすると、今のところNHK受信料の支払義務はテレビの設置により発生します。もう少し正確に説明すると、テレビを設置したらNHKと放送受信契約を結ぶ必要があり、放送受信契約を結んだ人は毎月受信料をNHKに支払わなければなりません。

NHK受信料不払いには戸別訪問と反則金(民事)

今ではテレビを持っていない方も多いと思いますが、かつてはほとんどの家にテレビがありましたので、受信料を支払っていない家にはNHKの訪問担当者が訪れて受信契約を迫る、というシーンがよく見られていました。

今でも受信料を支払っていない家には訪問担当者が訪問してテレビの有無を確認しているということです。ですが、BBCと比べるとNHKの訪問担当者に対応する義務はありませんので、訪問担当者の訪問を無視していてもなんの問題もなく、裁判所の令状を取って強制的に家の中を見に来ることもありません。

また、NHKの受信料を支払わないことによる罰金はありません。不当に受信料を支払っていない場合、NHKは受信料の2倍の割増金を請求することになっており、これが罰金のような扱いになるとは言えますが、BBCの場合は刑事罰の罰金を裁判所から命令されることを考えると、NHKの割増金はあくまでも民事上の請求ですのでBBCほどの恐ろしさはないと思います。

BBCとNHKの比較

さて、ここまでBBCとNHKについてそれぞれ説明してきましたが、下記の4つのポイントについてBBCとNHKを比較してみましょう。

  1. チャンネル数
  2. 提供しているコンテンツ
  3. 受信料の徴収方法
  4. 受信料の納得感

チャンネル数:圧倒的にBBCが多い

BBCとNHKをチャンネル数で比較した場合、明らかにBBCに軍配が上がります。先に説明していますが、BBCは8チャンネル+地域チャンネルであるのに対し、NHKは総合・Eテレ・BSと高解像度2つ(4Kと8K)の計5チャンネルであり、NHKの場合4Kと8Kのコンテンツはないに等しく、実質3チャンネルしかないという状態です。

NHKは受信料減少のためなのか、チャンネル数を減少しており、一方で受信料にはそこまでの影響がないようなので残念に感じてしまいますね。3チャンネルしか見られないのに月2,170円の受信料を取られてしまうと、U-NEXTでも見ていたほうがいいのではないかと感じてしまいます。

なお、U-NEXTに加入しているとU-NEXTで利用できるポイントが毎月1,200ポイント得られるのですが、980ポイント支払うとNHKオンデマンドという過去の豊富なNHKコンテンツが見放題になるという素晴らしい特典が得られます。

地上+衛星契約で2,170円に対し、U-NEXTは2,189円でNHKオンデマンド見放題(+1,200-980=220ポイント)・・・どちらがいいか悩んでしまうのは私だけでしょうか?

提供コンテンツ:BBCの方が上質(特にインターネット配信)

提供しているコンテンツについては、こちらも残念ながらBBCに軍配が上がると言わざるを得ません。チャンネル数が多いので当然と言えば当然かも知れませんが、私が注目しているのはBBC iPlayerの使い勝手とコンテンツの豊富さです。

NHKプラスでは、放送後7日間の番組視聴が可能ですが、BBC iPlayerでは過去30日分の番組が見られることに加え、先ほど説明してワンピースのような特定のコンテンツは大量に視聴することが可能です。

もしNHKがインターネット放送に本腰を入れて、インターネット受信料のみでNHKオンデマンドレベルでコンテンツが視聴できるようになるのであれば、この評価は変わるかもしれませんが、正直そこまでの改善があるとは残念ながら思えません。

受信料の徴収方法:BBCが強い

BBCとNHKの経営を支える受信料ですが、受信料徴収方法についてもBBCの強さがNHKを上回っています。

これは簡単で、BBCは受信料不払いに対して刑事手続で請求可能という一点に尽きます。BBC受信料を支払っていないと、訪問担当者が家まで来て調査をして、拒んだら裁判所から令状を取ってきて家の中を勝手に捜査され、受信料の支払を決めて請求してきて、拒んだら刑務所行きです。

もちろんそこまで強硬な手続きはできないと思いますが、ここまでの仕組みであればBBCの受信料を支払わなければいけないことを知っていて、受信料支払を拒否する人はそこまで多くはないのではないかと思います。

一方のNHK受信料は、テレビが家にあることが受信料の支払条件と言うのはBBCと変わりませんが、訪問担当者が強制的に家の中を調べられないという点が非常に弱いです。

私としてはなぜこの点をNHKに認めていないのかが不思議で仕方がありません。聞いたところでは、NHKは受信料支払を視聴者に納得してもらわなければいけないから、強制徴収はできないということですが、一方で強面の訪問担当者が受信料支払を求めてくるという話もかつてはよく聞きましたので、制度的に破綻している気がします。

受信料の納得感:BBCの方がある(というか支払うしかない)

受信料を支払う納得感はBBCの方が高いでしょう。

これはチャンネル数が多く、インターネット視聴を含めたコンテンツも豊富、しかも支払わないと強制的に調べに家に来て、裁判所に訴えられるのですから、払う以外の選択肢がないと思います。

私はイギリスに駐在していて、比較してしまえる立場にあるから残念なのですが、NHKについては少ないチャンネル数、貧弱なコンテンツというのはまだ許せるとしても、受信料を支払わなければいけないという点が担保されておらず、ごねれば支払わないことが認められてしまう仕組みになっていることが一番の問題だと思います。

つまりNHK受信料は、真面目に受信料を支払っている人がバカを見るという仕組みになってしまっています。

受信料を支払わせるにはテレビがあることを確認しなければならず、でもテレビを確認する権限はNHKにはなく、訪問担当者は帰れと言われれば帰らなければならないという状況で、受信料を徴収するのは相当難しいのではないかと思います。

インターネット受信料の徴収がこの受信料問題を解決する糸口になるのでしょうか。契約したらスマートフォンを捨てなければいけないのであれば、みなさんしぶしぶ受信料を支払うんでしょうか?そもそもスマートフォンと支払の紐付けはどうやってやるのか、支払わない人にはどんな対応をするのか?正直なところ興味が尽きません。

総合評価:BBCの方が受信料に見合ったサービス

以上、4つのポイントでBBCとNHKを比較して来ましたが、すべての項目でBBCに軍配が上がりました。私としては、この理由はBBCの方が自らの存在に危機感を持っているからであると考えます。

そもそもBBCはRoyal Charterによってイギリス王室から勅許を受けて受信料を徴収している立場であり、刑事裁判手続きをおこなってでも受信料を徴収する強い権限を有しています。そのためBBCは常に強い監視の下に置かれていると考えますし、サービスを受信料に見合ったクオリティに維持、向上させていくことが求められていると考えます。

一方でNHKは受信料の徴収が認められているとはいえ、その立場はそこまで強くなく、放送法の根拠だけでは受信料の徴収は必ずしも強制的にはできません。そのため、提供するサービスもそこまで大きく改善していけないという事情もあるのではないかと考えました。

今はインターネットで様々な情報が得られる時代であり、サブスクリプションサービスも広く普及して情報あたりの単価が下がっていると考えます。そんな中で受信料というサービスに支えられたBBCとNHKという2つの放送サービスがどのように今後発展していくのか、私としては非常に注目しています。

まとめ

以上、受信料に支えられてるイギリスのBBCと日本のNHKを比較する形で説明してきました。ここでまとめておきます。

  • BBCについて
    ー運営法人はBritish Broadcasting Corporation
    ー設立年は1922年、テレビ放送開始は1936年
    ー放送形態は公共放送のため運営資金は主に受信料
    ーBBCのチャンネル数は8チャンネル+20の地域チャンネル
    ーインターネット視聴はBBC iPlayerで可能
    ー受信料は169.5ポンド/年(2025年1月現在)
    ー受信料の根拠はRoyal Charter(王室勅許)
    ー受信料支払義務はライブ番組を見られることで発生
    ー受信料不払いには戸別訪問と罰金(刑事罰)
  • NHKについて
    ー運営法人は日本放送協会
    ー設立年は1926年、テレビ放送開始は1953年
    ー放送形態は公共放送のため運営資金は主に受信料
    ーチャンネル数は地上2チャンネル、衛星3チャンネル
    ーインターネット視聴はNHKプラスで可能
    ー受信料は地上のみ1,225円/月、地上+衛星で2,170円/月
    ー受信料の根拠は放送法
    ー受信料支払義務はテレビの設置で発生
    ー受信料不払いには戸別訪問と反則金(民事)
  • BBCとNHKの比較:BBCの方が受信料に見合ったサービス
    ーチャンネル数:圧倒的にBBCが多い
    ー提供コンテンツ:BBCの方が上質(特にインターネット配信)
    ー受信料の徴収方法:BBCが強い
    ー受信料の納得感:BBCの方がある(というか支払うしかない)
  • インターネットで様々な情報が得られる時代にBBCとNHKという2つの放送サービスがどのように今後発展していくのか注目しています

ありがとうございました。

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ぷーた
ぷーたです!投資とポイント活動、ジョギングが趣味のロンドン駐在員です。お得活動のためには徹底的な調査と行動をしており、たくさんの方に情報を共有したいと思ってこのブログを立ち上げました。