イギリスについて

イギリスのビーチに行こう!ロンドンからアクセスしやすいイギリス南部のビーチ8選~水温は冷たいけど、熱波が来ていれば何とか泳げます~

どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方の疑問を解決するために書いています。

  • イギリスの夏はそこまで暑くないけど、海で泳げるの?
  • ロンドンから行けるおすすめのビーチを教えてほしい!
  • イギリス南部のビーチのランキングを知りたい!

イギリスでも海水浴は可能

イギリスは緯度が日本と比べてかなり高く、北の方に位置していますので、夏でも気温が高くなることは多くなく、熱波が来れば気温が30度を超えることもありますが、ほとんどの場合最高気温でも25度以下です。35度近くまで上がる日本の夏と比べるとはるかに過ごしやすいので、イギリスの夏が好きという方は多いです。

ロンドンの夏の平均気温

ロンドンの夏の平均気温は、HOLIDAY-WEATHER.COMによると平均最高気温が20~22度、平均最低気温が12~14度となっています。平均ですので、たまに30度を超える日もありますが、20度を下回る日もあり、あまり安定しないのがロンドンの夏の気温です。

例えば、こちらはロンドンの10日間天気予報の情報ですが、最高気温が28度になる日がある一方で、21度までしか上がらない日も多く、気温の高低が安定しないのがわかると思います。

参考まで、東京の平均気温も見てみましょう。7・8月の平均最高気温は28~29度、平均最低気温が22~23度となっています。東京では35度を超える猛暑日もあるため、少し低めに出ている感がありますが、いずれにしても東京の夏はかなり暑いと言えるでしょう。

今回の記事の対象とするビーチゾーンではどうでしょうか?イギリスの有名ビーチリゾートであるブライトンの平均気温を見てみます。ロンドンから90キロほど南にありますが、ほとんど気温の差はないようです。ブライトンの方がロンドンよりも気温が若干低くなっているようにも感じます。

ブライトンの夏の平均的な海水温

日本に比べると平均気温で10度ほど低いブライトンですが、海水温はどのようになっているのでしょうか?こちらのSeaTemperature.orgというサイトでは、平均海水温が公開されています。グラフを見る限り、7月や8月の夏場でも平均海水温は18度を超えることがないようです。
一応平均海水温の最高と最低も見てみます。さすがに最高平均海水温は18度を超えるようですが、20度に至ることは無さそうです。

参考まで、湘南海岸のある藤沢市の海水温を見てみました。平均海水温の段階で、7月および8月は25度を超えているようです。
海水温が何度、と言われてもピンと来ない方もいると思いますので、参考としてサウナで入る水風呂の温度と比べてみます。

サウナの水風呂の水温 特徴
18度超 ぬるいと感じる人もいる
15度~18度 サウナ後であれば快適に入れるのでおすすめ
10度~14度 冷たさだけでなく、痛みを感じる人もいる
10度未満(シングル) 選ばれしものが入れる(痛い)

つまり、

夏のイギリス南部(ブライトンなど)の海水温は、一般的なサウナの水風呂と同じくらい

ということになりますね。サウナの水風呂は1分も入れば十分だと思いますが、海水浴であればしばらくは海の中にいることになるため、体を冷やしすぎないよう注意が必要です。

日本では上限として、水温+気温が65度を超えるとプールに入るのが推奨されないということですが、イギリスでは温水プールでない限り、65度を超えることはなく、心配することはありません。

一方で下限として、日本では水温+気温が50度を超えなければ水遊びには適さないとされているのですが、イギリスではそもそも水温が20度を超えませんし、気温が30度を超えることはほとんどありません。つまり、日本の基準ではイギリスは水遊びができる環境になることはないということになります。

熱波が来るとイギリスでも海水浴は可能

イギリスでは常に海水浴が可能、ということは言えませんが熱波(Heat Wave)が来ればイギリスでも海水浴は可能です。例えばこちらは2022年の7月にヒースローで40度を記録した大熱波が来た際の室内温度計の写真ですが、このような熱波が来た際には海水浴は可能です。

イギリスでは熱波が来たと判定される条件が各地で設定されており、こちらのイギリス赤十字のWebサイトによれば、ロンドンの場合は

気温が28度以上を記録した日が少なくとも3日間連続したとき

とされています。28度で海水浴をするのは若干厳しい可能性もありますが、一応熱波が来れば海水浴は可能、と考えていいでしょう。

とはいえ、海水温18度以下になることは確実ですし、気温は高くても海風で意外と涼しく感じることもあるので、海から上がった後に体を冷やさないように羽織るものを持って行くなど寒さ(?)対策もしておくことをおすすめします。

ロンドンからアクセスしやすいビーチ8選

それでは、ここからはロンドンからアクセス可能なビーチ8選をご紹介します。誰もが知っているメジャーなスポットから穴場スポットまで、どこもおすすめできるビーチです。

まずは地図上でご紹介するビーチの位置関係を示しておきます。ロンドンは少し内陸の方にありますので、ビーチに出るには1時間30分~3時間くらいの時間が必要にはなりますが、場所を選べば十分日帰りは可能です。

ブライトン(Brighton)

ロンドンからのアクセスが抜群なビーチといえば、やはりブライトンです。ロンドン・ヴィクトリア駅やロンドン・ブリッジ駅から電車でわずか1時間強でアクセスでき、週末の小旅行にはうってつけの場所です。

ブライトンの海岸は小石のビーチで、砂浜とは違った独特の魅力があります。透き通るような水と心地よい海風、そして長く続くプロムナード(遊歩道)が印象的です。夏のピークには地元の人々や観光客でにぎわいますが、海岸線が長いため、そこまでの混雑にはならず、どこか落ち着いた雰囲気があるのがブライトンの魅力です。

ビーチで遊ぶ以外にもブライトン・ピア(Brighton Palace Pier)という桟橋上の遊園地やBrighton i360という展望タワー、個性的なカフェや雑貨店、古着屋が立ち並んでいるザ・レーンズ(The Lanes)」と呼ばれるショッピング街など、エンターテインメントもバッチリです。

私個人的には、ビーチからすぐ近くにあるこちらのKing’s Road Paddling Poolがおすすめで、小さなお子さんでも安全に遊ぶことができます。ビーチで遊んで少し疲れたらこちらの水場に移動して、水遊びや遊具などで遊ばせられます。

ビーチ Brighton Beach
タイプ 小石(Pebble Beach)
アクセス 電車:ロンドンブリッジ駅からThameslink、ヴィクトリア駅からSouthern Railwayで1時間15分ほどでブライトン駅、ブライトン駅からは徒歩15分
車:ロンドンから2時間ほど
地図

マーゲイト(Margate)

ケント州に位置するマーゲイト(Margate)は、19世紀のイギリスでは「海水浴といえばマーゲイト」というほどの人気を誇っていました。ですが、時代の流れとともに観光地としての役割を他の地域に譲っていきました。

ですが近年、アートやカルチャーの波に乗って、昔ながらのビーチリゾートの雰囲気と現代的な町並みのコラボレーションで再び脚光を浴びるようになりました。

マーゲイトのビーチは、ロンドン近郊では珍しい広くてきれいな砂浜が魅力です。遠浅の海は子ども連れにも安心で、波も穏やかな日が多いため、ゆったりとした海水浴が楽しめます。

プロムナード(海岸沿いの遊歩道)沿いにはアイスクリーム屋やレトロなゲームセンター、フィッシュ&チップスの店などが並んでいて、ある意味昭和の日本の海辺を思わせるようなノスタルジックな雰囲気が漂います。

また、子ども連れに人気なのが、マーゲイトの象徴とも言える遊園地「ドリームランド(Dreamland)」です。1920年代に開園した歴史あるテーマパークで、一時は閉鎖されたものの、地域住民やアーティストの協力で復活を遂げました。

ビーチ Margate Beach
タイプ 砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:セントパンクラス駅からSoutheastern Railwayでマーゲイト駅まで1時間30分程度、マーゲイト駅から徒歩6分
車:ロンドンから1時間50分
地図

サウスエンド・オン・シー(Southend-on-Sea)

サウスエンド・オン・シー(Southend-on-Sea)は、ロンドン中心部から電車でわずか1時間ほどでアクセスでき、ロンドンに最も近いビーチと呼ばれます。エセックス州のテムズ川河口に位置しており、イギリス南東部を代表するビーチリゾートの一つです。ロンドンからのアクセスの良さから、日帰りで訪れる観光客や家族連れにも非常に人気が高いです。

サウスエンド・オン・シーの象徴とも言える、世界一長い「サウスエンド桟橋(Southend Pier)」は全長2.1kmを誇り、「世界一長いレジャー用桟橋」としてギネスブックにも登録されています。あまりの距離の長さに徒歩で先端まで歩くのは大変ですが、ピアトレインという小型の電車がおすすめです。徒歩で入るには大人3.1ポンド、子ども2.1ポンド、徒歩+ピアトレインのチケットは大人7.7ポンド、子ども4.1ポンドとなっており、そこまでの差がないためピアトレインを利用するのもありだと思います。

サウスエンドのビーチは、干潮時には砂浜が広がる混合タイプとなっています。ビーチ沿いには整備された遊歩道があり、サイクリングや散歩にも最適です。 特に家族連れには、「Adventure Island(アドベンチャー・アイランド)」という遊園地があるのでビーチで疲れたら遊園地で遊ぶこともj可能です。

ビーチ Jubilee Beach, Southend-on-sea
タイプ 小石(Pebble Beach)+砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:フェンチャーチストリート駅からc2cで1時間ほどでサウスエンドセントラル駅、そこから徒歩16分でJubilee Beach
車:ロンドンから1時間20分
地図

ボーンマス(Bournemouth)


ドーセット州にあるボーンマス(Bournemouth)は、イギリスでは珍しい白い砂浜のビーチです。ロンドンから電車で約2時間半ほどでアクセスでき、イギリス人にとって「夏休みに行きたい海辺の町」として常に上位にランクインしています。

ボーンマスは都会の喧騒を忘れてリフレッシュするにはまさに理想的な場所で、ビーチの長さは7マイル(約11km)にわたって続きます。ビーチの水質は、厳しい基準を満たしたビーチに与えられる「ブルーフラッグ認証」を受けており、安全で清潔ということです。

ビーチからのアクセスでおすすめなのが、「ボーンマス・ガーデンズ(Bournemouth Gardens)」という広大な公園です。ビーチから徒歩5分ほどの場所にあり、自然の中でのんびりとピクニックを楽しむことが可能です。

ビーチ Bournemouth Beach
タイプ 砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:ウォータールー駅からSouth Western Railwayで2時間ほどでボーンマス駅、ボーンマス駅から徒歩30分
車:ロンドンから2時間40分
 地図

ポーツマス(Portsmouth)

ポーツマス(Portsmouth)は、イギリス海軍の拠点として知られる歴史ある港町です。そのため軍港都市というイメージが強いかもしれませんが、ビーチリゾートとしての魅力も十分です。

ロンドンから電車で2時間ほどとアクセスも良く、日帰りも可能です。ビーチはもちろん、ショッピングや博物館巡りなども同時に楽しめる「総合型シーサイドタウン」として、観光客に人気が高まっています。

ポーツマスのメインビーチは、サウスシー・ビーチ(Southsea Beach)です。砂浜ではなく、小石が中心のビーチですが、海は遠浅で干潮時には砂浜が現れます。ビーチの北側には桟橋「サウス・パレード・ピア(South Parade Pier)」が伸びており、海の上でお茶を楽しんだり、写真を撮ったりするにもぴったりのスポットです。

ビーチ Southsea Beach, Portsmouth
タイプ 小石(Pebble Beach)+砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:ウォータールー駅からSouth Western Railwayで1時間30分でポーツマス&サウスシー駅→City Shops South(Stop C)から23番バスに乗り20分でSouth Parade Pier (Stop D)→徒歩2分
車:ロンドンから2時間20分
 地図

ダードルドア(Durdle Door)

ダードルドア(Durdle Door)は、波の侵食によってできた天然の石灰岩アーチとして非常に有名ですが、ビーチとしても訪問する価値があります。

ダードルドアは、イングランド南西部ドーセット州のジュラシック・コースト(Jurassic Coast)の一部に位置しています。このジュラシック・コーストは、約1億8500万年前から6500万年前の地質が露出している世界遺産の海岸線で、化石探し(Fossil hunting)の場所としても有名です。

ビーチは小石のビーチで、海の透明度は非常に高く、晴れた日にはエメラルドグリーンの水面が太陽光を反射して、美しく輝きます。注意点として、遊泳は禁止されていないもののビーチにはライフガードが常駐していないため、安全第一で楽しむことが大切です。
遠浅の海が多い印象のイギリスのビーチですが、ダードルドアのビーチでは急に深くなる箇所があるため、注意が必要です。また、湾になっているため波も強い高くなることがあり、小さなお子さんを連れている場合は海岸線で水遊びをする程度にしておいた方がいいでしょう。

ちなみに駐車場からビーチまでは徒歩20分ほどの距離があり、ビーチ沿いにはほとんど店がありませんので食べ物や飲み物を駐車場近くのビジターセンターで購入しておくことをおすすめします。

ビーチ Durdle Door Beach
タイプ 小石(Pebble Beach)
アクセス 電車:ウォータールー駅からSouth Western Railwayで2時間30分でウール駅→Wool Station (Stop A)から31番バスに乗り13分でDurdle Door Park Entrance→徒歩9分
車:ロンドンから3時間20分
 地図

イーストボーン(Eastbourne)

イーストサセックス州にあるイーストボーン(Eastbourne)は、イギリスの伝統のビーチリゾートとして知られています。イーストコーストではブライトンに次ぐ人気の観光地ですが、ブライトンよりはより落ち着いた雰囲気で「静かに海辺の時間を楽しみたい大人のためのリゾート」として根強い人気を誇ります。

イーストボーンの海岸線はおだやかなカーブを描く美しい弓形のビーチが印象的で、ビーチは小石のビーチとなっています。

イーストボーンの遊歩道はとてもきれいに整備されており、19世紀のヴィクトリア時代のような白を基調としたクラシックな海辺の建物が立ち並ぶ姿は壮観です。また、花壇や噴水が配されたCarpet Gardens(カーペット・ガーデンズ)などの彩り豊かな庭園が点在しており、海だけでなく四季の自然も楽しめます。
ファミリー向けの施設も豊富で、トレジャーアイランド(Treasure Island)は、屋外・屋内プレイエリアやミニゴルフなどを備えた大型のテーマパークで、子ども連れにはおすすめです。また、各地にプレイグラウンドもありますので子どもを遊ばせる場所には心配ありません。

イーストボーンは白い絶壁で有名なセブンシスターズやブライトンからの距離もそれほど遠くなく、合わせて観光することもできるので便利な場所です。

ビーチ Eastbourne Beach
タイプ 小石(Pebble Beach)+砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:ヴィクトリア駅からSouthern Railwayで1時間30分でイーストボーン駅→Cornfield Roadから99番バスに乗り7分でDesmond Road→徒歩1分
車:ロンドンから2時間20分
 地図

リトルハンプトン(Littlehampton)

あまり有名ではないかも知れませんが、のんびり過ごすためにビーチに行きたい方におすすめなのがイングランド南部ウェストサセックス州にあるリトルハンプトン(Littlehampton)です。

観光地としては比較的控えめな存在かもしれませんが、だからこそ混雑を避けて静かに海を楽しみたい人にとっては絶好のスポットです。リトルハンプトンのメインビーチは、East Beachと呼ばれる海岸で、小石のビーチとなっていますが満潮時でなければ砂浜部分も見られます。

イギリス南海岸らしいのんびりとした雰囲気が漂い、観光地にありがちな喧騒は控えめ。潮風に吹かれながら散歩をしたり、ベンチに座って海を眺めたりと、静かな時間を求める人には理想的な環境です。

リトルハンプトンではファミリー向けのアクティビティも充実していて、海沿いには子ども向けのプレイグラウンドやミニゴルフ場、ミニ鉄道などがあり小さな子どもでも楽しめます。さらに夏季にはハーバーパーク(Harbour Park)という小さな遊園地もオープンし、ジェットコースターやメリーゴーラウンドなど、子どもに人気のアトラクションが楽しめます。

ビーチ East Beach, Little Hampton
タイプ 小石(Pebble Beach)+砂浜(Sandy Beach)
アクセス 電車:ヴィクトリア駅からSouthern Railwayで1時間45分でリトルハンプトン駅→徒歩16分
車:ロンドンから2時間20分
 地図

まとめ

以上、ロンドンからアクセスしやすいビーチ8選をご紹介しました。今回の記事のまとめです。

  • イギリスでも海水浴は可能
    ーロンドンの夏の平均最高気温は20~22度(東京は28~29度、最近はもっと高い?)、ブライトンの夏の平均最高気温は少し下がる(18~21度)
    ーブライトンの平均海水温は夏でも18度を超えることはない。これはサウナの一般的な水風呂と同じレベル
    ー熱波が来るとイギリスでも海水浴は可能だが、水風呂と同じ水温で、海風もあるため寒く感じることがあり対策が必要
  • ロンドンからアクセスしやすいビーチ8選
    ーブライトン(Brighton)
    ーマーゲイト(Margate)
    ーサウスエンド・オン・シー(Southend-on-Sea)
    ーボーンマス(Bournemouth)
    ーポーツマス(Portsmouth)
    ーダードルドア(Durdle Door)
    ーイーストボーン(Eastbourne)
    ーリトルハンプトン(Littlehampton)

ありがとうございました。

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ぷーた
ぷーたです!投資とポイント活動、ジョギングが趣味のロンドン駐在員です。お得活動のためには徹底的な調査と行動をしており、たくさんの方に情報を共有したいと思ってこのブログを立ち上げました。