どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方の疑問を解決するために書いています。
- ロンドンに住むのに1ヶ月でどれくらいかかるの?
- ロンドンの地域別家賃の目安を知りたい!
- ロンドンで生活を始めようと思っているんだけど、どの地域に何があるかよくわからないから教えて!
ロンドンの家賃事情

私は5年以上前からロンドンで日本人駐在員として働いていますが、ロンドンの家賃の高さには驚くばかりです。私が住んでいる場所はイーリングという、決して都心部とは言えないロンドンの西の外れの方で、東京で言えば三鷹くらいの場所だと思うのですが、それでも家賃は3LDK(3ベッドルーム)で3,000ポンド(57万円)を超えています。
こちらの記事ではロンドンで一般に取引されている最高額の物件情報を調べており、2024年12月現在でロンドン最高額物件は8千万ポンド(約160億円)と判明しました。

ですが今回はもう少し広い範囲で、ロンドンのそれぞれの地域で家賃をどれくらい支払えば住むことができるかを調べてみました。
ロンドン家賃調査のルール

今回のロンドン家賃調査ですが、下記の条件で実施することにしました。
- 調査対象はRightmoveの掲載物件とする
- ポストコードごとに調査する
- 家の形態・ベッドルーム数ごとのデータを確認する
※異常データを排除するために掲載件数が5件以上のもののみ対象とする
調査はRightmoveの掲載物件を対象とする
Rightmoveは、2000年に設立されたイギリスの不動産ポータルサイトで、現在ではイギリス国内の不動産市場において圧倒的なシェアを誇っているということです。Rightmoveでは不動産業者、住宅建設業者、大家さんなどが物件を掲載して、利用者はこれらの情報を元に賃貸や購入を判断することができます。
基本的にはこのRightmoveさえ見ておけば、イギリスでの不動産探しに困ることはないと思います。もちろん、住みたい地域の不動産屋を訪問するとRightmoveに掲載されていない物件を見ることができる可能性もありますが、まずはRightmoveをチェックして相場感や物件の場所などを確認しておくことは重要です。
こちらの記事でRightmoveの利用方法について詳しく解説しています。

ポストコードごとに調査する
調査はポストコードごとにおこないます。なお、ポストコードについての説明は下記のとおりです。
- ポストコード(Postcode)はイギリスで郵便物を配達用に仕分けするために設計されたエリアを指定するコード
- ポストコードは2~4桁の英数字のOutward codeと3桁の英数字のInward codeの組み合わせでできており、Outward codeとInward codeの間には必ずスペースが入る
- Outward codeは1~2桁の地域(Area)+1~2桁の地区(District)で構成されている
- Inwardは1桁のSector+2桁のUnitで構成されている
ポストコードの例
Outward code | Inward code | ||
Area | District | Sector | Unit |
WC | 1B | 4 | AR |
W | 5 | 2 | NU |
ポストコードは大まかな住所を特定するために使用され、6~8桁のコードすべてを指定すると、数十件程度の住宅に絞り込むことが可能です。そのため、カーナビやスマートフォンのナビを使用する際は、ポストコードを設定するだけで概ね目的地にたどり着くことが可能です。
今回の調査ではポストコードのOutward code(Area+District部分)を使用しておこないます。例えばイーリングブロードウェイであればAreaがW、Districtが5ですが、W5に含まれる賃貸物件を対象範囲としておこないます。
家の形態・ベッドルームごとに確認する
家賃調査をおこなうに当たって、ベッドルーム数に着目することは重要です。日本でも1LDKと4LDKの物件では家賃も大きく異なりますので、ベッドルーム数ごとにデータを集計しています。ただし、イギリスのRightmoveでは広さがきちんと掲載されていない物件も多いため、同じ4ベッドルームでも広さでの比較はできないことをご理解ください。
また、家の形態についても区分しています。家の形態はRightmoveでもさまざまなものが掲載されていますが、基本的には掲載数の多い下記の形態をチェックしています。
家賃調査:ロンドン西部編①
さて、ここから家賃調査についての結果を見ていきます。今回はロンドン西部①として、下記のロンドン西部の赤枠で囲った地域を対象とします。
London.gov.ukサイトより
ポストコードで言うと、W3、W4、W5、W6、W12となります。
W3:Acton地区の家賃
まずはW3から見ていきます。このW3は日本人が多く暮らすアクトン地区が含まれている地域の1つです。地図でW3の範囲を見ると下記のとおりとなります。
地区名としてはActon、West Acton、North Acton(一部)、South Acton、East Acton(west)、Park Royal(south)、Hanger Hill Garden Estate、Gunnersbury Park Ealing、Hounslow、Hammersmith and Fulhamが入ります。
行政区としてはEaling, Hounslow, Hammersmith and Fulhamの3つが含まれます。
W3地区にある公園や施設には下記のようなものがあります。
- Gunnersbury Park
- Acton Park
- ロンドン日本人学校
- ジャパングリーンメディカルセンター
- Atariya(日本食材店)
- Yo Yo Kitchen(日本食店)
まずはベッドルーム別の家賃データを見てみます。表の見方ですが、家賃については平均、中央値、最低額、最高額を表示しています。中央値というのは、家賃を最低額から最高額を並べてちょうど真ん中になる家賃を示しています。ロンドンでは物件によってはとんでもない高額になっている場合もあるため、平均がおかしくなってしまう可能性がありますので、中央値を見ていただくのが大体の家賃相場を見るにはふさわしいと考えています。
家賃データを見て思うのは、やはり高いですよね・・2LDKで2,600ポンド、3LDKで3,250ポンドです。
こういう見方も面白いのではないかと思い、日本円で換算してみました。 続いて、ベッドルーム・家の形態別に分けたデータです。シェアハウスは安くはなっているものの、それでも1,000ポンド近い金額ですからなかなかの出費ですね。
こちらも日本円の換算データを示しています。
W4:Chiswick地区の家賃
次はW4、チジック地区を見ていきます。今回紹介する中では高級住宅地として有名な場所ですね。閑静な住宅街というイメージです。
地域でいうと、Chiswick、Gunnersbury、Turnham Green、Acton Green、South Acton(一部)、Bedford Parkとなります。
カウンシルではHounslow、Ealing、Hammersmith and Fulhamとなりますね。
W4地区にある公園や施設は下記のとおりです。
- Chiswick House and Grounds
- Acton Green Common
それでは家賃データを見ていきましょう。
ベッドルーム別のデータです。W3地区と比べて少し高い印象を受けますが、5・6ベッドルームの家賃の高さには驚いてしまいますね。
日本円でも見てみます。100万円を超える家賃が普通に出てきていますので驚きです。
続いてベッドルーム・家の形態別の家賃データです。なお5・6ベッドルームは5件未満担ってしまいますので、ここでは除かれています。
日本円でも見てみます。ボリュームゾーンの2ベッドルームFlatの中央値が47.5万円というのが高いのか安いのか、正直良くわからなくなってしまいます。
W5:Ealing地区の家賃
続きましてW5のEaling地区をご紹介します。
W5ですが、地域としてはEaling、South Ealing、Ealing Common、North Ealing、Northfields、(south and east)、Pitshanger、Hanger Laneを含みます。
カウンシルはEalingとHounslowとなります。
W5地区にある公園や施設は下記のとおりです。
- Ealing Common
- Walpole Park
- Rammas Park
- Natural Natural(日本食材店)
- イーリングブロードウェイ
家賃データは下記のとおりです。ベッドルーム別家賃から見ていきます。
続いてベッドルーム・家の形態別家賃データとなります。
データを見ていると気づくのですが、3ベッドルームのFlatは平均と中央値の差が大きいです。これは、最高額の家賃がかなり上振れしていることを意味していますが、W5であればイーリング・ブロードウェイ駅周辺の高層マンションが含まれているため、家賃が高い物件が登録されているのだと考えます。
W6:Hammersmith地区の家賃
W6のHammersmith地区の紹介です。おしゃれなお店がたくさんあって、ロンドン駐在員の奥様方に人気の街です。
W6には地域としてはFulham、Hammersmith、Ravenscourt Park、Stamford Brook (一部)を含みます。
カウンシルはHammersmith and FulhamとHounslowとなります。
W6地区にある公園や施設は下記のとおりです。
- Ravenscourt Park
- Charing Cross Hospital
ベッドルーム別家賃を見てみます。驚きなのは2ベッドルームの最高額が10,000ポンドを超えていることです。どんな人が住むのでしょうかね。
日本円では2ベッドルーム以上は平均でも90万円以上となっています。
続いてベッドルーム・家の形態別データです。ある程度ばらつきはありますが、最低額の家賃でも3ベッドルームでは3,000ポンドほどになっています。
W12:Shepherd’s Bush地区の家賃
W12のShepherd’s Bush地区の紹介です。Shepherd’s Bushと言えば何と言ってもWestfield Londonという、大型施設の建設に厳しいロンドンでは珍しい大型ショッピングセンターですね。私としてはプロサッカーリーグ2部(EFLチャンプオンシップ)のQueen Park Rangersのスタジアムが好きです。W12には地域としてはShepherd’s Bush、White City、Wormwood Scrubs、East Acton(eastの一部)を含みます。
カウンシルはHammersmith and Fulhamとなります。
W6地区にある公園や施設は下記のとおりです。
- Shepherds Bush Green
- Wormwood Scrubs
- Hammersmith Hospital
- Westfield London
- Loftus Road(Queen Park Rangersのスタジアム)
- Shepherd’s Bush Market
Westfield Londonが便利なため、近隣に住む日本人の方も多いと聞くW12ですが、どのくらいの家賃なのでしょうか。まずはベッドルーム別家賃を見てみます。
やはり最高額は10,000ポンド超えとなっていますが、平均値や中央値を見る限りではHammersmithほどの家賃とはなっていないようです。これはWestfield Londonに近い物件は新しく開発されたタワーマンションがあり、高額家賃が平均を引き上げているものの、全体的にはHammersmithよりは安くなっているのだと考えます。
続いてベッドルーム・家の形態別データですが、0ベッドルームのApartmentという物件がありました。Studioと何が変わるかはよくわからなかったのですが、総じてApartmentという名前から少し高級なマンションで、物件によってはジムやプールも付いているようでした。
参考まで0ベッドルームのApartmentがどんな部屋かを見てみたところ、こんな感じでした。Studioとの違いがないものもあるようです。
まとめ
以上、家賃調査のロンドン西部編①として、W3、W4、W5、W6、W12の5つの地域の家賃をそれぞれ調査しました。ここでまとめておきます。
- 下記のルールで家賃調査を実施
ー調査はRightmoveの掲載物件を対象とする
ーポストコードごとに調査する
ー家の形態・ベッドルームごとに確認する - W3:Acton地区の家賃
3ベッドルームの平均家賃は3,250ポンド、中央値は3,260ポンド - W4:Chiswick地区の家賃
3ベッドルームの平均家賃は4,252ポンド、中央値は3,549ポンド - W5:Ealing地区の家賃
3ベッドルームの平均家賃は3,815ポンド、中央値は2,999ポンド - W6:Hammersmith地区の家賃
3ベッドルームの平均家賃は7,170ポンド、中央値は8,385ポンド - W12:Shepherd’s Bush地区の家賃
3ベッドルームの平均家賃は3,853ポンド、中央値は3,146ポンド
ロンドンに5年半ほど住んでいますが、W6、Hammersmith地区の家賃が飛び抜けているのを初めて知りました。住んでいる方はどんな方なのでしょうね。イーリングの家賃でも高すぎると感じている私にはちょっとしたカルチャーショックでした。
ありがとうございました。