どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方の疑問を解決するために書いています。
- イギリスでISA口座を開設しようとしたらNI Numberが必要と言われました。NI Numberって何?
- イギリスで社会保険料を支払っていないからNational Insurance Numberはいらないと思っていたけど、違うの?
- イギリスのNI Numberを持っていないんだけど、どうやったらもらえるの?
- イギリスの日本人駐在員がNI Numberがなくて困ることはあるの?
NI Numberとは?
NI Numberはイギリスの国民保険番号のこと
なお、NI Numberというのは、National Insurance Numberのことで、イギリス政府が発行する国民保険番号のことです。
イギリスに住む日本人駐在員の場合、社会保険をイギリスで支払うことはほとんどないため、NI Numberについてあまり意識することはありませんが、利用する機会がある可能性もありますので、知っておいたほうがいいと考えます。
NI Numberを取得する必要がある人
NI Numberを取得する必要がある人は下記のとおりです。
- イギリスで働く予定のある人
- イギリス国内で年金の積み立てを行う人
- 一定の収入がある自営業者
一般的にイギリスに合法的に居住し、16歳以上であれば誰でもNI Numberを取得できます。留学生やワーキングホリデーでイギリスで生活する方は、アルバイトをする場合にはNI Numberが必要となります。
日本人駐在員ももちろんNI Numberを取得する対象になります。また、駐在員に帯同する配偶者もNI Number取得の対象となります。基本的にはイギリスでワーキングビザ(駐在員の場合Global Business Mobility Routeになるはずです)を取得している場合、原則的にNI Numberが自動で取得されます。
NI Numberを利用する必要がある機会
NI Numberは、主に下記のような場面で利用されます。日本人駐在員にとって必要になるのは雇用時と税金の申告納付、ISA口座開設、レンタカーの利用時、銀行口座開設くらいだと思います。
- 雇用主に提出
- 税金の申告と納付
- 年金の積み立てと受給
- ISA口座の開設
- レンタカー利用時のDVLAチェックコード取得
- 銀行口座の開設
- 福祉給付金(Universal Creditなど)の申請
- 学生ローンの返済管理
それぞれ必要となる機会を見ていきます。
雇用主に提出
イギリスで雇用主は従業員の所得税や国民保険料を正確に計算し、HMRC(イギリス歳入庁、His Majesty’s Revenue and Customs)に納めるためにNI Numberを使用します。
所得税や国民保険料は毎月源泉徴収して納付する必要がありますので、雇用主は従業員と雇用契約を結ぶ際にNI Numberを求めます。このNI Numberに基づいて給与明細を作成し、所得税や国民保険料を納付します。
日本人駐在員は通常イギリスの会社に雇用されるため、NI Numberを会社に提出する必要がありますが、会社側が手続きをしてくれているため意識しない場合もあるかもしれません。
税金の申告納付
イギリスでは毎年4月6日から翌年4月5日までが税務年度となり、翌々年の1月31日までに税金の申告をしなければなりません。この税金の申告納付にもNI Numberが使用されます。
日本人駐在員を含む会社に勤める方は、雇用時に提出されたNI Numberがそのまま使われます。なお、自営業者(Self-employed)の場合、自己申告(Self Assessment)で所得税を納税しますが、この際にNI Numberを使用します。
HMRCのオンラインサービスを利用すると、個人の税金アカウントにアクセスが可能ですが、ログイン情報としてNI Numberが必要となります。
年金の積み立てと受給
NI Numberはイギリスの年金の積み立て記録を管理するために使われます。国民保険料の支払い状況が記録され、将来の年金受給額に影響を与えます。
年金を受給する際にもNI Numberが必要となります。今の日本人駐在員にはあまり関係のない話ではありますが、もし長期的にイギリスに駐在するようなことがある場合には、年金の受給の可能性も出てきますので、知っておいた方がいいでしょう。
ISA口座の開設
イギリスの非課税投資口座であるISA(Individual Savings Accounts)口座の開設にNI Numberが必要な場合があります。
たとえばこちらの記事ではVanguardでISA口座の開設方法を説明していますが、Vanguradの口座開設画面でもNational Insurance Numberが求められています。

ですが、常にNI Numberを求められるかはわかりません。例えば私は2025年2月現在、Trading212でCash ISAをメインの資産運用先にしていますが、Trading212でのISA口座開設時にはNI Numberを聞かれませんでした。
これはVanguardですでにISAを開設済みだったからなのかもしれません。
ちなみに私は資産1億円を目指して投資に励んでいるのですが、2025年2月現在の私の資産運用方法についてはこちらの記事で説明しています。

レンタカー利用時のDVLAチェックコード取得
イギリスでレンタカーを利用する場合、イギリスの運転免許証保有者はDVLAチェックコードを取得する必要があります。DVLAチェックコードがないとレンタカーを借りることができませんので、NI Numberを取得しておくことが必須となります。
DVLAチェックコードの取得方法は、こちらのイギリスでレンタカーを借りる方法の記事で説明しています。

銀行口座の開設
銀行口座の開設にもNI Numberが必要になることがあります。銀行の口座開設のオンラインアプリケーションフォームで入力を求められることがあります。
すべての銀行でNI Numberを聞かれるわけではありませんが、念のためにNI Numberを準備しておいた方がよさそうです。
なお、イギリスで銀行口座を解説する場合、LloydsやNatWestのようなメガバンクの口座を持つことになると思いますが、バックアップとしてRevolutのようなチャレンジャーバンクの銀行口座を保有しておくことをおすすめします。
私のブログではRevolutで口座開設をすることをおすすめしています。おすすめする一番の理由は手数料無料、外貨決済が最もお得という点ですが、他にも様々なおすすめポイントがありますので、よろしければこちらの記事をご参照ください。

Revolutの申込みはこちらのボタンから可能です↓
福祉給付金(Universal Creditなど)の申請
福祉給付金(Universal Credit)とは、生活費を援助するための給付金です。収入が低い方や失業中、傷病で働けない方が受給することが可能です。
受給するためには上記の失業中のような状況に加え、
- 英国に住んでいる 18歳以上であること
- 公的年金受給年齢(65歳)未満であること
- 現金、貯蓄、投資の残高が16,000ポンド以下であること
となっています。
ですが、日本人駐在員は原則このUniversal Creditを受けることができません。
その理由は、日本人駐在員が取得するワーキングビザには下記の条件が入っており、その中にUniversal CreditなどのPublic Fundsの利用ができないとなっているからです。
学生ローンの返済管理
日本人駐在員には関係ないと思いますが、学生ローンの返済にはNI Numberが利用されます。学生ローンでお金を借りる際にはNI Numberは不要なのですが、返済には毎月の給与からの天引きが必要になるため、その紐付けにNI Numberが利用されるようです。
NI Numberの確認方法
さて、日本人駐在員には基本的に自動的に付与されるNI Numberですが、どのように確認すればいいのかが気になるところですね。従来は簡単に確認できていたNI Numberなのですが、少し前から確認に少し手間がかかるようになっていました。
2024年以前はBRPカードで確認していた
NI Numberを確認する最も簡単な方法は、BRPカードで確認することです。2024年まではBRPカードという在留許可を証明するカードが発行されていて、その裏面にBRPカードが記載されていました。
なお、BRPカードはBiometric residence permitsカードの略で、日本語にすると生体認証居住許可証となります。BRPカードは以下の用途で利用されます。
- 身元の証明
- 学習する権利の証明
- 公共サービスや給付を受ける権利の証明
BRPカードの裏面はこのようになっており、NI Numberが記載されていました。BRPカードをお持ちの方は、このBRPカードでNI Numberを確認するのが最も簡単ですね。
ただし、2023年頃から人によっては、BRPカード裏面にNI Numberが記載されなくなっているようです。NI Number自体は発行されていたようですので、単純に記載されなくなっただけのようです。
2025年以降はeVisaで確認する
2025年以降であればeVisaでNI Numberを確認することになります。eVisaとは、2024年後半に導入されたBRPカードに変わる在留資格確認方法で、物理的なBRPカードではなく、オンラインで確認することができるようになりました。
2025年以降イギリスに赴任する方は、UKVI(UK Visa & Immigration)アカウントという移民局のアカウントを作成して、そこからeVisaにアクセスします。
eVisaの取得方法はこちらの記事で解説していますので、よろしければご参照ください。

eVisaを閲覧すると、National Insurance Numberの記載を確認することが可能です。
その他のNI Number確認方法
その他のNI Number確認方法ですが、イギリス政府のサイトで確認すると、下記のような方法があるようです。
方法としては、
- HMRCのオンラインサービスにログイン(またはApp使用)
- 個人所得税アカウント(Personal Tax Account)で確認
- 過去のP60または給与明細を確認
- FromCA5403に記入しHMRCへ郵送する
- HMRCにオンラインチャットで問い合わせる
ということになるのですが、HMRCオンラインサービスと個人所得税アカウントは同じアクセス方法になり、人によってはNI Numberがなければ登録ができないようですので、NI Numberを確認する方法としては不安があります。
P60というのは下記のようなHMRCに提出するフォームで、毎月の給与額と源泉徴収税額や年金拠出額が記載されたものです。ここにNational Insurance Numberとして記載されています。もし会社からもらっていないのであれば、このフォームをもらうことでNI Numberを知ることができます。給与明細にもNI Numberが記載されている場合があります。
あとの「FromCA5403に記入しHMRCへ郵送する」「HMRCにオンラインチャットで問い合わせる」はどちらもかなりの時間がかかってしまうと思われますので、できるだけ別の方法で確認できる方が望ましいです。
NI Numberの取得方法
さて、NI Numberを確認しようとしてもNI Numberがない場合にはどうすればいいでしょうか?NI Numberが必要な方はNI Numberを取得する必要があります。
NI Numberの申請はオンラインでおこなえますが、NI Numberの取得には時間がかかり、もしすでにNI Numberを持っている場合二重で取得することになってしまいます。日本人駐在員の場合、通常はNI Numberを取得できているはずですので、まずはNI Numberの確認をおこない、HMRCに問い合わせてもNI Numberがないことが明らかな場合のみ申請してください。
さて、NI Numberがないことが明らかで、NI Numberを取得する必要がある場合はこちらのWebサイトから申請をします。
まずはWebサイトの下の方にあるApply onlineのところにあるApplyボタンを押します。
質問への回答・個人情報の入力
それぞれ質問への回答、個人情報の入力を進めていきます。
まずはNI Numberを申請したことがあるかを聞かれます。通常はNoだと思います。
次にイギリスで現在働いているか、仕事を探しているのかを聞かれますので回答します。ここでは「イギリスで働いているまたは働くオファーを受けている」を選択します。
フルネームを聞かれますので、入力します。
旧姓などがあるかを聞かれます。ここではNoとしています。
性別を聞かれますので、どちらかを選択します。
国籍を聞かれますので回答します。
生年月日を入力します。
イギリスで生まれたかを聞かれます。ここではNoとしています。
イギリスに最初に来た年月日を聞かれますので、記入します。
住所を聞かれますので、ポストコードを入力し、その後表示されるプルダウンメニューから住所を選択します。
NI Numberの申請が承認された場合、先ほど入力した住所にレターを送付していいか聞かれますので、回答します。ここではYesとしていますが、Noの場合はレターを送付する別の住所を聞かれます。
レターの形式を聞かれます。Yesで通常のレターを選択しています。Noの場合は別の形式(点字、字が大きいレターや音声など)が選択できます。
確認メールの送信の可否を聞かれます。Yesを選択するとメールアドレスの入力を求められます。
NI Numberの申請に問題があった場合、電話で問い合わせをしてもいいかを確認されます。ここでYesを選択すると、電話番号の入力を求められますので入力します。
パスポートを持っているか聞かれますので、Yesを選択します。
イギリスに住んで働くためのビザを持っているかを確認されますのでYesを選択します。
ビザを申請し承認されるとパスポートに貼付けされるvignette(ビザ取得後イギリスに入国するためのビザ)が有効なパスポートに貼り付けられているかを聞かれますので、Yesと回答します。
長かったですが、これで質問への回答と個人情報の入力は完了です。
写真のアップロード
ここからは写真のアップロードに進みます。全部で下記の3枚の写真をアップロードすることになります。
- パスポートの写真面の写真
- パスポートの写真面と一緒に写っている自分自身の写真
- パスポートのvignett(上記参照)の写真
写真のアップロードの前提として、写真ファイルのアップロードが可能か聞かれますので、Yesを選択します。
パスポートの写真面の写真の撮影をします。注意点を確認します。
ファイルを選択してアップロードし、Continue to uploadを押します。
次の画面で写真が表示され、きちんとパスポートの写真が表示されているかの確認を求められますので、確認してYesを選択します。
次にパスポートの写真面と一緒に写っている自分自身の写真をアップロードします。注意事項を確認します。
先ほどと同様に、ファイルを選択してアップロードします。
アップロードした写真を確認して、問題なければYesを選択します。
最後にパスポートのvignettの写真のアップロードです。こちらも注意事項を確認します。
ファイルを選択してアップロード、その後確認をするのは前の2回と同じです。
NI Number申請の最終確認
ここまで入力、アップロードしてきた情報の最終確認を求められますので、それぞれを再度確認します。
最終確認が終わったら、チェックボックスにチェックを入れて申請を提出します。なお、一度申請を提出してしまうとその内容の確認や修正ができないので注意しましょう。
Accept and sendを押して終了です。
これで申請が完了しました。申請からNI Numberの通知までは4週間ほどかかるようですので、気長に待ちましょう。
まとめ
以上、イギリスで必要となるNI Numberの確認方法および取得方法について説明しました。ここでまとめておきます。
- NI Numberとはイギリスの国民保険番号のこと
- NI Numberを取得する必要がある人は下記のとおり
ーイギリスで働く予定のある人
ーイギリス国内で年金の積み立てを行う人
ー一定の収入がある自営業者 - NI Numberを利用する必要がある機会は下記のとおり
ー雇用主に提出
ー税金の申告納付
ー年金の積み立てと受給
ーISA口座の開設
ーレンタカー利用時のDVLAチェックコード取得
ー銀行口座の開設
ー福祉給付金(Universal Creditなど)の申請
ー学生ローンの返済管理 - NI Numberの確認方法
ー2024年以前はBRPカードで確認していた
ー2025年以降はeVisaで確認する
ーその他のNI Number確認方法もあるが、過去のP60(毎月の源泉税額通知書)や給与明細を確認できなければHMRCに聞くしかない - NI Numberを取得するにはHMRCに申請する。質問への回答・個人情報の入力、パスポート写真などのアップロードで申請可能。二重申請しないようにまずはNI Numberがあるかを要確認!
ありがとうございました。