どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方の疑問を解決するために書いています。
- イギリス赴任が決まって銀行口座を開設しようと思うんだけど、おすすめの口座はある?
- イギリス駐在員はWise・Revolut・Monzoのうちのどの口座を開設するのがおすすめ?
- Wise・Revolut・Monzoでできること、できないことを知りたい!
今回の記事では、海外駐在員が便利に使えるWise・Revolut・Monzoについて、すべての口座を保有している筆者が、実際に使用した体験からそれぞれの特徴を比較し、どの口座を作るのがおすすめかを解説します。


Wise・Revolut・Monzoが駐在員に人気の理由

海外駐在が決まると、まず準備すべきことの一つが現地での銀行口座の開設です。給与を受け取るにしても、家賃や公共料金を支払うにしても、現地の口座なしでは生活がスムーズに回りません。
海外赴任の場合、一般的にはメガバンク、イギリスで言えばBarclays、HSBC、Lloydsなどの大手銀行口座を作ることになると思います。ですが、これらのメガバンクの口座は住所が決まっていないと申し込めなかったり、会社からのレターや公共料金の請求書のような各種書類を提出しなければならなかったりして、口座開設に時間がかかってしまいます。
こうした背景から、近年はオンラインで簡単に開設でき、国際送金や多通貨利用に強いWise、Revolut、そしてイギリス国内であれば日常生活に根付いて使いやすいMonzoといったデジタルバンク・フィンテック系のサービスが、駐在員の間で急速に普及しています。
では、なぜこれらの口座が注目されるのでしょうか?理由は大きく分けて3つあります。
口座開設のしやすさとスピード
私の住んでいるイギリスのメガバンクでは、口座開設時に住所証明(Council Taxの請求書、光熱費の請求書など)を提示することが求められますが、赴任直後はまだ住居が決まっていなかったり、公共料金契約が自分名義になっていなかったりと、必要書類を用意できないケースが多々あります。
イギリスに着任して最初の1〜2か月は、生活基盤を整えるために出費がかさみます。ホテル暮らしから賃貸契約への移行費用、家具や生活用品の購入など、思った以上に現金が必要になるのです。その際、クレジットカードで支払えるものもありますが、日本のクレジットカードをポンド決済に使用してしまうと、3%を超える手数料を取られてしまいますので、費用が大きい場合かなりの損失になってしまいます。
その点、WiseやRevolutは日本にいるうちからアカウントを作成することができるため、イギリス到着後すぐに利用を開始できます。Monzoはイギリス国内での申請が必要となりますが、オンラインでの申請が可能で、必要書類について比較的ハードルが低いのが特徴です。
国際送金・多通貨利用のしやすさ
海外赴任当初の当面の生活費(家電や家具の購入、敷金の支払いなど)を日本の銀行口座から海外へ送金したり、逆にイギリスで得た給与の一部を日本の家族に送金したりと、駐在生活では国際送金が頻繁に必要となるケースがあります。
従来の銀行を経由した国際送金は手数料が高く、さらに為替レートがスプレッド(手数料)を含んでいるため、コスト負担が大きいのですが、WiseやRevolutであれば、透明性の高いレートで低コストの送金が可能です。
また、WiseやRevolutでは多通貨アカウントを持てるため、ポンドだけでなくユーロやドルなども簡単に保有・両替できます。ヨーロッパ各地へ出張や旅行をする駐在員にとって大きな利点です。
Monzoは各国通貨を口座内に持つことはできませんが、イギリス国外で決済する際にポンドを有利なレートで換算して使用することができます。
スマホアプリでの手軽な管理
駐在生活中は、仕事が忙しく大変であるだけでなく、家族の面倒を見なければならない場面も多く、とにかく忙しいです。そのような中で資金管理に時間をかけている余裕はないかもしれません。
ですが、WiseやRevolut、Monzoはスマートフォンアプリで取引を完結できます。残高確認、支出の分析、カードの利用制限、送金など、ほぼすべての操作をアプリから行えます。
特にMonzoはイギリス国内での利用に強く、給与の受け取りや家賃の引き落としも問題なく対応できます。Monzoには支出を自動でカテゴリー分けしてくれる機能があるため、生活費の管理が格段にしやすくなります。
このように、それぞれ便利な特徴のあるWise、Revolut、Monzoの3つですが、ここからはそれぞれのサービスについて詳しく解説していきます。
Wise(旧TransferWise)とは

まずは、Wiseについての説明です。
元々は国際送金に特化していたが、今は総合金融サービスに
Wiseは2011年にイギリス・ロンドンで設立されたフィンテック企業で、もともとは「TransferWise」という名前で国際送金に特化したサービスを提供していました。創業者自身が「海外で働く際の送金コストの高さ」に不満を感じたことから誕生したサービスであり、従来の銀行を経由した国際送金に比べて圧倒的に低コスト・高透明性で送金できるのが最大の特徴です。
Wiseの送金のコストが低い理由は、こちらの図のような送金方法を採用しているためです。各国で送金したい人と受取りたい人をマッチングすることで、国際送金をしないで送金と受取のニーズを満たしています。
TransferWiseは2021年に社名を「Wise」に変更し、海外送金だけでなく多通貨口座やデビットカードも提供する総合的な金融サービスへと進化しています。
多通貨口座の強み
Wiseの大きな魅力は「マルチカレンシーアカウント」を持てることです。これは、1つのアカウントでイギリスポンド(GBP)、日本円(JPY)、ユーロ(EUR)、米ドル(USD)など、40種類以上の通貨を保有・管理できる仕組みです。
しかも、それぞれの通貨で現地銀行口座のような「口座情報」が発行されるため、例えばポンド口座を使ってイギリスの駐在先から給与を受け取ったり、ユーロ口座を使ってドイツの友人からユーロを振り込んでもらうといった使い方が可能です。
イギリス駐在員にとって特にありがたいのは、日本円とポンドの両方をシームレスに扱える点です。子どもの進学などで大金が必要となり、日本の口座から送金する場合も、Wiseを経由すればレートが明確で手数料も低いため、従来の銀行送金に比べて数千円単位でコストを節約できます。
手数料とレートの透明性
Wiseの送金手数料は「送金額 × 数% + 固定料金」というシンプルな仕組みとなっています。送金前にアプリやウェブ上で正確な手数料と到着額を確認でき、それ以上のコストがかかることはありません。さらに、両替レートはリアルタイムの市場レート(ミッドマーケットレート)が適用されるため、銀行がスプレッドという名で上乗せする隠れコストは発生しません。この透明性は、初めて海外送金を行う駐在員にとって非常に安心感があります。
例えば、日本からイギリスへ10万円を送金する場合、従来の銀行では4,000〜6,000円程度の手数料がかかるのに対し、Wiseであれば1,000円前後で済みます。
9月8日時点で日本からイギリスに10万円を送金する場合、三菱東京UFJ銀行だと、送金手数料5,500円がかかり、加えて送金レートがTTSという手数料込みのレートとなるため、1ポンド=204.32円というかなり悪いレートが適用され、実際の着金額は462.51ポンドとなってしまいます。
一方、Wiseで送金した場合は、着金する額は495.26ポンドとなります。表示された手数料はたったの921円ですし、レートも1ポンド=200.055円と、三菱東京UFJ銀行より4円ほど安くなります。
頻繁に送金を行う駐在員にとっては、この差が長期的に大きな節約につながります。
デビットカードの利便性
Wiseは口座に紐づいたデビットカードを発行できます。このカードはVisaまたはMastercardとして世界中で利用でき、保有している通貨残高から自動的に決済されます。
もし残高が足りない場合は、最も安いレートで自動的に両替して支払いに充当してくれるため、複数通貨を持っていると非常に便利です。
例えば、イギリスからフランスへ旅行に行ったりドイツに出張に行ったりする場合、ユーロをあらかじめ両替しておけば現地でそのままユーロ支払いが可能ですし、ユーロ残高がなくても自動的にポンドから両替して決済されます。海外出張や旅行が多い駐在員には重宝する仕組みです。
Wiseのメリット
Wiseのメリットを見てみましょう。
- 低コストの国際送金:送金したい人と受け取りたい人をマッチングすることで送金手数料を大幅に節約可能。日本⇔イギリス間での資金移動に最適です。
- 多通貨管理:自国通貨出張や旅行先での支払いもスムーズ。
- 透明な手数料体系:送金前に正確な金額が分かる安心感。
- アプリ操作の簡単さ:スマホ1つで完結。
Wiseのデメリット
Wiseのデメリットはこちらのとおりです。
- 完全な銀行ではない:Wiseは金融機関ではありますが、イギリスの銀行ではないため預金保護の対象にはなりません。また、口座番号はあるものの、家賃や公共料金の口座引き落とし(Direct debit)では指定できないケースもあります。
- 現金入金ができない:基本的に銀行振込やカード入金でしか資金を追加できないため、余った手元の現金を入金したい人には不便です。
- 利用制限の可能性:不正防止の観点から、国際送金に突然制限がかかることがあるため、大きな額を一度に動かす際は時間を要する可能性があります。
Wiseの駐在員にとっての使いどころ
Wiseはイギリスに赴任したばかりでまだ現地銀行口座が用意できていない駐在員にとって非常に便利です。日本から資金を送金して生活費を賄う際に、Wiseを経由するだけでコストを抑えられます。
また、長期駐在中の方でも、給与を現地通貨で受け取りつつ、家族への仕送りや貯蓄を日本に送るときや、進学などで多額の費用が必要になった際に、日本から海外に送金するときにWiseを活用するのがおすすめです。
さらに、ヨーロッパ各地への旅行や出張時にもデビットカードが役立ち、1枚持っておくことで安心感が増します。
Wiseのまとめ
Wiseは「国際送金」「多通貨管理」「低コスト」という3点で他のサービスを圧倒しており、日本とイギリスをまたぐ生活を送る駐在員にとって強力な味方となります。一方で、給与口座や公共料金支払いなど「日常生活のメイン口座」としては弱い部分があるため、Wise単独ではなくRevolutやMonzoと併用するのが現実的な使い方でしょう。
Wiseについてはこちらの記事で、メリットやデメリットを詳しく開設しています。

また、アカウント登録方法についてはこちらの記事でわかりやすく説明しています。

Wiseのアカウント登録は、下にあるボタンから簡単にできます。日本にいる時からWiseアカウントは作成できますので、いざという時の安心のために、海外へ行く前に作っておくことをおすすめしますが、すでに海外に到着していても、住所が定まっていればイギリスをはじめ多くの国でアカウント登録が可能です。
こちらのボタンからWiseに登録すると、通常発行手数料が1,200円かかるWiseデビットカード、または最大75,000円までの送金に使えるクーポンのどちらかが無料でもらえます。
↓Wiseのアカウント登録(無料)はこちらから↓
Revolutとは

Revolutはフィンテックの代表格
Revolutは2015年にイギリス・ロンドンで設立されたフィンテック企業で、銀行を超える金融スーパーアプリとも呼ばれる存在です。創業当初は両替手数料をなくすというコンセプトで注目されましたが、現在では送金、貯蓄、投資、暗号資産の取引、保険サービスなど、多彩な機能をひとつのアプリにまとめた総合金融サービスへと進化しています。2025年現在、世界で4,000万人以上のユーザーを抱え、特に欧州で広く浸透しています。
マルチカレンシー口座
Revolutの最大の特徴は「複数通貨を1つのアカウントで管理できる」点です。35種類以上の通貨を保有でき、アプリ上で即座に両替が可能です。為替レートは市場に近いレート(インターバンクレート)が適用されるため、従来の銀行やクレジットカードに比べて格段にお得です。
イギリスに駐在している場合、日本円で貯蓄している資金をポンドに両替して生活費に充てたり、逆にポンドを円に変えて日本に送金したりするのも容易です。また、ヨーロッパ各国への出張や旅行の際にユーロを用意しておけば、現地でそのまま使えるのも便利なポイントです。
デビットカードと支払い機能
RevolutはMastercardまたはVisaのデビットカードを提供しており、世界中で利用可能です。特徴的なのは「残高の通貨から自動的に最適な両替が行われる」点で、Wiseと似た使いやすさを持っています。海外利用時の手数料も無料または低額に抑えられており、駐在員が頻繁に海外へ移動する場合に重宝します。
さらに、アプリを通じて「バーチャルカード」を即時に発行できるため、オンラインショッピングのセキュリティ強化にも役立ちます。必要に応じて一度きりの使い捨てカードを作成できるのも安心です。
投資・暗号資産・保険までカバー
Revolutは単なる銀行代替サービスにとどまらず、「金融プラットフォーム」としての機能を拡大しています。株式投資やETFの購入、暗号資産の取引、金や銀といったコモディティへの投資までアプリから行うことができます。さらに、有料プランでは海外旅行保険や医療保険も付帯しており、駐在員にとって心強いサポートとなります。
もちろん、こうした追加サービスを必ず利用する必要はありませんが、「1つのアプリで生活資金管理から投資、保険まで完結する」という利便性は、イギリス生活に慣れてきた駐在員にとって大きな魅力です。
プランの種類
Revolutにはいくつかのプランが用意されています。
- Standard(無料):基本的な口座・カード利用、月1,000ポンドの無料両替枠(平日のみ)が付与される。
- Plus(月額£3.99):月3,000ポンドの無料両替枠(平日のみ)が付与される。キャッシュバック特典や追加の保険あり。
- Premium(月額£7.99):両替無制限、キャッシュバック特典、海外保険、優遇レートでの両替、国際送金手数料20%オフなど。
- Metal(月額£14.99):強化されたキャッシュバック特典、海外保険、国際送金手数料40%オフ、UberOneなどのサブスクリプション無料。
- Ultra(月額£55):空港ラウンジ無料、らさに強化されたキャッシュバック、国際送金手数料100%オフ、旅行のキャンセル保険など。
駐在員の場合、短期赴任や利用頻度が少ない場合は無料プランでも十分ですが、頻繁にヨーロッパを移動する方や安心を重視する方はPremium以上を選ぶ価値があります。
Revolutのメリット
Revolutを利用するメリットはこちらになります。
- 多通貨管理と有利な両替レート:日本円・ポンド・ユーロなどをスムーズに切り替えられる。
- 追加サービスの豊富さ:投資、暗号資産、保険など、必要に応じて拡張できる。
- 即時性の高いカード利用:バーチャルカードや使い捨てカードでセキュリティ強化。
- ヨーロッパ旅行に強い:保険や両替機能が出張・旅行で大活躍。
Revolutのデメリット
Revolutのデメリットは下記のとおりです。
- 利用制限や上限:無料プランでは両替やATM引き出しに上限があり、それを超えると手数料が発生する。
- 完全な銀行ではない:Monzoのように給与振込や公共料金の引き落としに強いわけではなく、日常生活のメイン口座としては不向きな場合もある。
- 追加機能が多すぎて複雑:シンプルに口座を使いたい人には「機能過剰」と感じられる可能性。
- 一部国で利用制限:規制の関係で暗号資産や投資サービスが使えない国もある。
駐在員にとってのRevolutの使いどころ
Revolutは日常の生活口座というよりも、サブ口座として活用するのが適しています。たとえば、給与はイギリスのメガバンクやMonzoで受け取り、旅行や出張、家族への送金時にはRevolutを使う、といった使い分けです。
特にヨーロッパ域内での移動が多い駐在員にとっては、Revolutが大きな武器になります。ユーロを低コストで準備でき、プランをアップグレードすれば旅行保険までカバーしてくれるため、安心して出張に臨めるでしょう。
Wiseとの差別化が難しいと感じられるかもしれませんが、Wiseがより海外送金や海外決済に特化しているのに比べて、Revolutは総合金融サービスとして保険や投資も含めた広い範囲でのサービスに強いと考えてもらえればいいと思います。
Revolutについては、こちらの記事でRevolutを利用すべき10の理由を説明しています。

↓Revolutの申込みはこちらのボタンから可能です↓
Monzoとは

イギリス発のデジタルバンク
Monzoは2015年にイギリスで設立されたチャレンジャーバンクの代表格です。従来型の銀行とは異なり、実店舗を持たず、スマートフォンアプリを中心にサービスを展開しています。
創業当初はプリペイドカード型のサービスからスタートしましたが、現在では正式に銀行免許を取得しており、預金保護制度(Financial Services Compensation Scheme: FSCS)の対象にもなっているため、最大£85,000までの預金が保護されています。これは、駐在員が安心して給与口座や生活費口座として利用できる大きな理由のひとつです。
給与受け取りや公共料金支払いに対応
MonzoはWiseやRevolutと違い、イギリスの銀行口座としての機能を備えている点が最大の強みです。具体的には、Sort Code(銀行・支店番号)とAccount Number(口座番号)が発行されるため、企業からの給与振込や家賃の引き落とし、公共料金の支払いなど、イギリスで生活する上で必要な取引に対応できます。
駐在員にとって重要なのは会社が給与を振り込めるかどうかですが、Monzoであれば問題なく対応可能です。さらに、Direct Debit(自動引き落とし)やStanding Order(定期送金)といった機能も備わっており、光熱費や携帯電話料金、ジムの月会費などもスムーズに処理できます。
家計簿・支出管理機能の充実
Monzoはアプリでの操作性に優れ、支出管理機能が非常に便利です。利用した取引が即時にアプリに通知され、カテゴリーごとに自動で仕分けされます。たとえば、「食費」「交通費」「家賃」「光熱費」といった形でグラフ化され、月ごとの予算管理もしやすくなります。
また「Pots(ポット)」と呼ばれるサブ口座機能があり、旅行費用、貯金、生活費など目的ごとにお金を分けて管理できます。これはそれぞれの出費に対して現金を封筒にわけておく「封筒分け家計簿」のような感覚で、物価の高いイギリス駐在生活にありがちな、いつの間にかお金がなくなっていた、という事態を防ぐのに役立ちます。
デビットカードの利便性
Monzoが発行するデビットカードは、イギリス国内で広く使われています。VISAまたはMastercardとして機能し、スーパーやレストラン、交通機関などほぼ全ての場面で利用可能です。当然ですが非接触決済(コンタクトレス)やApple Payのようなスマホ決済にも対応しており、日常生活で現金を使う機会が減っているイギリスではとても便利です。
さらに、Monzoアプリではカードを一時停止したり、海外利用の可否を切り替えたりすることができるため、セキュリティ面でも安心です。
子どもの口座が簡単に持てる
Monzoでは、子どもの口座を簡単に開設できるのが便利です。イギリスではほとんどのお店でクレジットカード・デビットカードに対応しており、現金を利用する機会はほとんどありません。
子どもに現金を持たせてあれこれ使い道を考えさせるというのは良い教育になると思いますが、一方で口座を持たせてアプリで自分の使った金額と支払先を一覧で確認させて、使ったお金について考えさせるのも良い教育になると考えます。
我が家では、子どもにMonzoの口座を持たせてお小遣いも口座への入金することであげています。実際に現金を渡さないのでありがたみは薄れるかも知れませんが、親の口座から子どもの口座に送金する際にはメッセージを入れて送金することができますので、そこで子どももありがたさを感じてくれていると信じています。

海外利用と送金機能
Monzo自体は国際送金に特化したサービスではありませんが、Wiseと提携して送金サービスを提供しています。つまり、Monzo口座から直接Wiseを経由して日本円に送金することができ、駐在員が日本の家族へ仕送りをする際にも対応可能です。両替レートや手数料はWiseと同じ水準で、安心して利用できます。
海外旅行や出張時にもMonzoカードをそのまま利用できます。手数料は基本的にかかりませんが、現地ATMでの引き出しには上限や制限があるため、頻繁に利用する場合は注意が必要です。
Monzoのメリット
Monzoのメリットはこちらのとおりです。
- 正式な銀行口座:給与受け取りや公共料金の支払いに対応できる。
- 預金保護あり:最大£85,000まで保証されるため安心。
- 家計簿機能が充実:カテゴリー別支出管理、予算設定、Pots機能。
- カードの使いやすさ:デザイン性、セキュリティ機能、非接触決済。
- Wiseとの連携:国際送金にも対応可能。
Monzoのデメリット
Monzoのデメリットはこちらになります。
- イギリス国内限定:基本的にイギリス居住者向けのサービスであり、海外では口座開設ができない。
- 現金の取り扱いが不便:入金や引き出しは一部の提携店舗(PayPointなど)でしか対応できず、手数料がかかる場合もある。
- 英語対応のみ:日本語サポートはなく、アプリやカスタマーサポートはすべて英語。英語が苦手な駐在員にはハードルになる。
- 投資や保険サービスは限定的:Revolutのように幅広い金融商品を提供しているわけではない。
駐在員にとっての使いどころ
Monzoはイギリスでの生活のメイン口座として非常に優れています。給与受け取り、家賃や光熱費の引き落とし、日常の買い物支払い、家計管理までワンストップで完結できるため、長期駐在する方には特におすすめです。
一方で、国際送金や多通貨管理はWiseやRevolutに比べると劣るため、海外との資金移動が多い場合はこれらと併用するのが現実的です。つまり、Monzoを生活口座、WiseやRevolutを国際送金・旅行用口座として組み合わせるのが最適解となるでしょう。
Monzoはイギリス生活に根ざした銀行口座として、駐在員にとって欠かせない存在です。現地での給与振込や支払いに対応できる安心感、支出管理のしやすさ、そしてアプリの操作性の良さは、駐在生活をスムーズにしてくれます。ただし、国際送金や投資といった分野では他のサービスに一歩譲るため、WiseやRevolutと組み合わせることで真価を発揮する銀行だといえるでしょう。
Monzoの詳しい解説及び口座開設方法についてはこちらの記事で解説しています。

なお、Monzoの口座開設は紹介リンクから開設申込をして、口座開設から30日以内にMonzo口座からの支払を1度でもおこなうと、10、20、50ポンドのいずれかのボーナスをもらうことができます。
もしMonzo口座の開設を希望されているのであれば、こちらのボタンから申し込んでみてください。ちなみに無料口座を選択していれば、月額利用料は一切かかりませんので安心して申し込みできます。
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Wise・Revolut・Monzoを比較

以上、Wise、Revolut、Monzoの3つについて説明してきました。イギリス駐在員にとって「どの口座を持つべきか」は非常に重要な問題です。Wise、Revolut、Monzoはそれぞれ特徴が異なり、用途に応じて使い分けるのが賢い方法となります。ここでは3つのサービスを比較し、駐在員のライフスタイルに合わせたおすすめを整理していきます。
Wiseの特徴
Wiseは「国際送金」と「多通貨管理」に特化したサービスです。日本⇔イギリス間でお金を動かす際に、従来の銀行送金よりも圧倒的に安く、速く、透明性の高い取引が可能です。さらに、多通貨口座を持てるため、ヨーロッパ各国への旅行や出張時にも便利です。
ただし、Wise単体では「給与振込口座」や「公共料金の引き落とし口座」として使いづらい場面があり、日常生活のメイン口座にはなりにくいという弱点があります。そのため、「日本と海外の資金移動に強いサブ口座」としての位置づけが適しています。
Revolutの特徴
RevolutはWiseと同様に多通貨管理が可能ですが、さらに投資、暗号資産、保険といった「金融スーパーアプリ」としての機能を持っています。旅行や出張での保険、即時発行できるバーチャルカード、そして有利な両替レートが魅力です。
一方で、給与振込や公共料金の支払いといった「生活の基盤」としては弱く、利用にはプランによる制限もあります。無料プランではATM引き出しや両替の上限があるため、頻繁に使うなら有料プランを検討する必要があります。したがって、「旅行・出張・資産運用に強いサブ口座」として活用するのがおすすめです。
Monzoの特徴
Monzoは正式な銀行免許を持つ「イギリスの銀行口座」であり、給与受け取り、家賃や公共料金の支払い、日常生活の支出管理に最適です。特に家計簿機能や予算設定機能は駐在員にとってありがたく、現地生活のメイン口座として非常に優れています。
ただし、国際送金はWiseとの提携によるものであり、Revolutのような幅広い金融サービスはありません。そのため、「イギリスでの生活口座」として利用し、国際送金や旅行用には他のサービスを組み合わせるのが現実的です。
3つのサービスの比較表
この記事の一番最初にお見せしている表ですが、あらためて3つのサービスの比較表を見てみましょう。
WiseとRevolutは似ていますが、Wiseは海外送金に強く、Revolutは資金管理というよりは資産運用や海外での利用に強いという特徴があります。一方でMonzoはイギリスの銀行であるため、生活基盤を支える便利な銀行口座という位置づけとなります。
イギリス駐在員のタイプ別おすすめ口座
それぞれ特徴を持っているWise・Revolut・Monzoですが、ここではイギリス駐在員のタイプ別に、どの口座を持つのがおすすめかを解説します。
1年程度までの短期駐在:Wise+Revolut
1年程度までの短期駐在では、海外での生活拠点を完全に移してしっかりと海外での生活基盤を築くと言うよりは、日本からの送金で生活に必要な経費をまかなう方が多いのではないかと考えます。
この日本との送金が多いケースでは、Wise+Revolut の組み合わせがおすすめとなります。Wiseで日本との資金移動を安く行い、Revolutで旅行や出張をカバーすれば十分対応できます。
1年以上の駐在:Monzo+Wise
1年以上の駐在になる場合は、安定した給与口座や生活費口座を持ちたい人は Monzo+Wise がベストです。イギリスの銀行としてしっかりとMonzoを生活のメイン口座にして、Wiseで日本との送金を行うスタイルが最もスムーズです。必要に応じてRevolutを追加すれば、旅行や資産運用もカバーできます。
家族帯同の駐在員:Monzo+Wise
家計管理や公共料金支払いに使えるMonzoを必ず用意しましょう。さらにMonzoであれば子どもを含む家族のカードも持てますので、こどものマネーリテラシー教育にも役立ちます。
そこにWiseを組み合わせれば、もしイギリスで多額の出費が必要になったときも日本から資金移動することが可能です。
単身赴任・出張が多い駐在員:Revolut+Wise
イギリスからヨーロッパ各地へ頻繁に出張する人にはRevolut+Wiseのセットをおすすめします。Revolutをユーロなどの通貨への両替やイギリス国外での支払い、必要に応じてラウンジ特典や保険を活用しつつ、Wiseで日本との送金を効率化できます。
まとめ
以上、Wise・Revolut・Monzoの3つの口座の特徴やメリットとデメリットの確認および3つの比較をしてきました。それぞれの特徴を理解して口座をつくることが重要ですね。
ここでまとめておきます。
- Wise・Revolut・Monzoが駐在員に人気の理由
ー口座開設のしやすさとスピード
ー国際送金・多通貨利用のしやすさ
ースマホアプリでの手軽な管理 - Wiseのメリット
ー低コストの国際送金
ー多通貨管理
ー透明な手数料体系
ーアプリ操作の簡単さ - Wiseのデメリット
ー完全な銀行ではない
ー現金入金ができない
ー利用制限の可能性Revolutのメリット - Revolutのデメリット
ー多通貨管理と有利な両替レート
ー追加サービスの豊富さ
ー即時性の高いカード利用
ーヨーロッパ旅行に強い - Revolutのデメリット
ー利用制限や上限
ー完全な銀行ではない
ー追加機能が多すぎて複雑
ー一部国で利用制限 - Monzoのメリット
ー正式な銀行口座
ー預金保護あり
ー家計簿機能が充実
ーカードの使いやすさ
ーWiseとの連携 - Monzoのデメリット
ーイギリス国内限定
ー現金の取り扱いが不便
ー英語対応のみ
ー投資や保険サービスは限定的 - イギリス駐在員のタイプ別おすすめ口座
ー1年程度までの短期駐在:Wise+Revolut
ー1年以上の駐在:Monzo+Wise
ー家族帯同の駐在員:Monzo+Wise
ー単身赴任・出張が多い駐在員:Revolut+Wise
私はWise、Revolut、Monzoのすべての口座を持っており、それぞれを必要なときに使い分けていて、便利に使えています。手間でなければ3つとも作っておいてもいいのですが、まず何から手を付ければいいの?と思わえれるのであれば、日本からノーコストで作成可能なWiseをおすすめします。
Wiseについてはこちらの記事で、メリットやデメリットを詳しく開設しています。

また、アカウント登録方法についてはこちらの記事でわかりやすく説明しています。

Wiseのアカウント登録は、下にあるボタンから簡単にできます。日本にいる時からWiseアカウントは作成できますので、いざという時の安心のために、海外へ行く前に作っておくことをおすすめしますが、すでに海外に到着していても、住所が定まっていればイギリスをはじめ多くの国でアカウント登録が可能です。
こちらのボタンからWiseに登録すると、通常発行手数料が1,200円かかるWiseデビットカード、または最大75,000円までの送金に使えるクーポンのどちらかが無料でもらえます。
↓Wiseのアカウント登録(無料)はこちらから↓
ありがとうございました。