どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような方のお悩みを解決するために書いています。
- イギリスでRegular Savings Account(貯蓄口座)でお金を積み立てて満期が来たけどこの後はどうすればいい?
- イギリスのSavings Account(貯蓄口座)のうち、まとまったお金を預けるならばどこがいい?
- イギリス駐在でが始まって、ポンドがCurrent Accountにどんどん貯まってるけど、どこか利率のいい貯蓄口座はある?
イギリス駐在でまとまったお金ができたら運用しよう
イギリス駐在でしばらく時間が経つと、ポンドが銀行口座にかなり貯まってくるのではないでしょうか?
海外駐在員は日本にいるときよりは手当も多く、生活費も住宅費や自動車代が会社負担になりますから、たとえ物価が高いイギリスであっても、かなりのポンドが銀行口座に残ってくると思います。
もちろん、毎月の給料からRegular Savings Account(積立貯蓄口座)で毎月積み立てをしつつ、1%超の利息をゲットていくことは大事ですが、次のステップとして、貯まった金額を運用していくことを考える必要があります。
こちらの記事ではRegular Savings Account(積立貯蓄口座)の内容と、金利がお得な銀行の紹介などをしていますので、「Regular Savings Account」って何?という方はこちらの記事を読んでRegular Savings Accountを始めてみましょう。
元本保証の口座ですので、安心して始められますよ。
Regular Savings Account以外のSavings Account
Regular Savings Accountは利率はいいが限度が低い
Regular Savings Accountは見た目上の金利が1~3%程度とよく、魅力的に見えますが貯蓄金額の上限が決まっており、かつ、最初から貯蓄金額の上限を口座に入れられるわけではありませんので、実際に期待できる金利は
貯蓄金額の上限 × 金利(AER) × 1/2 + α
となります。例えば、HSBCのRegular Saverであれば、こちらのページでシミュレーションが可能ですが、毎月の積立額を限度額の£250、規定の12ヶ月間の積立をおこなった場合、元本£3,000+利息£16.25=£3,016.25を受け取ることができます。これを大きいと見るか、小さいと見るかは微妙なところだと思います。というのが、例えばイギリス駐在で数年経過して、£20,000くらいの貯蓄ができたとします。
これを1%の金利で運用できるのであれば、£200の金利をもらえるわけですから、日本にいるときに比べれば破格の金利であり、嬉しいのでしょうけど、積立貯蓄かつ限度額ありのため、£20,000全額を突っ込むことはできません。
そのため、貯めたお金をどうするか、を考えなければなりません。選択肢としては、
- 投資信託を買う
- 株式・債券などで運用する
- 不動産投資をする
- 仮想通貨を買う
- Savings Accountで置いておく
- Current Accountに入れておいて何もしない
などがあります。
私は現在不動産投資以外はすべてやっている状態ですが、今回はSavings Accountについて説明します。
Regular Savings Account以外はあまり金利が高くない
すみません。これが現実です。実を言うと、Savings Accountは、Regular Savings Accout以外だとあまり日本と大差がないかもしれません。とはいえ、それでも少しは高いので、検討の余地はあります。
参考まで、日本の2021年5月31日時点の預金金利をお見せします。
普通預金金利 | 定期預金金利 | |
東京スター銀行 | 0.001%〜0.10% | 0.015〜0.25% |
楽天銀行 | 0.02%〜0.10% | 0.02% |
イオン銀行 | 0.001%〜0.10% | 0.02% |
ソニー銀行 | 0.001% | 0.01〜0.15% |
オリックス銀行 | 0.01% | 0.1〜0.30% |
SBJ銀行 | 0.02% | 0.03〜0.20% |
三菱UFJ銀行 | 0.001% | 0.002% |
三井住友銀行 | 0.001% | 0.002% |
みずほ銀行 | 0.001% | 0.002% |
ゆうちょ銀行 | 0.001% | 0.002% |
メガバンクの低すぎる金利が目を引きますが、高いところを見ても普通預金は0.10%、定期預金は0.30%くらいですね。
HSBC銀行にはRegular Saver以外に2つのSaving Accountがあります。
- Fixed Rate Saver(定期預金口座):
1年~2年の期間設定、貯蓄額は£2,000~£1百万、年利(AER)は0.15~0.20% - Easy access savings accounts(引き出し可能貯蓄口座):
引き出し可能、£1~、年利(AER)は0.01~0.05%、
Fixed Rate Saverですと、£1百万までと限度額は非常に高いのですが、金利は1年0.15%、2年0.20%とそこまで高くないですね。
とはいえ、Current Accountにずっと入れておいて金利がつかないよりはずっとマシですので、余っているお金はどんどんSaving Accountに入れていくことがよさそうです。
イギリスのSavings Accountの金利を紹介
ここからはイギリスの銀行別Savings Accoutの金利を紹介していきます。ここでは3種類のSavings Account別に見ていきます。
Easy Access Savings Account
Easy Access savingsは、Savings Accountという貯蓄口座ではありながら、預金の引き出しが自由という口座です。定期預金は銀行に一定期間預けることを約束することで多くの金利をもらえるわけですから、自由に引き出しできる場合金利が下がってしまうのは想像できますよね。
銀行/口座名 | 変動金利(AER) | 最大預金額 |
預金保護 |
---|---|---|---|
Atom Bank/Instant Saver | 0.50% | £10,000 | £85,000まで |
Charter Savings Bank/ Easy Access | 0.45% | £1,000,000 (最小£5,000) |
£85,000まで |
0.42% (2年目以降は0.30%) |
£1,000,000 | £85,000まで | |
0.40% | £100,000 | £85,000まで | |
0.40% | £250,000 | £85,000まで |
なお、Barclays、HSBC、NatWest、Lloydsといったメガバンクは軒並み金利がよくありません。Easy Access Savings Accountの場合、0.01%といったレベルです。
そのため、選択肢としてはどうかな、という感じです。もちろん、Current Accountですと金利がつかないので、それよりはマシですね。
Notice Savings Accounts
続いて、Notice Savings Accountsです。
こちらは、Easy Access Savings Accountよりも金利が高いのが魅力である一方、通知期間が設けられており、預金引き出しを通知してその期間が過ぎなければ引き出しすることができません(条件によってはできるものもあり)。
次に紹介するFixed Rate Saving Accountは固定期間中の引き出しができないのに対し、こちらは通知期間さえすぎれば引き出しが可能ということで多少はフレキシブルですが、急に資金が必要になったときには使えないため、難しさもあります。
銀行/口座名 | 変動金利(AER) | 通知期間 |
最大預金額 |
預金保護 |
---|---|---|---|---|
Shawbrook Bank/120 Day Notice Account | 0.72% | 120日前 | £500,000 | £85,000まで |
0.70% | 95日前 | £250,000 | £85,000まで | |
0.67% | 120日前 | £1,000,000 | £85,000まで |
Fixed Rate Savings Account
Fixed Rate Savings Accountは、日本で言う定期預金ですね。一定の期間預けることを約束することで、通常よりも高い金利を得ることができます。
日本の定期預金との違いは、決められた期間を過ぎなければ引き出しができないものもあり、よく条件を確認しておく必要があるということです。こちらで紹介する金利の高いものは中途解約ができないものとなりますので十分にご注意ください。
1年もの
銀行/口座名 | 変動金利(AER) | 最大預金額 |
預金保護 |
---|---|---|---|
Zopa/1 year Fixed Term Savings | 0.86% | £250,000 | £85,000まで |
Atom Bank/Fixed Saver 1 Year | 0.85% | £100,000 | £85,000まで |
Aldermore/1 Year Fixed Rate Savings Account | 0.85% | £1,000,000 | £85,000まで |
Allica Bank/12-month fixed term savings account | 0.85% | £250,000 | £85,000まで |
2年もの
銀行/口座名 | 変動金利(AER) | 最大預金額 |
預金保護 |
---|---|---|---|
Zopa/2 years Fixed Term Savings | 1.00% | £250,000 | £85,000まで |
Secure Trust Bank/2 Year Fixed Rate Bond | 0.96% | £1,000,000 | £85,000まで |
Shawbrook Bank/2 Year Fixed Rate Bond | 0.95% | £2,000,000 | £85,000まで |
3年もの
銀行/口座名 | 変動金利(AER) | 最大預金額 |
預金保護 |
---|---|---|---|
Zopa/3 years Fixed Term Savings | 1.11% | £250,000 | £85,000まで |
UBL UK/Fixed Term Deposits | 1.10% | £1,000,000 | £85,000まで |
Secure Trust Bank/3 Year Fixed Rate Bond | 1.06% | £1,000,000 | £85,000まで |
Hodge Bank/3 Year Fixed Rate Bond | 1.05% | £250,000 | £85,000まで |
まとめ
今回の記事ではイギリスのRegular Savings Account以外のSavings Accountを紹介しました。
Fixed Rate Savings AccountやNotice Savings Accountsは急に資金が必要になったときに引き出せず、日本からの送金や借り入れに頼らなければならない事態に陥る可能性もあるため、完全な余剰資金しか入れられないとは思いますが、積立のRegular Savings Accountと比較して、最初から多くの金額を入れて、高い金利を得ることができるというメリットがあります。
Current Accountに入れておくだけでは金利がつかないことを考えると、少なくともEasy Access Savings Accountに入れておいて、少しでも金利を稼ぐようにしたいですね。
ありがとうございました。