【体験談】ロンドンで子どもが怪我…A&Eに行った流れ~NHS111・GP・UTC・999(救急車)との違いも解説

どうも、ロンドン駐在員のぷーたです。
先日、夜9時すぎに子どもが怪我をして、ロンドンのA&Eへ連れて行きました。
正直、
- 「111に電話?」
- 「GP?」
- 「今すぐA&E?」
とかなり焦りました。
結果としては、その日のうちに処置が終わり、無事に帰宅できました。
この記事では、
- ロンドン駐在中に子どもが急に具合が悪くなったらどうすればいい?
- イギリスのA&Eって何?日本の救急外来とどう違う?
- NHS111、GP、A&Eの使い分けがよく分からない!
を、実体験ベースでまとめます。
結論から言っておきます。
- まずは111に電話またはオンラインフォームで連絡
- 日本の救急外来に比べて多くの人が訪れており、診てもらうのに長い時間がかかる(症状による)
- まずはNHS111で相談を推奨、でも緊急時には行くほうがいいかも
先日ロンドンのA&E(Accident & Emergency、救急救命センター)へ子どもを連れて行き治療を受けました。日本なら「とりあえず救急外来へ」と思う場面でも、イギリスでは流れがかなり違います。
この記事では、その時の体験談とイギリスの救急医療について解説します。
私は6年以上ロンドンに住んでいますが、幸いにもこうしたA&Eにお世話になるような病気や怪我に家族が見舞われることがなかったのですが、今回初めてA&Eに行き、緊急事態において
- A&E
- GP
- NHS111
- プライベート医療
の使い分けがわかるようになりました。
子どもの怪我~A&Eに行くまで
ある日の夜、セカンダリースクールに通っている子どもが参加している教育会で日本人の集まりで受け入れをしている方から連絡がありました。子どもが怪我したので迎えに来てほしい、とのことでした。
子どもは意識ははっきりしているものの、出血を伴う怪我をしており、病院に連れて行ったほうがいい、という連絡でした。気が動転しながらも子どもを迎えに行くと、出血は止まっているものの、明日の朝にロンドン医療センターに連れて行くよりは、早く病院に行った方が良い、ということを言われました。
日本にいた頃は、子どもの体調不良でも「少し様子を見ようかな」と判断できることが多かったです。
でも海外で、しかも夜。
「今すぐ病院?」
「朝まで待って大丈夫?」
と判断がつかず、かなり焦りました。
子どもが「痛い」と言うたびに、親のほうが落ち着かなくなっていたと思います。
ロンドンに住んでると、A&Eについて話が出ることもあり、聞いたことはありましたが、いざ自分がその立場になってみると、どうすればいいかわかりませんでした。
まずは家に連れ帰り、どうするかを考えましたが、その際に助けてくれたのが隣の家に住んでいる看護師の方でした。子どもの状態を見てもらうと、A&Eに連れて行ったほうが良い、救急車を呼ぶよりも連れていけるなら自分で行ったほうが早い、というアドバイスでした。
しかも、小児科のあるおすすめのA&Eとして、Chelsea and Westminster Hospital Emergency Department and Urgent Treatment Centerを紹介してくれました。
結果的にはこの選択が正解だったと思います。
時刻はすでに午後10時。
後部座席で「大丈夫かな…」と不安そうにしている子どもの声を聞きながら、病院へ向かいました。
こちらはその日のGoogle mapsのタイムラインです。着いてもどれくらい待たされるか分からない、英語で説明できるだろうか、明日まで待ってGPに行けと言われたらどうしよう、などと気が動転して運転しながら、色々なことを考えました。

私の住むイーリングからは車で20分程度で病院に着きました。外見はひっそりと寝静まっていましたが、中に入ってみて驚きました。
そこには座る場所がないほどの多数の怪我人、病人がいました。
※画像はイメージです
早速受付に行くと、
- 体の具合
- いつ、何があったのか
- 氏名、住所、電話番号、年齢、NHSナンバー
などを聞かれました。GP登録していてよかった、とこの時は思いました。
GP登録していなくてもA&E受診は可能ですが、受付での負担を減らすためにも
駐在開始後は早めのGP登録がおすすめです。
GP登録はイギリスでの生活開始直後にしておくことをおすすめします。こちらの記事ではイギリス駐在初日~1か月でやるべきことをリスト化しています。
イギリスでよく聞く話しで、A&Eの待ち時間の長さがあります。数時間待たされるのはざらで、いつ診察してもらえるか分からない、体調がさらに悪くなるから余程のことがなければ言ってはならない、などです。
ですがこの時は子どもだったことが幸いしたのか、すぐに奥の部屋に通されました。そこは小児用のA&Eで子供と付き添いの親が多数いましたが、受付はどの混雑ではありませんでした。
長丁場を覚悟してから毛布持参の人もいました(私も持参していました)が、1時間もしないうちに呼ばれ、まずは看護師との状況確認がありました。そこで個人情報や怪我をした時の状況を受付の時と同様に伝え、子どもの様子を見てもらいました。
一度待合室に戻り、さらに20分ほど経った頃に呼ばれ、診察室に入りました。今度は医師も一緒で、子どもの怪我した部分の縫合を行いました。
その後、何日か後に病院へ行くことを案内されるかと思いましたが、「縫ったところが痛くなったりしたらここに電話して」といった注意をされ、何もなければそのままでいいと言われ終了しました。縫った糸は消えて無くなるので大丈夫ということでした。
結果的に2時間もかからず処置を終え、帰宅することができました。
イギリスで救急が必要なときはどうする?
今回のトラブルを機に、イギリスでの救急医療について確認してみました。
- 軽い相談 → NHS111
- 平日・通常診療 → GP
- 当日診療が必要 → Urgent Treatment Centre
- 出血・怪我・夜間で不安 → A&E
- 命の危険 → 999
NHS111
今回、ご近所の看護師の方が助けてくれましたが、近くに頼れる人がいない場合もあると思います。そういうときに役に立つのがNHS111です。
NHS111は、イギリスの医療相談窓口です。このNHS111は元々電話の111番にかけると利用できる、緊急時に医療に関するアドバイスと治療を受けられるサービスです。今はウェブサイトでオンラインでも利用することができます。
このNHS111に連絡すると、症状に応じて
- 様子見する
- (定期的に処方される)薬の処方箋を送ってくれる
- GPへ行く
- Urgent Treatment Centreへ行く
- A&Eへ行く
- 救急車を呼ぶ
などの対応を案内してくれます。Webフォームで連絡した場合は、記入した電話番号に看護師から連絡が入ります。
GP
かかりつけ医であるGPは、最初に訪れるべき医療機関です。ですが、緊急治療が必要なときには
- 時間外で閉まっている
- 電話をかけても予約が一杯で診られないと言われる
というケースが多いかも知れません。
もし開いている時間であれば、ダメ元で行ってみるのも一つの方法ではあります。
私の場合、子どもがちょっとしたトラブルで医師に診てもらう必要が生じた事があったのですが、電話をかけずにそのまま訪問して、緊急で診てほしいとお願いしたら診てもらうことができました。
常にうまくいく保証はなく、単に運が良かっただけかも知れませんが、いざというときにはGPに駆け込むというのも1つの方法として考えておいても良いかも知れません。
プライベート医療機関
日本人の場合、ロンドン医療センターやジャパングリーンメディカルセンターのようなプライベート医療機関を利用することも1つの選択肢として考えるかも知れません。
ですがこうしたプライベート医療機関は緊急時の利用というよりは平時の利用が中心になる医療機関であり、GP同様緊急時には閉まっていたり、予約が取れなかったりすることが多いと思います。
ただし、ロンドン医療センターでは24時間365日対応の電話相談を受け付けています。020-8202-7272に電話をかけて留守番電話にメッセージを残すと、10分以内にスタッフが折り返し電話をかけてくれますので、そこで対応を相談することが可能です。
基本的には様子を見る、A&Eに行く、救急車を呼ぶといったアドバイスになると思いますが、日本語でやり取りできるのは不安なイギリスでの緊急事態にはありがたいと思います。
Urgent Treatment Centre

Urgent Treatment Centre(緊急治療センター)は、命に関わる緊急事態でない場合の緊急医療支援をおこなう場所ということです。
Urgent Treatment Centreへは、当日治療が必要で自分で移動可能な場合に訪れることになります。GPで医療を受けるにはアポイントが必要なため、受けてくれないような場合にNHS111経由で予約をすると診てくれます。
A&Eと異なり24時間営業ではありませんが、8:00~20:00など、少なくとも12時間は営業しており、通常のGPよりも診療時間が長いのが特徴です。
私の住むイーリング周辺ではCentral Middlesex Hospital Urgent Care Centreというのがあります。基本的には病院に併設されている施設のようです。
A&E
A&Eは救急外来と訳され、重症や生命に関わる緊急事態のための施設です。このA&Eは、救急車を呼ぶと通常運ばれる先であり、私がしたように自分で行くことも可能です。
このA&Eにはトリアージチームというものがあり、そのスタッフが患者を症状の重度ごとに診察順を決めます。そのため、そこまで重篤でないと判定されるとかなり長い時間を待たなければならなくなるケースもあるようです。
私の子どもの場合は、怪我した場所が危ないと思われたために早く診てもらえたのかもしれません。
NHSのWebサイトには、A&Eでの待ち時間についても記載されています。トリアージによって待ち時間が長くなる可能性が記載されていますが、緊急事態であれば行くしかありませんので、長く待つことは覚悟の上で行く必要があります。
999
999はイギリスの緊急電話番号です。対象となるサービスは、
- 救急
- 消防
- 警察
- 沿岸警備
となり、日本で言えば119番、110番、118番を合わせたものになります。
基本的に救急車を呼ぶのは重大な交通事故、脳卒中、心臓発作などの生命に関わる緊急事態ということです。そういった事態でない場合に救急車を呼んでも救急車が来ないことがある、とNHSのWebサイトには記載されています。
日本では救急車を緊急事態以外に呼ぶことが多く困っている、という話がありますがイギリスでも同様のことが起きています。
こちらのeuro news.の記事では、イギリスでも救急車が緊急事態以外に呼ばれることが多く通報の内15%は緊急性の低いものだった、と書かれています。
- 停電したので暖房器具を持ってきてほしい
- 軽い体調不良
- 薬の相談
- 数日前からの痛み
といった連絡を999にされるのは困るのでやめてほしい、というのが担当者の話です。
ロンドン西部のA&E
今回A&Eを利用することになり、看護師の方のアドバイスに従ったのですが、いざというときに備えて事前に調べておくことは重要です。ここではロンドン西部のA&Eについて調べた内容を記載しておきます。
なお、順番は2026年5月31日時点のGoogle mapsの星の数順となっています。
Charing Cross Hospital Emergency Department
Fulham Palace Road にある大きな総合病院です。
Hammersmith、Fulham、Shepherd’s Bushあたりなら候補になりやすいです。小児救急はありませんが、専門医の対応があり安心感があります。
- 24時間対応
- Imperial College系
- 脳卒中など専門救急にも強い
- Google mapsレビュー3.5(2026年5月31日現在)
Chelsea and Westminster Hospital Emergency Department and Urgent Treatment Center
今回私が子供を連れて行った病院です。子どもの症状によるものだったかも知れませんが、比較的スムーズに診療を受けることができました。ですが実際には多数の患者さんがいましたので診療を受けるには時間がかかる覚悟が必要と考えます。
- 24時間対応
- A&E+Urgent Treatment Centre併設
- 小児対応あり
- 駐在家庭にもアクセスしやすい
- Google mapsレビュー3.2(2026年5月31日現在)
軽症〜中等症ならUrgent Treatment Centreに案内されることもあります。 「夜に子どもの症状で迷う」 「South Kensington近辺」 ならかなり使いやすい病院です。
West Middlesex University Hospital Emergency Department
キューガーデンに近い場所にあるA&Eです。こちらも小児救急があり、子供連れであればチェックしておきたいです。
- 24時間対応
- 小児救急あり
- Ealingから比較的近い
- Google mapsレビュー2.5(2026年5月31日現在)
日本人駐在でEaling近くに住んでいる方はかなりいい候補になります。
Ealing Hospital Emergency Room
日本人の多いEaling Broadway周辺から近いA&Eです。
- 24時間対応
- Ealing在住なら最初に確認しておきたいA&E
- GPでも「nearest A&E = Ealing Hospital」と案内されることがある
- Google mapsレビュー2.5(2026年5月31日現在)
レビューの評価の低さは気になるところですが、イーリング地区在住であれば最も近い選択肢です。私の隣人の看護師の方はChelsea and Westminster Hospital Emergency Department and Urgent Treatment Centerを勧めたので私はそちらに行きましたが、十分に選択肢に鳴ると考えます。
St. Mary’s Hospital Emergency Department
パディントン駅最寄りのA&Eになります。電車で行くことはあまりないかも知れませんが、交通アクセスは抜群です。
- 24時間対応
- 小児救急あり
- Major Trauma Centre
こちらも子どもの救急ならかなり心強い病院です。
まとめ
ロンドンで子どもが急に怪我をすると、本当に焦ります。
私も今回初めてA&Eに行きましたが、事前に仕組みを知っているだけで安心感がかなり違うと感じました。
- まず迷ったらNHS111
- 平時はGP
- 急ぎならUrgent Treatment Centre
- 夜間や怪我ならA&E
- 命の危険は999
特にロンドン駐在中は、慣れない医療制度に戸惑いやすいと思います。「いざという時にどこへ行くか」を家族で確認しておくだけでも安心です。
この記事が、ロンドンで子育てするご家庭の参考になればうれしいです。











