どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
今回の記事は、次のような疑問を解消するために書いています。
- イギリスでレンタカーを借りるにはどうすればいいの？
- 日本からイギリスに旅行や出張する場合にレンタカーを借りる手続きは？
- イギリスでレンタカーをお得に借りる方法は？
- イギリス在住者がレンタカーを借りるために必要なDVLAチェックコードの取得方法を教えて！
イギリスでレンタカーを借りるには
ロンドンに駐在していると、イギリス国内旅行であっても、レンタカーを借りる方がいいようなケースがあります。最も考えられるのは、旅行でスコットランドやウェールズ、北アイルランドなどに飛行機や電車で移動して、現地で車を利用する場合ですね。
特にスコットランドの場合、ロンドンに近い方のエディンバラであっても、距離400マイル(640km)、渋滞の少ない時間帯でも7時間弱の運転になりますので、そこからさらに北の方へ車でいくとなると運転者にかなりの負担となります。
イギリスの場合、日本と異なり高速料金がほとんどの場所で無料ですので、燃費がリッター15kmほどで走れる場合、ロンドンからエディンバラの移動費用は下記のとおりとなります(人数が増えて燃費が下がる点は無視しています)。飛行機や電車は、数カ月後の週末予約料金として検索した最安値の料金を記載しています。
| 1人(大人1人)の場合 | 4人(大人2人子供2人)の場合 | |
| 自動車 | 119ポンド | 119ポンド |
| 飛行機 | 39ポンド(*) | 142ポンド(*) |
| 電車(LNER Azuma) | 149ポンド(**) | 194ポンド(***) |
(*)ライアンエアーを利用(スタンステッド空港発)、空港への交通費は除外
(**)レールカードは利用しない
(***)レールカード(Family & Friends Railcard)を利用
これを見ると、家族4人で移動するような場合は、車で移動したほうがいいと言えますが、一方でそこまで差がないという見方もできるかもしれません。ただし、飛行機や電車は時期によって値段が上がるかもしれませんし、直前のキャンセルや予定変更には対応できない、または費用がかかってしまいますので車のほうがコスパがいいと言えます。
とはいえ、1人で運転しなければならない場合、7時間の長丁場でエディンバラ着、その後スコットランド各地を車で回っていくのは大変です。ある程度時間に余裕のある旅であればいいですが、そうでない場合は電車や飛行機の方が利便性が高いかもしれません。
イギリスのレンタカー会社
イギリスでレンタカーを利用する場合、どのレンタカー会社を選択するのは重要です。イギリスで有名なレンタカー会社を8つ挙げてみます。
Enterprise Rent-A-Car(エンタープライズレンタカー)
Enterprise Rent-A-Carは、アメリカのミズーリ州クレイトンに本社のある、イギリス国内で非常に広範なネットワークを持つレンタカー会社の一つです。都市部だけでなく、地方の町や村でも支店があり、旅行者やビジネスユーザーにとって便利なサービスを提供しています。Enterprise Rent-A-Carは、短期のレンタルから長期のリースまで幅広いニーズに対応可能で、さらに車種も豊富で、エコノミーからラグジュアリーまで多彩なラインアップを揃えています。顧客サービスの質の高さは評判が良く、レンタル手続きがスムーズに行えるほか、万が一のトラブル時にも迅速かつ丁寧な対応を受けることができます。
ちなみに筆者のぷーたはこちらの記事でご紹介していますが、Enterprise Rent-A-Carの利用中にスピード違反をしてしまい、Enterprise Rent-A-Carから罰金の立て替え払いの請求を受けています。
こうしたイレギュラー対応であっても処理は早かったので、顧客サービスの質は高いのかもしれません。
Hertz(ハーツ)
Hertzは、アメリカにあるHertz Global Holidngs傘下の世界的に有名なレンタカー会社であり、イギリスでも広く展開しています。主要都市はもちろんのこと、空港や鉄道駅周辺にも多くの支店があり、旅行者にとってアクセスが容易な点が有用です。旅行先の空港でよく見かける黄色の看板で有名ですね。
Hertzの強みは、その豊富な車種とカスタマーサポートです。エコノミーから高級車まで幅広く揃えており、ニーズに合わせた選択が可能です。また、Hertz Gold Plus Rewardsというロイヤリティプログラムも提供しており、頻繁に利用するユーザーには多くの特典が用意されています。
また、JALやANAなどの航空会社とも提携しておりマイレージNo.を登録することで、レンタカー利用によるマイルが貯まるというメリットもあります。
Avis(エイビス)
Avisは、本社をニュージャージー州Parsippany–Troy Hillsに置く長年の歴史と信頼性を誇るレンタカー会社で、特にビジネスユーザーに人気があります。イギリス全土に支店を展開しており、主要都市や空港での利便性が高いレンタカー会社です。Avisの特徴は、その品質管理の徹底ということで、レンタルされる車両は常に最新のメンテナンスが施されており、安心して利用できるということをアピールしています。
また、Avis Preferredというプログラムでは、優先的なサービスや割引などが受けられ、リピーターには嬉しい特典が多いです。加えてJALやANAのマイレージサービスとも提携しているため、両方のプログラムでポイントをもらうことができます。
Budget(バジェット)
Budgetは、上で紹介したAvisと同じAvis Budget Groupに属するレンタカー会社です。Budget(予算)という名の通り、予算重視の旅行者やビジネスパーソンに最適なレンタカー会社であることをアピールしています。リーズナブルな料金設定でありながら、車両の品質やサービスの質を維持している点が特徴です。イギリス国内の主要都市や観光地に支店があり、予算を抑えた移動手段を求めるユーザーにとってコストパフォーマンスに優れたサービスを提供しています。
Alamo(アラモ)
Alamoは、特に観光客に人気のあるレンタカー会社で、主要空港や観光地周辺に多くの支店を構えています。手続きが簡単で、スピーディなサービスが提供されるため、初めてイギリスを訪れる旅行者にも安心して利用できる点が魅力です。Alamoは、家族連れやグループ旅行向けの大きな車両や、旅行のアクセサリー（GPS、チャイルドシートなど）を豊富に取り揃えており、旅行をより快適にするサポートが充実しています。
Arnold Clark(アーノルドクラーク)
Arnold Clarkは、スコットランドを拠点に展開するレンタカー会社で、特に地元密着型のサービスが特徴です。創始者のジョン・アーノルド・クラーク卿はスコットランドの億万長者で、自動車ディーラーチェーンおよびカーレンタル事業を拡大していきました。イギリス全土に支店を持ち、特にスコットランドや北部イングランドでの利用に便利です。Arnold Clarkの特徴は、車両の品質と顧客サービスの高さにあります。特にバンのレンタルに強みがあり、引越しや大量の荷物を運ぶ必要がある際に便利です。また、地元の観光情報やおすすめスポットについても詳しいスタッフが多く、観光客にとって有益なアドバイスが受けられる点も評価されています。
Europcar(ヨーロッパカー)
Europcarは、ヨーロッパ全土で広く展開しているレンタカー会社で、イギリス国内でも多くの支店を構えています。豊富な車種とリーズナブルな価格設定が特徴で、旅行者からビジネスユーザーまで幅広い層に支持されています。特に、長期レンタルやビジネス利用においては、特別な料金プランが用意されており、コストパフォーマンスの高さが魅力です。また、オンラインでの予約が簡単に行える点も利用者にとって便利です。
Sixt(シクスト)
Sixtは、ドイツ発祥のレンタカー会社で、近年イギリスでもその存在感を増しています。Sixtの特徴は、プレミアム車両を比較的手頃な価格でレンタルできる点です。BMWやメルセデス・ベンツなどの高級車種がラインアップに含まれており、特別な旅行やビジネスシーンでの利用に適しています。また、支店は主要都市や空港を中心に展開しており、旅行者にとって利用しやすい環境が整っています。
イギリスでレンタカーを借りる方法
どのレンタカー会社を利用するか比較サイトで確認
イギリスでレンタカーを借りるのはそれほど難しいことではありません。日本と同じように各レンタカー会社のWebサイトで予約することで利用可能です。
ですが、私としてはまずは旅行会社のWebサイトでレンタカーの価格を比較してレンタカー会社を選択することをオススメします。
例えばExpediaで比較をしてみましょう。エディンバラ・ウェイバリー駅から1日間レンタカーを利用するという検索をしてみます。
このとおり、検索結果が表示されました。Total Priceでソートすることで安い順に表示します。今回は46ポンド(実際は45.93ポンド)と最も安いAvisを選択します。なお、イギリスでのレンタカーの多くはマニュアル車となっています。もしオートマ車を希望する場合は検索時に選択しておくことをオススメします。
続いて、AvisのWebサイトも覗いてみます。こちらは48.33ポンドでした。Expediaでの予約よりも少し高いですね。
この金額の比較だけで利用するサイトを決めてしまうと、トータルでは損してしまう可能性がありますので、キャッシュバックやポイントの付与がないかを確認してみましょう。
Quidcoでのキャッシュバックも確認
私ぷーたはイギリスで生活をするならばキャッシュバックサイトへの登録を強く推奨しています。
Quidcoはイギリスのキャッシュバックサイトで、非常に多くのWebサービスを対象としています。Quidco利用者の平均的キャッシュバック金額が年間で280ポンド(約56,000円)となっています。私も4年半のロンドン生活で平均にはわずかに及ばないものの、年260ポンド(約52,000円)のキャッシュバックを受けています。
現在、Quidcoでは下記のボタンからアカウント登録をして5ポンド以上のキャッシュバックを得ると、15ポンドがキャッシュバックされるキャンペーンをおこなっています。もしよろしければお試しください。
こちらでQuidcoについて詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
Quidcoで確認したところExpediaは5.5%のキャッシュバックを受けられることがわかります。
一方、Avisでは8%のキャッシュバックとなります。
比較すると、
- Expedia: 45.93ポンド－2.53ポンド(5.5%キャッシュバック)＝43.40ポンド
- Avis: 48.33ポンド－3.87ポンド(8%キャッシュバック)＝44.46ポンド
ということで約1ポンドExpediaの方が安い、という結論になります。
実際はこれに加えてExpediaやAvis独自のポイントも加算されることになりますので、これも考慮にいれる必要がありますが、実際に検討する際には、同じような金額であればExpediaのような汎用的な旅行サイトを利用するほうがいいと考えます。
その理由は、Expediaであればホテル予約や旅行先のツアー予約でも獲得したポイントが使えますが、Avisのようなレンタカー会社の場合、ポイントはレンタカーでしか使えず、次回以降のレンタカー会社の選択時に他の会社と比較して安くなければポイントを利用する機会がなくなってしまうからです。
ポイント活動の原則は、「多くの場所で利用できるポイントを優先して稼ぐ」これにつきます。
レンタカーの予約
レンタカーの予約自体は、旅行会社、レンタカー会社のどちらでも簡単にできます。基本的にはキャンセル無料の条件で予約できるはずですので、とりあえず予約する、ということも可能です。
ですが、イギリスのレンタカーを借りる場合、日本でレンタカーを借りる場合よりも少し面倒な手続きがあります。
今回は私が利用したことのあるArnold Clarkの利用手続きを参考に説明していきます。
イギリスでレンタカーを利用するために必要なもの
イギリス国内在住者の場合
Arnold Clarkでレンタカーを予約する場合、下記の案内が送られてきます。
イギリス国内在住者がイギリスでレンタカーを利用するためには、下記のものを提出する必要があります。
- 有効なイギリスの運転免許証＋DVLAチェックコード
- 住所の証明となる公共料金請求書や銀行明細書
- クレジットカードまたはデビットカード
それぞれ解説していきます。
有効なイギリスの運転免許証＋DVLAチェックコード
日本の運転免許証は、ジュネーブ条約によりイギリスでの居住開始から1年間はそのまま利用できますが、1年経過後はイギリスの運転免許証に切り替えなければなりません。
イギリスの運転免許証への切替方法についてはこちらの記事で解説しています。
イギリスでレンタカーを借りる場合は、この運転免許証を提示するだけでは足りず、DVLAチェックコードというコードを取得する必要があります。このコードの取得方法は後述します。
住所の証明となる公共料金請求書や銀行明細書
運転免許証には住所が記載されていますが、この住所を証明するためにガス代や電気代のような公共料金の請求書や銀行の明細書(バンクステートメント)が必要になります。
プリントアウトして持参するのが安全ですが、スマートフォン上で示すことも可能なようです。
クレジットカードまたはデビットカード
レンタカーを借りる際のデボジットとしてクレジットカードやデビットカードの登録も必要となります。そのため、クレジットカードまたはデビットカードの持参も必要となります。
イギリス国外(日本含む)在住者
Arnold Clarkの案内は下記のとおりです。
日本を含むイギリス国外からイギリスでレンタカーを利用するためには下記のものが必要となります。
- 運転免許証＆身分証明書
－EUの運転免許証保有者：EU運転免許証＋パスポートまたはIDカード
－日本の運転免許証保有者：日本の運転免許証＋運転免許証の英訳証明書または国際運転免許証＋パスポート - クレジットカードまたはデビットカード
日本の運転免許証の場合、ジュネーブ条約のルール上は日本語の免許証で運転できることになりますが、レンタカーを借りる場合は日本の運転免許証だけでは受け付けてもらえず、英文翻訳証明書または日本で発行した国際運転免許証が必要になります。
クレジットカードまたはデビットカードが必要なのは、デポジットを登録するためで、これはイギリス国内居住者でも国外居住者でも変わりません。
DVLAチェックコードの取得方法
イギリスでレンタカーを借りる場合、イギリスの運転免許証保有者が取得することを求められるDVLAチェックコードの取得方法について解説します。
こちらのDVLAのWebサイトにアクセスします。Start Nowで開始します。
運転免許証番号とNIナンバー、居住する住所のポストコードを入力します。NIナンバーはBRPカードの裏面に書いてある場合はそれを入力します。 
すると、運転免許証の詳細が表示されます。まずは自分の情報が表示されます。個人情報ばかりなのでここでは記載していませんが、きちんと登録されています。
タブを切り替えると、イギリスの運転免許証で運転できる車種の表示があります。
たとえば自動車であれば、カテゴリーBという免許が付されています。8人乗りまでの車を運転できるようです。
続いてペナルティ情報です。私はこちらの記事で書きましたが高速道路の赤い✕印(Red Cross)のレーンを通過してしまったため3ポイントが加算されています。12ポイントになったら免停になってしまいます。
ちなみにこのペナルティポイントは違反から3年経過すると失効します。さらに1年経過すると記録からも消去されるということです。
一番右のタブがレンタカーを借りるために必要となるチェックコードの取得です。Get a codeを押すと取得可能です。
取得したチェックコードは、下記のようなフォームで表示されます。Your check codeの右に英数字8桁のコードが示されますので、これをレンタカー会社に伝える必要がありますが、このフォームを提出するということでも問題ありません。
ちなみにEndorsements(違反情報)の背景色がオレンジ色になっていますが、違反がない場合は左側のステータスと同様に緑色で表示されます。
まとめ
以上、イギリスでレンタカーをお得に借りる方法についてご説明しました。今回の記事のまとめです。
- イギリスでは高速道路料金がかからないため、複数人での移動には車を利用した方がコスパがいい。ただし、運転による疲れを考慮するとスコットランド方面への旅行には飛行機や電車で移動してレンタカーを借りるという選択肢も考えられる
- イギリスでレンタカーをお得に借りる方法は、下記の手順を確認する
ーExpediaなどの比較サイトでどのレンタカー会社・車種を利用するか一度確認する
ー実際にレンタカー会社で同じ車種を検索してみて価格を比較する
ーQuidcoでのキャッシュバックも確認。Quidcoはイギリス人の平均で年間280ポンド(56,000円)ものキャッシュバックが得られるお得なサイト。Quidco新規申し込みで15ポンドのキャッシュバックがもらえます - イギリス国内居住者がイギリスでレンタカーを利用するには下記が必要
ー有効なイギリスの運転免許証＋DVLAチェックコード
ー住所の証明となる公共料金請求書や銀行明細書
ークレジットカードまたはデビットカード - イギリス国外居住者がイギリスでレンタカーを利用するには下記が必要
ーEUの運転免許証保有者：EU運転免許証＋パスポートまたはIDカード＋クレジットカードまたはデビットカード
ー日本の運転免許証保有者：日本の運転免許証＋運転免許証の英訳証明書または国際運転免許証＋パスポート＋クレジットカードまたはデビットカード
ありがとうございました。
