どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような疑問を解消するために書いています。
- イギリスで携帯電話SIMの契約をしたいけど、何がいい?
- イギリスの携帯電話をお得に契約する方法は?
- iphoneでeSIMの初期設定をする方法を知りたい!
イギリスの携帯電話事情
イギリスでは携帯電話の利用料はかなり安いです。物価が1ポンド=200円近い今でも、特にモバイルデータがかなり多めの契約をしたとしても、日本円で1万円(約50ポンド)に届くようなことはほぼなく、100GBの契約をしたとしても日本円では5千円いかない程度かな、という感覚です。
私が認識しているイギリスの携帯電話の特徴はこちらのとおりです。
- 料金が安い
- スーパーやコンビニでSIMカードが売っていてすぐに使える
- 日本よりも5Gが広まっている
- 日本よりもつながらないケースが多い
詳しい内容はこちらの記事でご説明していますので、よろしければご参照ください。
Mozillionとは?
Mozillionはイギリスを拠点とする中古スマートフォンの売買に特化したマーケットプレイスです。Mozillionは個人間の取引を仲介する形で運営されており、販売される携帯電話について厳格な品質管理プロセスを導入しています。販売される中古の携帯電話はすべて技術者による動作確認や外観チェックが行われており、買う側は安心して商品を購入でき、また売る側も迅速に携帯電話を売却できる環境が整えられています。
そのMozillionは2024年10月より 携帯電話のMVNOサービスを開始しました。MVNOとは仮想移動体通信事業者、MVNO:Mobile Virtual Network Operator)のことで、自分の会社で携帯電話回線設備をもっておらず、キャリアの設備を貸してもらって運営する会社のことですね。日本では格安SIMと呼ばれることもあります。
なお、Mozillionの提供するSIMはeSIMであり、通常の抜き差しするSIMではないため、保有するスマートフォンがeSIMに対応しているか確認しておく必要があります。
Mozillionの携帯電話契約の特徴
Mozillionの携帯電話契約の特徴は下記のとおりです。
- EEネットワークを使用
- 月額使用料が安い
- EUローミングのデータ量が豊富
それぞれ説明します。
EEネットワークを使用
MozillionはEEネットワークを使用しています。イギリスではEE、O2、Vodafone、ThreeというMNO(Mobile Network Operator)、いわゆるキャリア会社がありますが、その中でも最もサービスレベルが高いと言われています。
こちらのDaily Telegraphの記事では、独立系モバイル会社RootMetricsの調査では、イギリス国内で最も広い範囲をカバーするのは EEで、次にVodafone、Three、O2の順ということです。
また、顧客満足度に関しては、EEが総合サービス満足度が 87%で1位、次いでVodafone(86%)、O2(85%)、Three(83%)となっているということです。
そこまで大きな差はないかもしれませんが、Mozillionがキャリア会社の中で最もレベルの高いEEを利用しているのはポイントが高いですね。
月額使用料が安い
これは2024年10月時点の情報になりますが、SIMの利用料金について比較してみました。なお、携帯電話のSIM契約は基本的に価格比較サイト(Quico Compare、Uswitch、affordable mobiles)を利用したほうがキャッシュバック特典があったり、月額使用料が安かったりしますので、必ずチェックしておきましょう。
比較する条件としては、月当たりのデータ量が100GB以上のプランとしています。外出中に動画を見ても十分なデータ量ですね。
月額利用料はもちろん安ければ安いほどよく、契約期間は短ければ短いほど良い、となります。この条件で比較した場合、talkmobile、Three、SMARTYとMozillionの順となりました。
EUローミングのデータ量が豊富
さて、Mozillionを選択するに至る理由と関連するのですが、上記で一番コストの安いtalkmobileの唯一の弱点として「EUローミング」時のデータ量が5GBしかないという点があります。これはイギリス国外のEU各国に出張や旅行する場合に困るポイントです。イギリス国内にいる場合は考えなくてもいいデータ使用量をかなり意識しなければならなくなりますので、使い勝手がいいとは言えません。それ以外は満足できる品質なのですが、残念です。
なお、2023年3月14日より前にtalkmobileを契約していた場合は15GB/月のEUローミングデータ量があったようです。talkmobile Webサイトより
なお、Vodafoneを携帯電話会社として契約した場合、EUローミングが含まれません。8日当たり12ポンドまたは15日当たり17ポンドのパッケージを購入するか、1日2.42ポンドのローミング日額課金をする必要があります。Vodafone系はEUローミングが弱点のようで、携帯電話契約をする場合注意が必要ですね。
Mozillionは月額契約データ量の25%(3~100GB契約の場合)または50%(1GB契約の場合)をEUローミングで利用できるため、十分です。
なお、上記の表で2、3番手として登場するThreeとSMARTYですが、どちらもお安めではあるものの利用ネットワークがThreeとなります。あくまでも個人の感想ですが、以前使った際にThreeはつながりにくくなる時が多いと感じており、いくら安くても私の選択からは除いています。
ということで、Mozillionが安さとパフォーマンスを考えた場合のベストチョイスということになりそうです。
MozillionのSIMをお得に契約する方法を解説
Quidco経由での申込でキャッシュバック
ここからはMozillionのSIMをお得に契約する方法を解説します。イギリスでなにかのサービスを利用する際、必ず利用してほしいのがQuidcoです。
Quidcoはイギリスのキャッシュバックサイトで、非常に多くのWebサービスを対象としています。Quidco利用者の平均的キャッシュバック金額が年間で280ポンド(約56,000円)となっています。私も4年半のロンドン生活の平均で260ポンド(約52,000円)のキャッシュバックを受けています。
現在、Quidcoでは下記のボタンからアカウント登録をして5ポンド以上のキャッシュバックを得ると、15ポンドがキャッシュバックされるキャンペーンをおこなっています。もしよろしければお試しください。
こちらでQuidcoについて詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
Quidco経由での申込方法
QuidcoでのMozillionを利用した携帯電話契約の申込方法を解説します。まず、QuidcoのWebサイトで検索ウィンドウにMozillionと入力して検索します。
Mozillionが表示されますので選択します。
Mozillionのページが表示されますので、Get cashbackを選択します。
ちなみに、2024年10月現在では下記のキャッシュバックが提供されています。SIM Onlyの契約で12ポンドのキャッシュバックです。ちなみに契約期間の条件がないため、1ヶ月だけの契約でも12ポンドのキャッシュバックが得られます。
下記の表示が出て、Mozillionのページに移ります。
MozillionのWebサイトでSIM Onlyを選択します。
MozillionのSIM契約のリストが表示されます。
今回はこちらの100GB、1ヶ月契約を選択したいと思います。
ちなみに、Mozillionは12ヶ月契約や24ヶ月の固定も選べるのですが、こちらはそれぞれ16ポンド、15ポンドと、1ヶ月契約の12ポンドよりも高くなっています。これはおそらくサービスを立ち上げて日が浅いため、お試しでいいので使ってほしいというプロモーション活動なのでしょう。
ここからは申込みを進めていきます。まずは氏名・メールアドレスを入力、契約への同意にチェックを入れてNextを押します。
続いて、住所の入力と今使っている電話番号を移動させたいかの選択をします。今使っている電話番号を新しいSIMに移動させたいのであればYesを選択します。住所の入力欄では今の携帯電話番号の入力も求められます。
今の携帯電話番号を移したい場合は、PACコードと携帯電話番号を入力します。
PACコードというのは、SIMを変更する際に、携帯電話の番号を変更先のSIMに移したい場合に必要となるコードです。その方法は、下記のとおりです。
- 移動したい携帯電話で、電話番号65075宛にSMSでPACとだけ入力してメッセージを送信する
- 携帯電話会社によっては、セキュリティのためにPACの後ろに暗証番号の後ろ2桁や4桁を求めてくることもある
正しくPACコードをリクエストできると、すぐに下記のメッセージが返ってきます。
ちなみに、PACコードを要求するということは今使っている携帯電話会社にとってはお客さんが離れていくことを意味しますので、下記のようなお客さんを引き止めるためのオファーが提示されることもあります。
このPACコードを先ほどの入力欄に入力してSubmitをします。
続いて支払い情報を入力します。Mozillionでは2024年10月現在銀行の支払のみを受け付けている状態です。Pay By Bank With GoCardlessのボタンを押して表示される入力欄に銀行口座番号とソートコードを入力します。
GoCardlessのページでは、銀行を選択すると銀行のWebサイトでのダイレクトデビット(口座引落)の認証を求められますので、手続きを進めます。銀行ごとに方法が異なるため、ここでは割愛します。
ダイレクトデビットの手続きが完了すると、携帯電話契約の手続きが完了します。MozillionはeSIMを使用していますので、SIMカードの郵送を待つ必要もなく、1~2営業日以内にeSIMの情報が送付され、利用を開始できると連絡が来ます。
eSIMの設定
1~2営業日目にはeSIMが発送されると先ほどのメールに書いてありましたが、私の場合3営業日目になっても何も送られてきませんでした。
そこでサポートに問い合わせてみたところ、このようなメールとともにeSIMの設定の案内が届きました。まだ始まったばかりのサービスなので、このあたりの遅れは仕方がないですね。
受け取ったeSIMの設定案内は下記のとおりです。送られてきたQRコードを携帯電話のカメラで読み取って、設定をしてくださいということでした。
ここからは私の利用しているiphoneでの設定方法を説明します。
QRコードを読み取ると下記の画面に移りますので「許可」を押します。
続いて、eSIMをアクティベートという画面が表示されますので、「続ける」を押します。
アクティベートを開始すると下記の画面になります。数分かかることがあります、と書いてあるようにアクティベート完了にはしばらく時間がかかりますので、慌てずに待ちましょう。
ちなみにアクティベート中はモバイル通信の設定画面は下記のようになります。
数分待ってアクティベートが完了すると、SMSで下記のメッセージが来ます。
指示の通り携帯電話を再起動して、eSIMのセットアップは完了です。
携帯電話番号の移管
eSIMのアクティベートが完了すると、続いて携帯電話番号の移管手続きが始まります・・・始まるはずだったのですが、何もかも新しいことばかりのMozillion、申込内容を自動で反映してくれるということはありませんでした。
何となくこのまま待っていても、今まで使っていた携帯電話番号がMozillionに移管されることはない予感がしていましたので、問い合わせてみました。イギリスで暮らしていると、待っていて何かが解決することはほとんど期待できず、自分から問い合わせをしなければならないことが本当に多いです。
案の定ですが、このような回答が返って来ました。
電話番号の他にPACコードも必要ということです。
申込時に入力した下記の欄は何だったのでしょうか?
と思いながらもPACコードも連絡したところ、夜7時までには電話番号の移管が完了します、ということでした。
期待せずに待とうと思っていたところ、すでに旧回線の利用ができなくなっていることに気づきました。上記のメールを受け取ってほんの十分程度で電話番号の移管が完了していました。
なお、電話番号移管完了後は、一度携帯電話を再起動する必要があります。
再起動後、ネットワークのスピードをSPEEDTESTで測定してみましたが、473Mbpsと十分な速度が出ていました。安定感はどこまであるかは未知数ですが、今のところは不自由なく利用できています。
まとめ
以上、Mozillionの携帯電話の契約方法とeSIMセットアップ方法を説明しました。ここでまとめておきます。
- MozillionはMozillionはイギリスを拠点とする中古スマートフォンの売買に特化したマーケットプレイスで、最近携帯電話のSIM事業にも参入した
- Mozillionの携帯電話契約の特徴
-EEネットワークを使用
→カバーエリア・顧客満足度はイギリスでトップのEEネットワー
-月額使用料が安い
→Three以外のネットワークでは最安値レベル
-EUローミングのデータ量が豊富
→EUローミングに弱いVodafone系に対して優位 - MozillionのSIMをお得に契約する方法は、Quidco経由での申込でのキャッシュバック
- MozillionのeSIMの設定は簡単だが、サービス開始間もないためeSIMが届かないことあり→要問合せ
- Mozillionへの電話番号の移管も簡単だが、キープしたい携帯電話番号とPACコードを申込みフォーム入力しても対応されない可能性あり→要問合せ
- Mozillionの使用感は問題なく回線スピードも速く、コストも安いため満足できるレベル
ありがとうございました。