どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方の疑問を解決するために書いています。
- イギリス駐在員はいらなくなったものはどうしているの?
- イギリスでごみを捨てる方法は?
- ロンドンで粗大ごみを捨てるときにルールはあるの?道路に捨てているのが多いけど、いいの?
イギリス駐在中は色々と買ってしまう
私のロンドン駐在は6年近くになっており、その間にはたくさんのものを購入してしまいました。ロンドンで住んでいる住居は家賃が日本円にして70万円ほどになるにもかかわらず、それほど広いとは言えないため、置き場所には困っています。
特に置き場に困っているのは下記のようなアイテムです。
- 日本の本
- 子どものおもちゃ
- 各旅行先で購入したお土産
- ロンドンのマーケットで購入した雑貨類
日本の本
これはロンドンに駐在している方はわかると思うのですが、ロンドンには思ったよりも日本の物がなく、日本の物を購入しようとすると手間と費用がかかります。特に本については、ロンドンで購入するようなチャンス、例えば日本人学校や補習校でやっているような古本セールでは、ついつい多数の本を購入してしまいます。
気づけば読んでいない本が積み上がってしまっていた、というような話は他の駐在員の方とよくしています。日本にいれば当然ですが日本の本屋は身近にあるでしょうし、購入しなくても図書館で読むことも可能です。ですが、ロンドンで生活していると、すぐに日本の本が読めるという環境にないため、読みたいときに読めない不安から購入してしまっています。
今なら電子書籍で読みたい本を購入してダウンロードできるのですが、やっぱり活字を読む場合は紙の本がいいんですよね。こればかりは好みもあるとは思います。
子どものおもちゃ
子供のおもちゃも処分に困るものの一つです。日本から持ってきたり、一時帰国した際に日本で購入してくるものもありますが、先に日本へ帰国する方から譲り受けたり、イギリス生活の中でハムリーズやコストコなどで購入したおもちゃなどもあり、家の中がおもちゃであふれているお宅も少なくないと思います。
子どもに意見を聞けばどれも使うから捨てないで!となってしまいますが、家の中のスペースが限られていることもあり、困ってしまいます。
各旅行先で購入したお土産
イギリスに住んでいると、子どものハーフタイムや、長期休暇時には旅行に行くことが多いです。日本に比べて、自分自身も家族もストレスの多い海外生活ですから、休みの時くらいは羽根を伸ばして、異なる環境でゆっくりと過ごしたいですよね。
そんな旅行先では大体の場合、お土産を買ってくることになります。数カ所のお土産であればそれほどの量にはなりませんが、私の場合6年近く駐在しており、2020年春~2021年春のコロナの時期を除けば、イースター、夏休み、冬休みに長期の旅行をして、春(5月)、秋(10月)、冬(2月)の現地校のハーフタームの1週間休みにも短期の旅行をしていますので、週末の短い旅行も加えれば数十回もの旅行をしています。
そうすると困るのが旅行時に購入したお土産の扱いです。もちろん思い出の品々ですので安易に捨てるわけにはいきませんが、置き場所には困るのが実情です。
ロンドンのマーケットで購入した雑貨類
私の住むロンドンでは、あらゆる街でマーケットが開かれています。売られているのは生鮮食品、お菓子、料理から骨董品、家具、雑貨類など様々です。私の家族はマーケット巡りが好きなこともあり、週末にはロンドンのマーケットを訪れることも結構多くあります。そのマーケットの活況のあおりを受けてか、色々と購入してしまうことがあります。
実際には不要なものも多いかもしれませんが、旅行のお土産と似たような形で思い出の品として取っておきたい、という気持ちになってしまいます。
イギリス駐在中に不要になったものはどうする?
それでは、イギリス駐在中に不要になったものはどうすればいいでしょうか?最も簡単なのは捨ててしまう、ということになりますが、サステナブルな社会の先陣を切っているヨーロッパに住んでいる身としては、ある程度リサイクルなども視野に入れて考えるべきですよね。私が実際におこなっている不用品の処分方法をまとめてみました。
ネットで販売する
日本であれば、メルカリやラクマなどのフリマアプリの利用が広まっていますが、イギリスでもVitnedやDepopなどのフリマアプリの利用が可能です。
Vinted
Vintedは衣類や本、家電やアウトドア用品などは幅広い商品を売買できるフリマアプリです。販売する際の利用方法はメルカリと同じように商品の写真を取って、商品の情報を入力して価格を決めたら出品、後は待つだけです。
実際に商品が売れたらVintedの提携ストアに持ち込むか、Inpostなどの宅配ロッカーに入れるだけで発送が完了し、買い手が受領したらお金が受け取れます。送料は買い手が支払うため、出品時の費用負担はなく安心して利用できます。
買い手とのやり取りは英語になるため、大変に思われるかもしれませんが、今はChatGPTで「Vintedで〇〇を出品する際の英文を作成して」などと聞いてみれば割と簡単に英文も作成できますし、それほど難しく感じる必要はないと思います。
なお、購入者とのトラブルを避けるためには、写真を多めにとって問題がありそうな部分はきちんと説明しておく方がいいでしょう。
Depop
Vintedに比べるともう少し若い世代が利用している、ファッションに特化したフリマアプリです。ユーザーの9割がZ世代の若者というデータもあるようで、アプリ自体もInstagramのようなユーザーインターフェースとなっており、出品者の出品内容について「いいね」をつけたり出品者をフォローしたりするなど、SNSとしての機能も有している印象です。
フォローしている内容に基づいて、ユーザーの好みにあった商品をタイムラインにおすすめして表示してくるような機能もあり、若い方の話ではついつい購入してしまう、といったこともあるようです。
販売するものは古着やアクセサリーに限定されてしまいますが、販売した商品は各地にあるEvriの発送店舗に持ち込めば配送料がかかりませんので、こちらも安心して利用することが可能です。
eBay
Amazonよりも安く商品を購入できることが多く、最低発送購入金額もないため利用が手軽なeBayも、不用品を販売する際の選択肢の1つです。先ほどご紹介したVintedやDepopに比べると、商品発送の手間は増えてしまいますが、利用者が多く日本のものを求める方も多く閲覧しているため販売機会も多いです。
MixB
日本人向けのロンドンのコミュニティサイトMixBでも不用品を売ることが可能です。他のサイトと比べると、閲覧数は少ないため販売機会は限られてしまいますが、ほとんどの場合売却相手は日本人になりますので、安心して取引することができます。
MixBでは、商品の発送を自分で行なわなければいけませんが、販売する際の商品情報欄で買い手側の引き取りを条件指定することもできますので、発送手続きが面倒という方でも気軽に利用できるのがメリットです。一方で、販売価格はそれほど高く設定できないというデメリットもあります。
ガレージセールで売る
少し面倒かもしれませんが、ガレージセールを開催して販売するというのも不用品の処分には利用できる方法です。ガレージセールというのは、自宅のガレージなどの空いている場所に不用品を並べておいて、引き取ってもらう方法です。
もちろんガレージセールの実施には宣伝が必要になりますので、FacebookマーケットやMixBなどのコミュニティサイトで宣伝する必要がありますが、不用品の販売についてその場での交渉が可能であり、また、まとめて引き取ってもらうから全部でいくら、といった販売も可能ですので販売できる可能性が高いです。
ですが、一方で来客を受け付けることになりますのでその応対に手間がかかるというデメリットもあります。
フリーマーケットで売る
イギリスでは、各所でフリーマーケットが開催されています。こうしたフリーマーケットにはいくつか種類があります。
たとえばこちらはロンドン西部の高級住宅街ChiswickにあるChiswick Schoolで毎月第一日曜日に開催されるChiswick Car Boot SaleのWebさいとですが、イギリスではこうしたCar boot saleやFlea marketといった日本で言うフリーマーケットが各種で開催されています。こうした場所で不用品を売るというのも、一つの方法であると言えます。ですが、イギリスのフリーマーケットは少し敷居が高く、下記のような条件があります。
- 先着順の受付となる(Chiswick car boot saleの場合、午前5時半から列に並んで、整理券配布)
- 車の荷台を使用しての参加の場合下記の料金を支払う必要がある
ー通常の車縦向き駐車:15ポンド
ー通常の車横向き駐車:30ポンド
ーバンやトラック(全長5.2m未満):30ポンド
ーバンやトラック(全長5.2m以上):60ポンド
少々プロ向けの仕様になってしまっている気がします。そのため、コストを考えると利益が取れるかは微妙なところです。これよりはVintedのようなフリマアプリを使用したほうが、手数料を取られても損することはありませんので優れていると考えます。
寄付する
フリマアプリやフリーマーケットで売ることはできないかもしれないけど、捨てるのはもったいない!という場合には寄付するのも1つの方法です。寄付の方法はいくつかありますが、代表的なものを紹介します。
チャリティショップへ寄付する
不用品の寄付として最もメジャーな方法がチャリティショップへの寄付です。イギリスではチャリティショップという不用品の寄付を受けて販売する店舗が各所に存在しており、その収益は発展途上国の支援などそれぞれの団体の慈善事業に充てられます。
www.charityretail.org.ukのサイトでは、最寄りのチャリティショップの検索が可能です。
一点注意が必要なのは、各チャリティショップで受け付けている商品に違いがあるため、受け付けている商品を事前に確認してから持っていく必要があります。
受け付けている商品はトップページのFind a shopでポストコードを入力して、地図上で店舗を表示すると確認可能です。下記の画面では、左側にBookやClothingなどの受付商品が表示されているのがわかります。
学校や図書館に寄付する
寄付の方法として、もう一つご紹介したいのが学校への寄付です。ロンドン日本人学校やロンドン日本語補習校などの日本の学校では、定期的に保護者からの古本やおもちゃなどの寄付を受け付けています。読み終わった本や使用しないおもちゃなどは、次の方に使ってもらうために寄付するのがおすすめです。
日本人コミュニティで不用品を受け渡すことになりますので、次の方にも役立ててもらえるのは嬉しいですよね。
また、こちらの記事でご紹介しているセントジョンズウッド図書館でも本の寄付を受け付けている時期があり、こちらに寄付するのもおすすめです。多くの日本の本を読みたい日本人の心の拠り所となっている図書館ですので、感謝されること間違いなしです。
自宅前に置いておく
自宅前に段ボールなどの箱に不用品を入れて、「Take free」と張り紙をして置いておくのもよく見かける方法です。誰が持っていくかはわかりませんが、割と持っていってもらえることが多いという印象です。
イギリスは雨が降ることが多いため、雨で濡れないように気をつける必要がありますが、捨ててしまうよりは誰かに使ってもらった方がいいですよね。
捨てる
不用品の販売や寄付ができないようなものは、仕方がありませんが捨てることになります。イギリスでのものの捨て方についてご紹介します。
リサイクル可能ゴミ
リサイクル可能なゴミで、ゴミ回収用のボックス(Bin)に入るものは、そのまま回収用ボックスに入れてしまえばOKです。私の住むロンドン西部のイーリングカウンシルでは、リサイクル可能なものであれば特に分別は必要なく、何でもボックスに入れてしまえます。
こちらがイーリングカウンシルのゴミ回収についてのWebサイトです。
ここに書いてある内容を要約すると、
- 青色のゴミ箱:リサイクル可能な家庭ゴミを入れるための箱
- 黒色のゴミ箱:リサイクルできない家庭ゴミを入れるための箱
- 緑色のゴミ箱:生ゴミを入れるための箱
- 庭木の伐採ゴミや下草などは別回収の申込みか持ち込みが必要
となります。具体的なゴミ箱のイメージはこちらです。
イーリングカウンシルではこちらのようなリーフレットを作成しており、何をどのゴミ箱に入れればいいか説明してくれています。
リサイクル可能ゴミとして例示されているのは、
- 段ボールや箱に使われる紙
- 紙、封筒、迷惑メール
- 新聞や雑誌
- ペットボトル、鍋、桶
- 金属缶、エアゾール缶、清潔な金属片
- ガラス瓶などの瓶
- 食品および飲料の入れ物
となっていますが、あまり気にせずに捨てている方が多い気がしており、とにかくボックスに入れば何でもOKという感があります。
ですが、イギリス政府のサイトでは、明確に家庭ごみのリサイクルについて記載されており、こちらはあくまでも細かく規定されたルールのまとめとなっていますが、それでも記載されていることは細かく感じます。
リサイクル可能ゴミの回収日は、イーリングカウンシルではこちらのサイトで確認可能です。例えば私の住んでいる場所であれば、下記のように次の回収日が出てきます。
基本的にイーリングカウンシルのゴミ回収間隔は、
- リサイクル可能ゴミ:隔週1回
- リサイクルできない家庭ゴミ、庭のゴミ(要申込):隔週1回(リサイクル可能ゴミと別週)
- 生ゴミ:毎週1回
となっています。フラットなどでは共用のゴミ箱でゴミ回収していることが多く、ゴミ回収間近になるとゴミ箱がゴミであふれていることもありますので、いざ捨てようと思った際にゴミ箱がいっぱいだった、というケースにも注意が必要です。
粗大ゴミ
青いリサイクル用のゴミ箱に入らないゴミは、粗大ゴミとして捨てるしかありません。こちらもイーリングカウンシルの例になりますが、
- 粗大ゴミ回収を依頼する
- 粗大ゴミをリサイクルセンターに持ち込む
のいずれかの方法で処分する必要があります。
粗大ゴミ回収を依頼する
最も簡単な方法が粗大ゴミの回収をカウンシルに依頼することです。
イーリングカウンシルでは、こちらのサイトから回収の依頼をすることができます。
ですが、こちらの粗大ゴミ回収は残念ながらそれなりに費用がかかってしまいます。回収費用は粗大ごみ8点までで49ポンド、または冷蔵庫・冷凍庫は1個あたり33ポンドとなっています。
お手軽ではあるのですが、8点まで定額という点がいただけないです。日本であれば粗大ゴミ1個でいくらという申し込み方になりますので、1個からでも安価に回収してくれます。
粗大ゴミをリサイクルセンターに持ち込む
捨てたい粗大ゴミがそれほど多くない、または粗大ゴミを捨てるのにお金をかけたくない!という方は粗大ゴミをリサイクルセンターに持ち込むのも1つの方法です。
こちらも同じくイーリングカウンシルのゴミ持ち込みに関するサイトになりますが、イーリングカウンシルでは、グリーンフォードロードとアビーロードというリユース・リサイクルセンターへのゴミの持ち込みが可能ということが説明されています。
基本的にカウンシルの住民であれば(要写真付き身分証明書・居住を証明する電気・ガス請求書など)多くのゴミを無料で引き取ってくれますが、下記の2点については注意が必要です。
- マットレスは12ヶ月に最大2枚まで無料、それを超える場合は1枚15ポンド
- 下記の廃棄物については、毎週60kgまでは無料、それを超える場合は100kgあたり28.55ポンド
ー土壌芝生、フェンス、小屋、温室
ーレンガ、瓦礫、石、スラブ、壁タイル、床タイル、スレート、屋根材、アスファルト
ー石膏ボード、石膏、木材、ドア、窓、床板、幅木
ーキッチンとバスルームのユニット/備品
ー配管
ー配線
あくまでも産業ゴミを家庭ゴミとして捨てないための措置であると考えられますので、通常に捨てる分には、この制限にはひっかからないと思います。
イーリング地区のそれぞれのリサイクルセンターの詳細は下記のとおりです。
グリーンフォードリユース・リサイクルセンター
Web サイト |
https://www.ealing.gov.uk/info/201171/recycling_services/292/re-use_and_recycling_centres_and_sites/2 |
営業 時間 |
【4月1日~9月30日】 月・火・金・土・日曜日:午前8時から午後5時まで 水・木曜日:回収なし 【10月1日から3月31日】 月・火・金・土・日曜日:午前8時から午後4時まで 水・木曜日:回収なし |
住所 | Greenford Rd, Greenford, Middlesex UB6 9AP |
地図 |
アビーロードリユース・リサイクルセンター
Web サイト |
https://westlondonwaste.gov.uk/brent/hrrc |
営業 時間 |
月・木・金・土・日曜日:午前8時から午後4時まで 水・木曜日:回収なし |
住所 | Abbey Road Reuse and Recycling Centre, Abbey Rd, London NW10 7TJ |
地図 |
まとめ
以上、不用品の処理方法について説明しました。まとめておきます。
- イギリス駐在中は色々と買ってしまう。特に下記のものは放って置くとたくさん溜まってしまう
ー日本の本
ー子どものおもちゃ
ー各旅行先で購入したお土産
ーロンドンのマーケットで購入した雑貨類 - イギリス駐在中に不要になったものを処分する方法は下記のとおり
ーネットで販売する:Vinted、Depop、eBay、MixBなど
ーガレージセールで売る
ーフリーマーケットで売る
ー寄付する:チャリティショップ、学校や図書館、自宅前に置いておく
ー捨てる:リサイクル可能ゴミとして、または粗大ゴミとして
ありがとうございました。