イギリス駐在員の投資出口戦略~ロンドン駐在員の考える本帰国時のISA・売却・送金・NISAを徹底解説~
どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
この記事では、下記のような疑問に回答しています。
- イギリス駐在中にISAで投資しているけど、本帰国するときはどうすればいい?
- Trading 212やVanguardのISAは帰国後も持ち続けられる?
- イギリスで貯めたポンドは、いつ日本円に替えるのがお得?
イギリス駐在員が日本への本帰国が決まったとき、意外と悩むのが「イギリスで運用してきた資産をどうするか?」という問題です。
私は現在Trading 212のCash ISAやVanguardのStocks and Shares ISAなどを利用して資産運用をおこなっています。
イギリスはISA(Individual Savings Account)という非常に使いやすい非課税制度があるため、私と同じようにイギリス駐在をきっかけにISAを使った投資を始めた方も多いのではないでしょうか。
イギリスのISAについては、こちらの記事で解説しています。
- 【ご紹介】イギリス駐在なら使っておきたいサービス
- 帰国が決まったらイギリスのお金はどうする?
- イギリス駐在員の投資出口戦略で考えるべきこと
- 本帰国だからといってISAを全部解約する必要はない
- 帰国前にイギリスの金融資産を全部洗い出す
- Stocks and Shares ISAはどうする?
- Cash ISAはどうする?
- ポンドはいつ日本円に替える?
- イギリスのお金はいつ日本へ送金する?
- 日本への送金の例
- 日本へ送金するタイミングより「いつ売却したか」が重要
- 帰国後は日本のNISAを活用する
- イギリスでの投資を「終了」する必要はない
- イギリスの銀行口座は帰国時に全部閉じない
- 本帰国の3~6か月前から投資の出口戦略を考えよう
- 本帰国前の投資チェックリスト
- まとめ
【ご紹介】イギリス駐在なら使っておきたいサービス
- NordVPN:イギリスで日本のU-NEXTやTVerなどの動画サービスを利用するには必須→こちらから30日間無料でお試し
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私自身、ロンドン生活で実際に利用しているサービスです。
一つひとつは小さな差でも、数年間の駐在ではかなり大きな差になります。
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帰国が決まったらイギリスのお金はどうする?
日本への帰国が決まると状況が大きく変わります。
- 「ISAは解約するの?」
- 「Vanguardの投資信託は全部売ったほうがいい?」
- 「Trading 212のCash ISAに入れているポンドはどうする?」
- 「全部円に替えて日本へ送ったほうがいい?」
- 「日本へ戻ったらNISAへ移せる?」
私自身、何人ものイギリス駐在員の帰国を見送ってきましたが、帰国時に高い送金手数料を支払ってすべて日本の銀行口座に資産を移す方が多くいます。
ですが、結論から言うと本帰国であっても「イギリスの投資を全部売却して日本へ送金する」が最適解ではありません。
売却するタイミング、円転するタイミング、日本へ送金するタイミング、そして帰国後のNISAへの投資まで含めて考える必要があります。
今回の記事では、イギリス駐在員が日本へ本帰国するときの「投資の出口戦略」について、私自身が実際に利用しているTrading 212やVanguardなども例にしながら詳しく説明します。
※本記事は私自身が調べた内容や経験をもとにまとめたもので、個別の税務・投資アドバイスではありません。特に海外資産の売却や帰国前後の課税関係は個人の状況によって異なります。大きな金額を動かす場合は税理士などの専門家にも確認してください。
イギリス駐在員の投資出口戦略で考えるべきこと
最初に結論をまとめます。
イギリス駐在員が本帰国するときには、最低でも次のことを考えておく必要があります。
- イギリスのISAを残すか、解約するか(Trading212のCash ISAやVanguardのStocks and Shares ISA)
- ポンドをいつ日本円へ両替するか
- イギリスで貯めたお金をいつ日本へ送金するか
- イギリスの銀行口座をどこまで残すか
- 帰国後に日本のNISAへどうやって資金を移していくか
特に重要なのが、
①投資商品の売却
②ポンドから円への両替
③イギリスから日本への送金
④日本での再投資
を別々に考えることです。
この4つは同じタイミングでする必要はありません。
本帰国だからといってISAを全部解約する必要はない
まず知っておきたいのが、「本帰国=ISAを全部解約」ではないということです。
イギリスのISAは、イギリスから日本へ移住して非居住者になったからといって、それまで保有していたISAを直ちに解約しなければならないわけではありません。
イギリス政府の案内によると、英国の非居住者となった場合には原則としてISAへの新たな拠出はできなくなりますが、それまで保有していたISAを維持すること自体は可能です。
そのため、イギリスのISAは日本帰国時に
- そのまま保有し続ける
- 売却して現金化する
- 条件によっては別の金融機関へ移管する
といった選択肢があります。
ただし、ここで非常に重要なのが、
イギリスでISAだからといって、日本でも非課税になるわけではない
ということです。
ISAはあくまでもイギリスの税制上の制度です。
日本へ帰国して日本の税務上の居住者となった後は、利息、配当、売却益などについて日本での課税関係を考える必要があります。
そのため、
「ISAを維持できるのだから、そのまま置いておけばOK!」
というほど単純ではありません。
帰国前にイギリスの金融資産を全部洗い出す
最初にやっておきたいのが、自分がイギリスで持っている金融資産の棚卸しです。
私の場合であれば、主に次のような資産があります。
- Trading 212 Cash ISA
- Vanguard Stocks and Shares ISA
- イギリスの銀行口座(普通預金・貯蓄口座)
- 日本の証券口座でのインデックス投資・高配当株投資
ここで確認するのは残高だけではありません。
- 日本帰国後も口座を維持できるか
- 登録住所を日本へ変更できるか
- 非居住者になった後も売却できるか
- 新規購入はできるか
- 出金先としてイギリスの銀行口座が必要か
- 日本からログインできるか
- イギリスの携帯電話番号を解約しても二段階認証できるか
このあたりまで確認しておいたほうがいいです。
特に注意したいのがイギリスの携帯電話番号です。
本帰国後に英国SIMを解約してから、
「SMS認証ができない!」
となると非常に面倒です。
投資口座だけではなく、銀行、クレジットカード、HMRCなども含めて、帰国後のログイン方法を確認しておくことをおすすめします。
Stocks and Shares ISAはどうする?
口座の機能に制限がかかる
私がイギリスで投資に利用しているのはVanguardですので、VanguardでStocks and Shares ISAの投資信託やETFがどうなるかを確認してみます。
Vanguardについては、海外へ移住してイギリス居住者ではなくなった場合、口座の機能に制限がかかります。既存の商品を保有できたとしても、新たな入金や購入などができなくなる可能性があります。
そのため、大きく考えれば、
- 投資商品を売却して出金する
- 制限された状態で既存資産を保有する
- 対応可能な金融機関へ移管する
という選択肢があります。
気をつけたいのが投資商品をいつ売却するかです。
「帰国前に売るか、帰国してから売るか」はかなり重要
Vanguardなどで投資信託やETFを持っている場合、
「どうせそのうち売却するなら、日本へ帰ってから考えればいいや」
とするのは少し注意が必要です。
なぜなら、投資商品の売却時期によって、売却したときの税務上の居住地が変わる可能性があるからです。
たとえばVanguardの投資商品の取得価格が£30,000、現在の評価額が£40,000だったとします。
この場合、£10,000の含み益があります。
これを、
- イギリスに居住している間に売却する
- 日本へ帰国して日本の居住者となってから売却する
のでは、税務上の扱いが同じとは限りません。
特に注意したいのが、
「ISAだから売却益は非課税でしょ?」
という考え方です。
イギリスではISA内の投資益に税制上のメリットがありますが、日本の居住者になった後は日本側の税制を別に考える必要があります。
そのため、大きな含み益がある場合には、帰国前に一度売却したほうがいいのかを検討しておいたほうがいいと思います。
数万円程度の話ならまだしも、数百万円、数千万円という利益が出ている場合には、日本で課税されてしまう可能性を考慮して、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
Cash ISAはどうする?
私の場合、余剰資金の多くをTrading212のCash ISAに入れて運用しています。この記事を執筆している9月15日現在で、Trading212のCash ISAの金利は3.6%となっています。
Cash ISAについても、日本へ移住して英国非居住者となれば基本的に新たなISAへの拠出はできなくなります。
では、日本へ帰国するからすぐに全部引き出したほうがいいのでしょうか?
私は必ずしもそうではないと思っています。
考えるべきなのは、
- Cash ISAの金利
- GBP/JPYの為替レート
- 日本で必要になる資金
- 今後ポンドを使う予定があるか
- 日本での投資先
- 帰国後の利息に対する課税
などです。
Cash ISAは投資信託のように価格が上下しないため、帰国を考えた場合のお金の置き場所としてはかなり使いやすいです。
一方で、日本へ帰国すると生活費は円で支払うようになるのですから、資産の大部分をポンドで持ち続けること自体が為替リスクになります。
「イギリスのほうが金利が高いからポンドで持っておけばいい」
だけで判断しないほうがいいでしょう。
一方で資産形成という観点では、私が帰国する場合はポンドを保有することで、
- 日本のNISA口座での主に米国株の投資信託・高配当株投資
- 日本円での普通預金・定期預金
- Cash ISAのポンド口座
という形で資産クラスだけでなく、円とポンドに通貨を分散できるというメリットがあります。一方で、日本で生活する以上、ポンド資産にはGBP/JPYの為替変動リスクがある点には注意が必要です。
ポンドはいつ日本円に替える?
本帰国時に一番悩むのがこれかもしれません。数年間海外駐在をしていると、数万ポンド単位で資金が貯まっている人も多いと思います。
仮に£50,000を持っていた場合、
| 為替レート | 日本円換算 |
| £1=140円 | 700万円 |
| £1=160円 | 800万円 |
| £1=180円 | 900万円 |
| £1=200円 | 1,000万円 |
| £1=220円 | 1,100万円 |
となります。
£50,000なら、為替が20円動くだけで100万円も変わります。
これはかなり大きいです。
ですが、
「もっと円安になるかもしれないから、全部ポンドで残しておこう!」
と考えるのも、実質的にはポンドへの為替投資をしているのと同じです。
為替の将来は誰にも分かりません。
そのため私なら、全額を一度に円転するのではなく、目的によって資金を分けます。
- 帰国後に必要となるお金 → 円にして銀行預金で保有
- 当面使わないお金 → 円にして日本で投資
- ポンドとして残すお金 → ポンドでイギリスの銀行口座に残す
そして為替リスクを抑えるために、数回に分けて円転するのも一つの方法だと考えています。
イギリスのお金はいつ日本へ送金する?
100万円未満の送金にこだわる必要はない
円転と同時に考える必要があるのが、日本への送金です。
ここでよく気になるのが、
「100万円以上を海外から送金すると税務署にチェックされるのでは?」
という話です。
日本には「国外送金等調書」という制度があり、金融機関を通じて行われる一定額(2026年9月現在100万円)を超える国外への送金や国外からの送金について、金融機関から税務署へ情報が提出される仕組みがあります。
ただし、これは「一定額を超えて送金すると税金がかかる」という意味ではありません。
たとえばイギリス駐在中に給与から貯めた自分のお金を、自分名義のイギリスの銀行口座から自分名義の日本の銀行口座へ移しただけで、送金額そのものが新たな所得になるわけではありません。
そのため、「税務署への情報提供を避けるために90万円ずつ送金する」という考え方ではなく、資金の出所をきちんと説明できるようにしておくことのほうが重要です。
「100万円を超える送金がチェックされるのならば90万円ずつ送金したほうがいいのでは?」
と考える人もいるかもしれません。
ですが私は税務署への情報提供を避ける目的で90万円ずつ機械的に送金する必要はないと考えています。
そもそも、イギリス駐在中に給与から貯めた自分のお金を、
自分の英国銀行口座 → 自分の日本銀行口座
へ移しただけで、送金額そのものが新たな所得になるわけではありません。
たとえばイギリスで給与から1,000万円を貯め、それを日本へ持ってきたからといって、その1,000万円にもう一度所得税がかかるという話ではありません。
重要なのは、
「このお金はどこから来たものなのか?」
をきちんと説明できるようにしておくことです。
Wiseを使って日本へ送金するときも記録を残しておく
私はイギリス駐在中、Wiseを海外送金や両替でとても便利に利用しています。
本帰国時のポンドから円への両替や日本への資金移動でも、Wiseは選択肢の一つになります。
ただし、
「Wiseなら海外送金がチェックされない」
ということではありません。
Wiseでもマネーロンダリング対策などのため、金額や取引内容によって資金の出所を確認されることがあります。
大きな金額を移すのであれば、
- イギリスでの給与明細
- イギリスの銀行のBank Statement
- Trading 212のStatement
- VanguardのStatement
- 投資商品の売却記録
- Wiseの送金記録
などは残しておきましょう。
私なら、帰国前にこれらをすべてPDFでダウンロードして保存しておきます。
イギリスの銀行や投資口座を閉鎖してから、数年前のStatementを取得しようとすると面倒になる可能性があります。
日本への送金の例
では実際に、イギリスに1,000万円以上のお金がある場合はどうすればいいでしょうか。
私なら、「税務署にチェックされない金額」ではなく、「自分がいつ日本円を必要とするか」を基準に考えます。
たとえばイギリスに1,000万円相当の資産があるとします。
一例ですが、私であれば
| タイミング | 金額例 | 目的 |
| 帰国前~帰国直後 | 300万円 | 生活防衛資金・帰国後の初期費用 |
| 帰国後 | 250万円 | 投資・生活資金 |
| さらに数か月後 | 250万円 | 為替リスクを分散 |
| 残り | 必要に応じて | ポンド保有または日本へ送金 |
といった形を考えます。
分割する理由は、税務上のチェックを避けるためではなく、為替変動のリスクを減らすためです。
1ポンド=190円のときに全額両替して、その翌月に200円になったらかなり悔しいですよね。
もちろん逆もあります。
為替の最高値を当てることはできないので、私はある程度分散して円転するほうが精神的にも楽だと思っています。
なお、これはあくまで一例であり、分割する目的は税務上の報告を避けることではなく、必要資金の確保と為替変動リスクの分散です。
日本へ送金するタイミングより「いつ売却したか」が重要
ここは今回の記事の中でもかなり重要なポイントです。
税金を考えるうえでは、「Wiseでいつ日本へ送金したか」よりも、「投資商品をいつ売却して利益が確定したか」のほうが重要になるケースがあります。
たとえば、
イギリス居住中にVanguardの商品を売却(ISA内での売却のためイギリスでは原則非課税。日本帰国前の売却については、日本での課税関係も含めて個別に確認が必要)
↓
イギリスの銀行に現金で置いておく
↓
日本へ本帰国
↓
帰国後にWiseで日本へ送金
というケースと、
Vanguardの商品を保有したまま日本へ本帰国
↓
日本居住者になってから売却(イギリスではISAの税制上のメリットが維持されても、日本では英国ISAの非課税制度がそのまま適用されるわけではないため、日本での課税関係を確認する必要あり)
↓
Wiseで日本へ送金
というケースは同じとは限りません。
つまり、
「いつ日本へお金を持ってくるか?」
だけではなく、
「いつ利益を確定させるか?」
まで含めて出口戦略を考える必要があります。
帰国後は日本のNISAを活用する
イギリスのISAへの新規投資ができなくなった後に活用したいのが、日本のNISAです。
現在のNISAでは、
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
- 合計:年間360万円
- 非課税保有限度額:合計1,800万円
となっています。
日本のNISAとイギリスのISAについてはこちらの記事で解説しています。
ただし、イギリスのISAの商品を、そのまま日本のNISAへ移すことはできません。
基本的には、
イギリスの投資資産を整理
↓
必要に応じて売却
↓
ポンドを円へ両替
↓
日本へ送金
↓
日本の証券会社へ入金
↓
NISAで改めて投資
という流れになります。
そのため、たとえばイギリスで2,000万円の資産を作ったからといって、帰国した年に2,000万円すべてをNISAへ入れることはできません。
年間投資枠がありますので、数年間をかけてNISAへ移していくことになります。
イギリスでの投資を「終了」する必要はない
本帰国すると、
「イギリスでの投資はこれで終了。日本でゼロからスタートしよう」
と考えてしまいがちです。
でも私はそう考える必要はないと思っています。
イギリス駐在中に作った資産の延長線上に、日本帰国後の資産運用があります。
たとえば、
Trading 212 Cash ISAやVanguardのStocks and Shares ISA
↓
帰国前後に一部を円転
↓
日本へ送金
↓
生活防衛資金を確保
↓
余剰資金をNISAへ
↓
インデックスファンドなどで長期運用
という流れです。
「イギリスでの投資をやめる」のではなく、「投資環境をイギリスから日本へ引っ越す」
と考えると分かりやすいと思います。
イギリスの銀行口座は帰国時に全部閉じない
投資の出口戦略と合わせて考えておきたいのがイギリスの銀行口座です。
私は、本帰国するからといって出国前にすべての銀行口座を閉鎖する必要はないと思っています。
帰国後にも、
- 最後の給与
- Tax Refund
- Council Taxの返金
- 公共料金の精算
- クレジットカードの最終決済
- 投資口座からの出金
などが発生する可能性があります。
特にVanguardなどの英国投資口座を残すのであれば、出金先としてイギリスの銀行口座が必要になることもあります。
もちろん金融機関によって海外居住者への対応は異なりますので、帰国後も維持できるかは事前に確認しましょう。
イギリスの銀行口座として残しておくのであれば、Monzoのような手続きがすべてネットで完結するネットバンクをおすすめします。Monzoにつきましてはこちらの記事で解説しています。

本帰国の3~6か月前から投資の出口戦略を考えよう
投資関係については、帰国直前ではなく、できれば3~6か月くらい前から準備しておくことをおすすめします。半年前から帰国が決まっているというケースはあまりないかも知れませんが、帰国が近いと感じたら早めに動いておきましょう。
本帰国6か月前
まずはイギリスにある金融資産を全部一覧化しておきます。こうした情報をまとめておくことは、帰国が近づいてからの準備に役立ちます。
- 口座名
- 残高
- 取得価格
- 含み益・含み損
- 通貨
- 帰国後の維持可否
- 売却可否
- 出金方法
本帰国3か月前
Trading 212、Vanguard、銀行などについて、日本へ帰国した後の扱いを確認します。
特に、
- 日本住所へ変更しても保有できる?
- 帰国後も売却できる?
- イギリスの銀行口座は必要?
- イギリスの携帯番号なしでもログインできる?
は確認しておきましょう。
本帰国1か月前
日本で必要になる円資金を準備します。
本帰国直後には、
- 引っ越し
- 家具・家電
- 車
- 学校関係
- 住宅関係
などで想像以上にお金が必要になります。
投資資金とは別に、ある程度まとまった円資金を確保しておくと安心です。日本の会社の場合、帰任手当のような形である程度の金額を支給してくれる場合もありますので、会社の規定も調べておきましょう。
本帰国後
日本の証券口座やNISAを利用できる状態にして、余剰資金を少しずつ投資へ戻していきます。
同時に、英国側の金融機関について住所変更や税務情報の更新をしていきます。
帰国したその日にすべてを完了させる必要はありません。
半年~1年程度かけて、英国から日本へ資産管理の中心を移していくイメージでいいのではないでしょうか。
イギリス駐在員の日本への本帰国時の準備については、こちらの記事で解説していますので併せてご確認ください。
本帰国前の投資チェックリスト
最後に、本帰国前に確認しておきたい項目をまとめます。
- イギリスにある金融資産をすべて一覧化した
- Trading212などCash ISAの残高を確認した
- VanguardなどStocks and Shares ISA残高と含み益を確認した
- ISAの帰国後の扱いを確認した
- 投資商品を帰国前に売却するか検討した
- 日本住所への変更方法を確認した
- イギリスの電話番号を解約してもログインできるようにした
- 二段階認証の設定を確認した
- イギリスの銀行口座をどこまで残すか決めた
- イギリスの投資口座の出金先を確認した
- 銀行や証券会社のStatementを保存した
- 売買履歴を保存した
- 利息・配当履歴を保存した
- 帰国直後に必要な円資金を確保した
- ポンドを一括円転するか分割するか決めた
- Wiseなどのイギリス→日本の送金手段を確認した
- 日本の証券口座を確認した
- 帰国後のNISA投資計画を考えた
- HMRCへの出国関係の手続きを確認した
- 大きな含み益がある場合は税務の専門家への相談を検討した
特に私が強くおすすめしたいのが、各種Statementを帰国前に保存しておくことです。
Annual Statement、Bank Statement、売買履歴、配当履歴、利息履歴、入出金履歴などはPDFでまとめて保存しておきましょう。
数年後に日本の税務申告などで必要になったとき、英国の口座をすでに閉鎖していると取得するのが非常に面倒になる可能性があります。
まとめ
以上、イギリス駐在員が日本へ本帰国するときの「投資出口戦略」について説明しました。
今回の記事のまとめです。
- 本帰国するからといって、英国のISAを必ずすべて解約する必要はない
- 英国ISAを帰国後も保有できる場合でも、日本での課税関係は別に考える必要がある
- Vanguardなどに大きな含み益がある場合、「帰国前に売るか、帰国後に売るか」は重要
- Trading 212 Cash ISAについても、金利だけではなく為替・税金・今後使う通貨を考えて判断する
- ポンドを一度にすべて円へ替える必要はなく、為替リスクを考えて分割する方法もある
- 日本への送金額そのものより、資金がどのように作られたのか説明できるようにしておくことが重要
- 税務当局への情報提供を避けることを目的に90万円ずつ送金する、といった方法を取る必要はない
- Wiseを利用する場合でも、P60、給与明細、Bank Statementなど資金源を証明できる資料を保存しておく
- 税務上は「いつ日本へ送金したか」だけでなく「いつ投資商品を売却したか」が重要になる
- 帰国後は日本のNISAを活用し、英国で作った資産を引き続き長期運用していく
- 英国銀行口座は帰国時に全部閉じず、Tax Refundや投資口座からの出金が終わるまで必要な口座を残すことも検討する
- Annual Statementや売買履歴などは、本帰国前に必ず保存しておく
イギリス駐在員の本帰国では、家、引っ越し、学校、車、銀行、クレジットカード、携帯電話など、本当にやることがたくさんあります。
その中で、どうしても投資や資産の整理は後回しになってしまいがちです。
ただ、数年間の海外駐在でまとまった資産を作ることができた人ほど、「どう貯めるか」だけでなく「どう日本へ持って帰るか」まで考えておくことが重要です。
そして私が一番伝えたいのは、
本帰国は「投資をやめるタイミング」ではない
ということです。
イギリス駐在中に作った資産を、
イギリスで貯める
↓
帰国に合わせて整理する
↓
必要な分を円へ替える
↓
日本へ資金を移す
↓
NISAなどを使って再投資する
↓
日本でも長期的な資産形成を続ける
という流れまで作っておけば、英国駐在中の資産形成を帰国後にもつなげることができます。
せっかく海外駐在という貴重な機会を利用して作った資産です。
帰国直前になって慌てて全部売却するのではなく、できれば本帰国の3~6か月前から少しずつ準備して、イギリスから日本への「投資環境の引っ越し」を進めていきましょう。
私自身、イギリス駐在による給与アップの恩恵もあり、現在の金融資産は8,400万円ほどになりました。せっかくイギリス駐在中に築いたこの資産を、帰国したからといって現金化して終わりにするのではなく、日本帰国後もNISAなどを活用しながら育てていきたいと考えています。」
ありがとうございました。








